人間万事塞翁が馬~膵内分泌腫瘍との共存

夫は2008年に膵内分泌腫瘍が発覚しました。スーテント→サンドスタチン→アフィニトール→ザノサー+5FUで治療中。

11月2日の講演会  (追記あり)

2019-11-10 20:44:01 | 日記
「希少がんセミナー GISTとNETを知ろう・学ぼう」
GISTについては北大病院腫瘍センター化学療法部部長の小松先生が、NETについては北大病院消化器外科Ⅱ 診療准教授の土川先生が、それぞれお話されてから、参加者からの質問に答えていただくパネルディスカッションという内容。

会場に入ると、先日のしまピクで知り合った仲間が何人も!みんな元気そうで良かった。しまピク当日には入院中だった方が顔色もよく奥さまと出席されていて、本当に嬉しかった。

まずはGISTについて。恥ずかしながら私は知らなかったのだが、司会者が「萩原健一さんが罹患した病気ですね」と付け加えられていた。患者数が少ないので詳しい医師が少ないことや、治療法としては外科手術の他には分子標的薬が有効なこと、しかも副作用に悩まされる人が多いことなどなど、なんだかNETと重なる部分も多い。

いよいよNETについての話。
まずは「NETとは?」「歴史」など基本の話から。NETの診断、膵NETの進行度分類、膵頭十二指腸切除術と尾側膵切除術の解説などと、丁寧に復習しているような気分で聴いていると、突然腹腔鏡手術の動画(もちろんホンモノ!)が!こんな動画を見るとお医者さんて凄いな~と素直に思う私。

治療法や分子標的薬についての話ももちろんあったが、私がなるほどと思ったのはNET患者を取り巻く現状だった。
・原発部位、転移再発部位により担当診療科が多様。
・比較的若年者に発症し病悩期間が長い。
・高額な診断・治療コスト。
・各診療科で日進月歩アップデートされる最新の診療情報。
患者にはそれぞれ違う背景があり、年齢や通院距離、経済状態、価値観を考慮して治療方針を決定しているとのこと。

確かに薬は高額!効果があってもちろんありがたい…けれども高い(泣)でも通院に関しては、自宅から30分くらいだし、会社もちゃんと有給で休めるから恵まれている。最新の診療情報に関しては主治医に質問すれば答えてもらえるから、これも恵まれているのだろう。

そんなことを考えていたら、先生が最後に揚げた「NET患者さんから教えて頂いたメッセージ」のなかの「長期間にわたるNETの療養の質向上のためには、疾患治療以外に精神面、経済面からの支援が必要であった」の一文が胸に刺さった。

いまは恵まれた環境で治療もできて、ありがたいことに効果も出ているけど、この先どうなるの?という不安はいつも心の底に沈んでいる。でもこれは当たり前のことなんだ…と。患者と患者の家族の精神面もちゃんと考慮されているのだと、とても温かい気持ちになった。 (追記)ウチがお世話になっている病院の先生の講演なので私は温かい気持ちになったと記したが、もしかしたら辛い思いをしていらっしゃる患者さんや御家族が不快に感じたらごめんなさい。でも司会の方(この方も御家族が希少がん患者だとのこと)がおっしゃっていた、患者には情報を知る権利があり、前を向いていこうという姿勢は忘れずにいたいと思った。いつも前向きではいられないけど、ね。




お父しゃん、ワタシたちも応援するでしゅよ!




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。