2020 J1第18節 川崎vs横浜FC レビュー レジェンド対若き新星 | 僕が 僕バナ/スタ宙を読んで 蒼黒戦士と 戦うワケ

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おはようございます。試合が次々とやってきます。神戸戦の前倒しはありましたが、この試合から実質2巡目が始まりました。前回のアウェイでは結果としては、大差で勝つことができた横浜FCが相手です。結果として、と断ったとおり、前回の対戦でも内容的には厳しい時間帯もありました。簡単な相手は1つもないJリーグです。そのJの中でもキングカズをはじめとしたレジェンド級の3選手を同時起用してきた横浜FC相手に苦しみながらも勝ち点3をもぎ取ることができました。


9/23(水)19:00 J1第18節 川崎 3 – 2 横浜FC 等々力陸上競技場
得点:22’田中(川崎)、46’旗手(川崎)、48’小林(横浜FC)、67’旗手(川崎)、74’佐藤(横浜FC)


川崎フロンターレ 4-3-3

―19齋藤―――9L・ダミアン―――30旗手―
―――――14中村――25田中―――――
―――――――― 6守田―――――――
―2登里―34山村―4ジェジエウ―13山根―
―――――――― 1成龍―――――――
46分 9L・ダミアンOUT → 11小林IN
46分 14中村OUT → 18三笘ĪN
68分 30旗手OUT → 41家長ĪN
77分 19齋藤OUT → 20宮代ĪN
84分 25田中OUT → 22下田IN


横浜FC 4-4-2
―――――11三浦―13瀬沼―――――
―37松尾―――――――――46中村―
―――――22松井― 8佐藤―――――
―14志知― 4小林― 5田代― 6瀬古―
―――――――44六反―――――――
56分 11三浦OUT → 23斉藤IN
60分 46中村OUT → 40L・ドミンゲスIN
60分 22松井OUT → 30手塚IN
76分 4小林OUT → 26袴田IN
76分 13瀬沼OUT → 9一美IN

 

試合展開
試合以前に、横浜FCのスタメンを見て驚かされました。キングカズこと三浦和良を約13年振りに起用。しかも同時に中村俊輔、松井大輔の2人も起用。下平監督、Jリーグの現役選手の中でもレジェンド級の3人を同時先発起用してきました。

3人の年齢からの体力的なことを考えれば、奇策であり、博打であったと思います。ただ、横浜FCにしてもどこかでターンオーバーしないといけない過密日程な中で、ハマれば大成功、ハマらなくてもターンオーバーはできるという非常に合理的な判断だったと理解しました。

そして、このレジェンド3人同時先発起用という奇策は、実際川崎相手にハマりました。川崎は、守備時には、ハイプレスで相手に圧力をかけて、ミスを誘うか、そのまま奪い切るかして、その勢いのままに得点へと流れていく試合が多いのですが、この横浜FCには通じません。

前半、横浜FCは、GKからしっかり繋いでボールを保持しながら攻めようとします。川崎は、横浜FCがボールを保持しているときには、当然、ハイプレスで奪いにかかるのですが、横浜FCは慌てません。攻め急いでいないこともありますが、横浜のレジェンドらの技術と落ちつきにより簡単に奪えません。

それでも川崎は、横浜FCが攻撃時に前線へ運ぼう侵入するころには奪い返いし、また、川崎が攻めるも横浜FCは、既にしっかりとブロックを作っているので、跳ね返される。前半は、この応酬であったと思います。

それでも先制したのは、川崎でした。22分、CKの流れの中で、高く蹴り上げられたボールを収めた碧が、横浜FCの松井、中村の守備をうまく振り切り、ボックス内の左から右足を振り抜くと、これが相手選手の間を縫って、ゴールに突き刺さります(1-0)。

川崎は、碧の粘りによって先制しますが、前半の試合展開は大きく変わることなく、攻める川崎、のらりくらりの横浜FCといった印象でした。

後半に入って、悠と薫を投入し、前からのプレスの圧力を一段上げたかと思うと、さっそく結果が出ます。46分、相手のビルドアップからのパスを相手陣内でヒデが奪って、前線の悠に預けると、悠からのパスを中央で受けた怜央がシュート。これが決まり、追加点となります(2-0)。

しかし、その直後でした。横浜FCも追いすがります。48分、左CKを獲得すると、蹴ったのは中村俊輔、左足から放たれたボールは、ソンリョンから離れる軌道を描き後ろから走り込んできた小林友希の背中に当たり、ゴールとなります(2-1)。

一方で、52分、同じように川崎も右CKの流れから、碧が蹴って、ジェジエウが合わせますが、右のポストに嫌われます。

横浜FCは、56分にカズから斉藤光毅へ60分には、中村俊輔からL・ドミンゲス、松井大輔から手塚へと交代させ、攻撃のスピードを上げます。

65分には、川崎陣内でボールを奪われ、L・ドミンゲスからのパスを受けた瀬沼に決定的なシュートを放たれますが、ソンリョンが神がかったセーブで左手に当て、そのボールがバーに跳ね返ると、そこに走り込んできた斉藤光毅にシュートを打たれますが、戻ってきたヒデが滑り込んでのブロックで難を逃れます。

すると、66分、悠から左サイドに出されたパスを収めた怜央が相手DFとの駆け引きに勝って、剥がすと、そのまま中央にドリブルで侵入し、GKとの1対1を冷静に沈めて3点目を入れ、突き放します(3-1)。

しかし、横浜FCも終わりません。川崎陣内でボールを奪うと左ボックス角付近でボールを受けたL・ドミンゲスが後ろから走り込んできた佐藤に折り返し、強烈なミドルシュートを放たれると、右ポストに当たりゴールに入ります(3-2)。

一方で、川崎は川崎で、78分、パスワークから崩し、中央では後ろ向きでボールを受けた悠が反転シュートを放つもGK六反に阻まれます。

横浜FCは、横浜FCで80分、ショートカウンターからL・ドミンゲスにドリブルで侵入され潰れたところで中央の斉藤光毅にパスを出され、決定的な場面でしたが、シュートが枠を外れてくれたおかげで難を逃れます。

後半は一進一退の攻防となりましたが、なんとかこのまま逃げ切りに成功し、3-2で勝ち点3をもぎ取ることができました。

雑感
この試合では、横浜FCのレジェンド3人同時先発起用は、スタメンの発表を見た時、正直、1人、2人なら周囲のカバーでなんとかできるかもしれませんが、3人同時は無理だろうと思いました。

しかし、試合のテンポを意図的に落とす一方、技術は確かな、中村俊輔や松井大輔らによって、後ろではボールを持てるという状態の横浜FCに翻弄されました。

さらに、展開のところでは触れていませんが、DAZNで見ても激しい雨が降っており、等々力のピッチに水が溜まるということは見られませんでしたが、パス回しはやり難く、また視界も良くなかったと推測されます。そのため、天候も川崎には不利に働いたように思います。

ただ、ここを打開したのは、横浜FCのレジェンド3人に対し、川崎は若き碧が打開してくれました。碧は、先制点もゴールを決めた場面だけでなく、試合の開始早々から打ったシュートもありましたし、結果を出そうとするギラギラ感を感じました。

碧がゴールを決めたシーンで、碧についていたのが、その中村俊輔と松井大輔の2人で、この2人を押え、上手くかわして、シュートモーションまで持っていき、ゴールを決めており、ここに世代交代の縮図を見たような気がしました。

ただ、前半は、この碧の一撃で先制することができましたが、横浜FC目線で言えば、失点は残念にしても、1失点までなら、ほぼプランどおりだったのではないでしょうか。

川崎は、後半早々に追加点を入れ、2点リードしてからシーソーゲームとなったことで、前半の1点が効き、逃げ切ることができました。

それにしても、川崎は、なんとか逃げ切ることができましたが、前半のレジェンド級から後半のL・ドミンゲスや斉藤光毅の投入は、攻撃のスピードに変化が出て、守る側の川崎としては、ヒヤヒヤさせられました。

斉藤の良さは前回対戦でも認識していましたが、L・ドミンゲスはかつて柏所属時代に、無双され、苦しめられた姿を思い出させてくれ、年齢による衰えを感じさせられませんでしたね。

川崎はなんとか打開し、逃げ切れましたが、横浜FCは、前後半で試合のペースを変える今回の起用は、他チームに対しても非常に有効なのではないでしょうか。川崎目線で言えば、これだけの試合をする横浜FCが下位の順位に沈んでいることが不思議なくらいです。

横浜FCのレジェンドの話をしましたが、この試合、我らが川崎のレジェンドであり、バンディエラの憲剛が怪我復帰から初めてスタメンで起用されたことも触れておきます。

前半は、横浜FCがのらりくらりペースだったこともあり、憲剛が前線からのプレスをかけるのですが、残念ながら、相手の戦略的な噛み合わせが悪く、決定機は生み出せなかったように感じます。ただ、要所要所で憲剛らしいスルーパスが見られたので、味方とタイミングがあっていれば決定機というところはありました。

チーム戦略により、憲剛も前半で退きましたが、怪我からのブランクは感じさせない動きをしているので、いずれ、次の「ゲッツ」が見られるのではないでしょうか。

今後の展開
横浜FCと2巡目の対戦で、なんとか勝ち切ることができましたしたが、相手も川崎を研究し、簡単には勝たせてくれないので、今後も苦しい試合は増えると思います。

ただ、この試合のように苦しいながらも個の打開力で勝つ、など、勝ち点3を取り切れるようになったのは、川崎の底力がついてきた証拠なのかなとも思います。

次も同じように勝てる保証はないので、目の前の試合を一つずつ、勝ち点3を積み上げて行くことを続けていくしかないと思います。幸い、2位のC大阪が3位のFC東京に敗れ、勝ち点差は11に広がりましたが、まだ、試合消化数で言えば、今季の半分を折り返したばかりです。

本当にJリーグは、力の差がないリーグだと思います。この横浜FCとの試合を見てもそう実感させられます。今の勝ち点差でこれを言うと皮肉に聞こえるかもしれませんが、僕の実感は、今の順位は、運も手伝ってのもので、明日も同じように結果が出るほど盤石なものではないと思っています。

川崎で言えば、残り15試合、何があるかわかりません。引き続き、驕らず、一丸となって、一つ一つ勝利を拾っていきましょう。

 


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