緑のカーテンとゴルわんこ

愛犬ラム(ゴールデンレトリバー)との日々のあれこれと自然や植物、
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東京都庭園美術館

2020年09月23日 | 名所・旧跡

白金にある旧朝香宮邸、今は東京都庭園美術館となっているところに行ってきました。

シルバーウイークの4連休、コロナの影響で我が家はどこにも出かけなかったのですが、最終日の22日にラムパパと二人で好天気に誘われてお出かけすることにしました。高速道路も朝の渋滞情報では空いているとのこと、車で目黒まで行き、港区白金にある東京都庭園美術館に出向きました。

私は以前ここには来たことがあるのですが、「東京モダン生活(ライフ)」という特別企画展を9月27日までやっているというので、2018年に全面リニューアルした庭園美術館を見に行きたいなと思っていました。ぎりぎり間に合ってよかったです。いろいろな展覧会や音楽会に行きたいと思っていても、コロナウイルスの先行きが見えなくて、足が踏み出せずにいたのです。

駐車場もあるということなので、自宅から車で直行できるのでとても楽でした。中央道は下り車線は走っている車が多かったですが上りはすいすい、あっという間に目黒までついてしまいました。前もって電話で込み具合が聞いて行ったので安心していたのですが、秋の行楽シーズンの上天気、やはりチケット売り場は行列していました。20分ほどで無事に入場できました。行列のそばには、暑さ対策のミストが出るようになっている装置もあり、なかなか快適です。消毒液はもちろん備えてありますが、さらに虫よけスプレーまで置いてあり、使わせていただきました。

入ってすぐ目に付くのは、硝子の女神像のレリーフです。フランスのガラス工芸作家、ルネ・ラリックの作品です。

この建物は、香淳皇后の叔父にあたる朝香宮がパリ遊学後に2年の歳月をかけて1933年に建設し、1947年の皇籍離脱まで暮らしていた邸宅で、当時の流行のアールデコの装飾を施した美しい建物と室内装飾で有名です。吉田茂が首相だったときは公邸として使われ、白金迎賓館とも呼ばれていたそうです。

室内に入るとすぐに大きな香水塔と呼ばれる白い陶磁器が目に入ります。

朝香宮がこの邸宅に住んでいた頃は、この香水塔の上部が照明部分になっているので、そこに香水を施し、照明の熱で香りを漂わせたそうです。素敵ですね。アールデコのデザイナー、アンリ・ラパンの作品です。

1925年に開催されたパリ万国博覧会で渡仏中だった朝香宮夫妻は当時流行していたアールデコ芸術の数々に触れ、そこでルネ・ラリックやアンリ・ラパンの作品に魅了され、海路でたくさんの作品を運ばせたそうです。

ルネ・ラリックの作品、大食堂のシャンデリアが見事です。

素敵なシャンデリアがたくさんあります。一部屋ひと部屋にいろいろなデザインのシャンデリアや暖炉が設えられています。

調度品もどれを見てもため息が出るほど素敵です。

これは硝子製ですが、自家用車の前の部分に取り付けられていたものだそうです。

一部屋ひと部屋ごとに贅をこらしたデザインと材質の見事なインテリアが続きました。窓の外には緑の芝生、ここで流れていた様々な日々が偲ばれます。

階段もアールデコの幾何学的なデザインが施されています。

外に出ると、日本庭園もあり、紅葉の季節はさぞかし美しい景色になるだろうと思われます。

どこを見ても絵になる東京都庭園美術館でした。

企画展の「東京モダン生活」の事を紹介できませんでしたが、関東大震災後の東京での生活が写真やスケッチなどで詳しく描き出されていて、とても興味深かったです。今のキオスクというか新聞や週刊誌売り場の写真もあり、時局がよく表れていて面白かったですし、1930年代の銀座や渋谷の風景や人々の生活ぶりが新鮮でした。思い切って出かけてよかったです。


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