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5相ステッピンモーター って複雑です Stepper motor [顕微鏡・機材など]

やっぱりガイドモーターという事で・・・

以前ステッピングモーターのお話をしました。
その時のGIF画像はPM(Permanent Magnet:永久磁石)タイプと呼ばれるものです。
分解した写真はHBタイプなので混同されたかもしれませんので補足です。


5相モーターはほとんどんどがHB(ハイブリッド:hybrid )タイプで、
これは磁石と鉄など(磁力を伝える歯車)を組み合わせていることから来ているのでしょう。
実際、歯車だけでも磁気誘導を利用すると動きます(VRタイプ:Variable Reluctance :バリアブルリラクタンス)ので、
その中間ということらしいです。


2相のHBタイプを再度描いてみました。(PMタイプでも作れるのですが構造が複雑になります)
2相HBステッピングモーター.gif
バイポーラと呼ばれる、極性(プラスマイナス)を切り替えるもので、
切り替えないでも出来るのですが基本のようです。
回転する磁性体部分の磁気方向が考えられていて、これによって逆転する事が無いのです。
次の電磁石が、左右必ず、NとS、両極の間になっているのがわかります?


今度は、本題の5相のHBタイプ、ステッピングモーターです。
5相ステッピングモーター基本.gif
バイポーラで表示するとこんな感じになります。
キモは、隣の相が少し傾いているというところです。
そのほかに、
同相の対極が同じ(N極ならN極)になることと、
隣の相は反転している(N極S極が逆)事でしょうか。
五相進むとつなぐ+-が入れ換わるので同じ所を2度通るのですね。これはバイポーラだから当然??
上の2相と比べてみて下さい。
電磁石のずれる方向を変えると逆転します。


ちなみに
2相HBステッピングモーターsmall.gif5相ステッピングモーター基本small.gif
早いとなんだか解りませんね・・・


さて、さすがに10本の線をつなぐと回路が複雑になるので、
先人は色々工夫しました。
三種類程が有名で、SB、PD、NPと呼ばれます。
その中では、NP(ニューペンタゴン、新ペンタゴン:new pentagon)が、有名でしょうか。

さてHBタイプのバイポーラをNPに変換できるのですが、これが大変で・・・
どのようにつなぐかは、一般に
青+黒=青、赤+茶=赤、紫+橙=橙、黄+緑=緑、白+灰=黒
ですが、実際のモーターの内部はどうなのってこれが難しい。

何とか探しますと、
10線タイプのモノで、
A相=青・赤、B相=白・黄色、C相=茶・紫、D相=黒・灰、E相=橙・緑と、
5線新ペンタゴンタイプの
A=青、B=赤、C=橙、D=緑、E=黒と、
相のアルファベットが全然一致しません○×△
10線のA=5線のAのようですが、それ以外は、とほほなわけです。
考えた方はさぞかし、知恵者だったことでしょう。
(dumboは下図が正しいかどうかもわからないといった有様で、情けない・・・)


でっ、
5相ステッピングモーター基本Nペンタゴン.gif
上の様に図示出来ましたが、どうでしょうあってます?

同様に早くすると、
5相ステッピングモーター基本Nペンタゴンsmall.gif
さらに????っという感じです。

駆動方式は色々あって4相励磁の1つを作図しておきましょう。(いろんな特許が絡んでいます)
5相タイミングチャート.jpg
GIFと番号が違ってました?
電学論D、120巻7号、平成12、P897-904をご確認ください。


何故、内部が知りたいかと言いますと、
駆動用の専用ICを使わずにトランジスターorFETで組みたいという、
それだけなのですが、なにしろ、12Vとか24Vは乾電池では無理というものです。


一応、5相モーターの分解写真は、
五相ステッピング.JPG
な感じで、まえの写真と比べると、電磁石が10個あるのが解りますね。
5相モーター.jpg
上の写真とは違うモーターですが、角度を測ってみました。
相ごとに少しづつずれているのがわかると思います。


モーターガイドととして使用したものとの比較です。
五相&二相ステッピング.JPG
ギアが入っているので長くなりますが、小さいといった印象でしょうか。

5相には必ずギアがあるのではありません。
手持ちにあって、ステップを細かくしたいので選んだというだけで、
当然、2相にもギア付きのものはあります。


実際の動きは、
かくカクの2相です、

movは
マイクロステップあるいはギアを付けないと無理ってわかりますよね。
(初めに気がつかないdumboも悪いのですが・・・)

5相です、

movは
5相が絶対というわけではありませんが、スーッと動きます。
さすがギア比1/20で、1ステップ0.036°の事はあるでしょうか?
ゆっくりすぎて動いているのがわかりません。
ドライバは手持ちのトランジスタで組んでますので発熱が心配なところですが、
回路等は機会があればということで、FET(field effect transistor)にするようでしたらご紹介しましょう。

うーん、これで、うまく撮影出来るのでしょうか?
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コメント 2

ys_taro

これは分かりやすいGIFですね!理解が進むので助かります!
by ys_taro (2019-12-09 01:08) 

dumbo

ys_taroさま、ナイス、コメントありがとうございます。
正しい画像かどうか微妙ですが、大筋ではOKかと思います。
お気付きの所が御座いましたら、ご教授下さると助かります。
今後ともよろしくお願いいたします。
by dumbo (2019-12-09 01:16) 

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