のんちゃんは、笑うと
凄く庶民的な親しみやすさがありますが
ひとたび、役をかぶると
人が変わったような美しさをも
持ち合わせています。
もっともっと色々な面も
見せてもらいたいと思います。
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大体この絵で5日間ぐらいですね。
油絵のように見せてはいますが
実際には、ペインターというソフトで描いています。

>写真みたいですね
凄すぎます

ありがとうございます。
今の若い方は、イラストというと
コミックやアニメなどの絵を
イメージされるかもしれませんが
私がまだ美術大学へ行っていた頃は、
(ちなみに私は、今年66才になるので
もうかれこれ45年程前になります。)
スーパーリアリズムが全盛でした。

よって私もそんな絵を描きたく
美大を卒業した後
電通のイラストを描いている会社で
ずっとリアルな絵を描かせてもらいました。
当時はパステル、エアーブラシ、マーカーなど短時間で
リアルに描くカンプイラストを描いていました。
つまり写真のよう描くという事が
カンプライターの必須条件でした。

ここでカンプイラストの説明をしましょう。
広告でポスター、パンレットなど
大企業が製作する際には、
例えば、タレントさんを起用して
カメラマン、ロケ体、現地の宿泊費
印刷代、輸送費など合わせると
数千万か下手すると1億以上
かかることもあるわけです。
失敗はできません。

そこで実際に撮影をする前に
イラストで写真のように見せる技術が必要になります。
デザイナーやプロデューサーの意向に沿って
絵を描いていきます。
そしてコンペ(他社との競合)にも使われて
コンペが通ると実際の撮影になります。

ここでカメラマンは、カンプイラストに合わせて
写真を撮ります。
タレントさんもカンプを参考に表情を作ります。
すべてがカンプイラストの
出来如何に関わってくるわけです。

そしてすべての仕事が終わった時点で
イラストは、すべて焼却処分されます。
それは企業秘密が入っているためです。
自動車関係はもちろんの事
化粧品のボトルデザイン、ビールのデザイン等々
絶対に外部に出てくることはありません。
ちなみにイラストの仕事を受ける際には、
外部に漏らさないという誓約書も書かされます。

しかし時代は変わりました。
コンピュータの発達により
私たちのようなカンプライターの技術は
必要なくなりました。
今ではデザイナーが画像を加工して
カンプを制作しています。
私ももう絵を辞めようと思って
田舎に戻ったのですが
折からのリーマンショックで
全然仕事に就けませんでした。

3年が経ちこのままでは、だめだと思い
もう1度絵を描こうと思ったのですが
私にできるのは、こうしたカンプの技術だけでした。
今更こんな物を描いても・・・
アナログ時代には、写真のように見えると
喜ばれていた技術が
コンピュータの時代では、
下手をするとコピペに見られることもあるわけです。

だから悩みました。
かといって若い人たちのような
コミックなど描けないし描く気もありません。

今では、そんな中からでも
自分なりの新しい表現ができないか
自分の技術に一縷の望みをかけて
日々、色々試行錯誤をしながら
絵を描いている次第です。

本当ならば絵の題材は、
出版やCD.DVDジャケットなど何でも使えるように
「誰でもない誰か」を描いた方が
作品的にはよいのですが
のんちゃんやらももクロらを描く事により
描く楽しみを得られ
モチベーションを維持できます。
ちなみに私が以前勤めていた会社でも
私は、女性を描くのが担当でした。
当時は、松田聖子や松本伊代なども
ずいぶん描いた物です。

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