*** june typhoon tokyo ***

MY EXCITING MOMENTS of 2020


 2020年で最もエキサイトした瞬間。

 拙ブログの年間振り返り企画〈MY FAVORITES〉シリーズにおいて、コロナ禍ということもあって「LIVE」部門もパッとせず、コロナ禍に関係なく2年連続で〈MY FAVORITES ALBUM AWARD〉も回避するなど中途半端が否めないところで、帳尻合わせに何か一つ記事にアップしようと考えた結果、2020年のさまざまな(音楽やスポーツなどを含めた)ライヴシーンのなかで、強く印象に残った、あるいは高ぶった場面を自分なりに思い返そうということで、2020年にて興奮度が高かった瞬間・事象を挙げる〈MY EXCITING MOMENTS of 2020〉を企画してみた。

 とはいえ、コロナ禍の影響でライヴ観賞も大幅に減少した1年ゆえ、母数も当然少ない。それでも、自身のヴォルテージが上がった瞬間に立ち会えたのは幸運だった。そのトップ5をカウントダウン形式で発表していきたい。

 それでは、早速第5位から、カウントーダウン!👉

◇◇◇

■ 第5位 ニューヨーク・ハウスの帝王との邂逅

 「邂逅」とかカッコつけた言い回ししているが、単に2ショットスナップを撮っただけという……。多くのファンのように以前から常に聴いていた訳ではないけれど、たまにアルバムなりを聴いてそのファンキーでダンサブルながらもスタイリッシュなスタイルに憧れていた、ルイ・ヴェガに会えるとは思ってもみなかったので、これを第5位に。「何かウケのいいシャレオツな音楽とかない?」とか聞かれて、「マスターズ・アット・ワーク(Masters at Work)あたりなら間違いないだろ」とか適当に答えていた青年時代の自分に、「お前は数十年後にニューヨーク・ハウスの帝王と会うんだから、ちゃんと聴いておけ」とデロリアンに乗って諫めに行きたいくらいではある。
 
ルイ・ヴェガの公演レビューはこちら→「Louie Vega & The Elements of Life @BLUE NOTE TOKYO」。




■ 第4位 FC東京が浦和にシーズンダブル

 浦和のチーム状態が悪くても、次節がFC東京だと「次でようやく勝てるワ」と“安パイ”認識されて十余年。浦和から1勝するのにどれだけかかるのか……とやきもきして過ごしてきたのが嘘のように、2020年のFC東京はホーム味スタで2-0で浦和に勝利すると、アウェイでも1-0で勝利と、何と浦和に対してシーズンダブルを達成。ジンクスが破れた途端に、長年培ってきた苦手意識もほぼスカッと飛び去ったりするから面白い。

 とはいえ、勝利の瞬間は何だかもう過去のもののように流れそうな感じだが、そこに辿り着くまでは長かったこと。前回の勝利は2013年の第25節だが、これは旧・国立競技場でのもの。ホーム味スタでの試合となると、2004年の2ndステージ第6節、アウェイに至ってはその前年の2003年の1stステージ第12節まで遡らなくてはならない(この年に生まれた子供が高校生になるまで勝てなかったと考えると……)。埼玉銘菓「十万石まんじゅう」のCMの名ナレーション「うまい、うますぎる」になぞらえて言うならば、「長い、長すぎる」勝利への道だった。

試合レポートはこちら →「FC東京 vs 浦和 @味スタ【J1リーグ】
20200718 FC東京 vs 浦和 @味スタ〈ロング・ダイジェスト〉
試合レポートはこちら →「浦和 vs FC東京【J1リーグ】
2020明治安田生命J1リーグ第29節 浦和レッズ戦
 


■ 第3位 久保田利伸と最接近

 コロナ禍でなければおそらく開催されてなかっただろう久保田利伸のブルーノート公演。通常のツアーのNHKホール公演ですらまともに当たったことがない自分にとっては、それ以上に客席数が少ない、ましてやコロナ禍対策で席を半減させてのブルーノート東京で、座席確保だけでも至難の業と思えたが、何とびっくり平城京、当選を果たして観賞出来ることに。そもそも座席の最後列でもステージとの近さを感じられるフロアだが、さらに、久保田が退場する導線の席に案内されることとなり、入退場時に1メートル以内に最接近。人生最大に久保田に近づいた瞬間になったのが第3位。背は高くなかったが(笑)、やはりオーラはビシビシ感じた、という秋の夜となった。

久保田利伸のブルーノート公演のレヴューはこちら→「久保田利伸 @BLUENOTE TOKYO


■ 第2位 FC東京がルヴァンカップ優勝

 当初は11月に行なわれる予定だったルヴァンカップ決勝だが、コロナ禍の影響などで初の年越し開催に。その開催も危ぶまれる声があったが、無事に新・国立競技場にて開催。カップ戦で決勝へ進むと勝率100%の両クラブ、柏レイソルとFC東京とのルヴァンカップ頂上決戦は、FC東京が柏を2対1で下して、2004年、2009年(当時はナビスコカップ)以来3度目のルヴァンカップ制覇。マスク必須、声による応援禁止などの制限があるなか、両クラブとも節度を守った観戦態度で2020年のJリーグ・シーズンを終えることとなった。

 2019年のラグビーW杯開催による最長アウェイ9連戦に続き、2020年も五輪や二転三転したACL日程の影響から最長19連戦という過酷なスケジュールもあり、2019年に最終節で横浜F・マリノスの優勝を見届けざるをえなかった2位から捲土重来を期したものの、リーグは勝ち点57の6位に甘んじた。それでも2019年リーグ優勝の横浜F・マリノス(9位・勝ち点47)や、2020年元日に行なわれた第99回天皇杯で優勝したヴィッセル神戸(14位・勝ち点36)と比べてACL出場組では最上位の成績鹿島はFC東京より1つ上の5位じゃないかって?、ACL出るはずだったのに、あれれ)は、誇っていいだろう。悔しさはあるが、2020年のシーズンラストのルヴァンカップで優勝を手に出来たことは、2021年シーズンへ向けて、幸先よいスタートにもなったと思う。お陰で優勝グッズ等を買い過ぎて懐がぁー(泣)。

試合レポートはこちら →「柏 vs FC東京@国立【ルヴァンカップ・決勝】
20210104 柏 vs FC東京 @国立【ルヴァンカップ・決勝】〈ロング・ダイジェスト〉







■ 第1位 歴史に残る劇的な展開で早稲田が優勝

 第1位は、東京六大学秋季リーグ最終節、早慶戦での早稲田の劇的な展開での優勝を挙げたい。通常とは異なる試合数、勝敗形式ではあったが、優勝はリーグ最終週の早稲田と慶應義塾の直接対決で雌雄を決する状況に。慶應が僅か勝ち点0.5の差の1位で迎えた早慶戦1回戦は、勝てば優勝の慶應を早稲田が凌いで勝利。引き分け以上で優勝となる早稲田、優勝には勝利しかない慶應という図式で第2戦へ移行する。
 1回戦同様に白熱した試合は、慶應が2対1と1点リードしたまま9回表の早稲田の攻撃へ。途中から登板した慶應のエース・木澤が優勝まであと一人となったところで、早稲田・熊田がレフト前にヒット。二死1塁となったところで、早稲田の左打者の蛭間に対して、慶應は左投手の生井を送り込むも、その代わり端の初球を蛭間がセンターバックスクリーンに起死回生の2ランホームランで早稲田が逆転。地鳴りのような雰囲気とその余韻に包まれるなか、早稲田が8回から登板したエース・早川が慶應の攻撃を抑え、10シーズンぶり46回目の優勝を達成した。

 蛭間の逆転弾の瞬間も含め、歴代の早慶戦のなかにおいても史上最高の試合に数えられても可笑しくない展開。大学野球はもちろん、スポーツなどこれまでさまざま観戦してきたなかで、最もエキサイティングな瞬間の一つになったと言ってもいいかもしれない。
 
 当日の自分の座席(指定席で1席以上間隔が取られている)の周囲は、どちらかというと慶應を応援している人が多かったのだが、そのなかでおそらく慶應のチアリーディングか吹奏楽かどちらかのOGと思われる女性たちも。9回にアウト積み重ね、あと1アウトで優勝となっていくところで「この子たち(慶應の応援部)の代は何とか報われて欲しい……」(※)と祈りにも似た声が聞こえてきた直後に蛭間のバックスクリーン弾が飛び出した時は、早稲田を応援している身としてはもちろん歓喜が勝ったが、その後にそのOGたちの言葉や落胆し呆然としていた姿を思い返すと、なかなか複雑なものもあった。

※2018年、2019年の慶應応援指導部の合宿にて、リーダー部男子によるチアリーディング部女子への風呂のぞき、盗撮、窃盗(下着)疑惑、異様なリーダー部内の服従関係等が週刊誌で報じられ、2020年にリーダー部が解散し、応援部は自粛。その後、チアリーディング部と吹奏楽団を中心に、趣旨に賛同する旧リーダー部員も含めた新生応援部として再起したばかりだった。

 この後の秋の明治神宮大会が高校・大学ともに開催中止となったことは残念だった。しかしながら、東京六大学ファンとしては、昨季2019年の春季リーグで明治が序盤の7点差をひっくり返して法政を下して優勝した試合に続き、2020年においても、劇的という言葉では足らないくらいの試合を、しかも両校に優勝が掛った早慶戦に立ち会えたことは、〈MY EXCITING MOMENTS〉の名に相応しい瞬間だったと思う。

試合レポートはこちら →「早稲田 ✕ 慶應 @神宮【東京六大学・早慶戦】





◇◇◇


 以上が、2020年に興奮度が高かった瞬間の私的トップ5となる。まあ、スポーツはFC東京か大学野球、音楽ライヴもほぼ国内の一部のステージと、比較対象範囲が狭いのは仕方ない。
 さて、2021年もスポーツや音楽をはじめ、ライヴを取り巻く状況においては厳しさから抜け出せないままのスタートとなった。だが、次第に禍が終息し、不安の過ぎらないなかでの観戦・観賞スタイルへと戻るよう、日頃より自身が出来ることを意識して過ごしていきたい。



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