毎日のスケッチ・ブログ

山田久仁夫のサイト・日々の暮らしの中で描いた水彩スケッチを毎日掲載・早描きスケッチ、日常の風景、旅の印象、写真等・・

夏の終わりに"真夏の夜のジャズ"

2020-09-17 | 映画

個展も終わり、時間が取れたのでギリギリのセーフ。断片的には何度も観てる映像だが映画館は初めてだ。ステージでの生々しい息遣い、観客の汗、ビートが手に取るようだ。演奏が終わる毎に思わず拍手する自分がいた。アニタは未だ40歳くらいだが既に貫禄十分な姉御スウィート・ジョージアブラウン、ティー・フォトゥーの2曲をバックのコンボを煽り鼓舞して自由自在にテンポを変える。ジェリー・マリガン(bs)とアート・ファーマー (tp)アズ・キャッチ・キャンの素晴らしい掛け合いが楽しい。チコ・ハミルトンクインテットでエリック・ドルフィーが寛いだ雰囲気ででリハーサル、ステージでもフルートを吹いてる姿が印象的。セロニアス・モンクは短いがブルーモンクを朴訥に1曲だけをプレイ。ダイナ・ワシントンはまだ20代だと思うがとてもチャーミングオール・オブミーを明るく声量たっぷりに歌い上げ間奏ではビブラフォンのテリー・ギブスとマレットを無邪気に共に叩くウィントン・ケリー、マックス・ローチのバックも凄く楽し気でアットホーム・まるで仲の良い家族みたいで心が和む。チャック・ベリーは未だヤンチャな兄ちゃん風情でスウィート・リトゥル16を歌うが、意外にもイケメンでビックリ。ルイ・サッチモ・アームストロングは持ち味を充分発揮するが中でもジャック・ティーガーデンとのロッキン・チェアーの掛け合いが素晴らしい。私の大好きなホーギー・カーマイケルの曲で特に歌詞が心に沁みる。マヘリア・ジャクソンのトリは圧倒的な歌唱で3曲を歌いゴスペル・シンガーの本領を発揮する。最後の主の祈りではパンしたカメラが感動に涙する観客の姿を捉える。1958年全編を流れる楽しさ、優しい空気は何だろうか。良き時代の良き音楽環境・世界が再び訪れる事を願うばかりだ。1981年、ジャズ・イン・ラブリーでのライヴを思い出しながら久々、アンプに火を灯しアニタのLP3枚を聴く。

 



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