ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

“こんまり流片づけ術” と “言語化” は通底?

2019-05-17 06:01:15 | 言語化
 もう1ヵ月も経つのに、いまだに心に引っかかっているTV番組があります。NHKスペシャル『密着ドキュメント 片付け~人生をやり直す人々~』(2019年4月14日放送)がそれです。

 「これは人生哲学よ!」 番組の冒頭、米国人女性がインタビューにこう答えていた意味深な言葉に、つい惹かれて見ることになりました。なかなか中身の濃い番組で、“こんまり流片づけ術” を提唱している近藤麻理恵氏の片づけ実践方法を指南している現場を紹介したもの、といったところでしょうか。

 取材に応じていたのは3人の主婦でした。いずれの家庭も、家中の部屋という部屋が物で溢れかえり、どこにも足の踏み場がないぐらい散らかっていました。寝るにしてもそのスペースが見当たらないぐらいなのです。

 番組は、コンサルタントが各家庭を訪問し、現場で対面指導することで進行しました。物を処分する際、守るべき大原則は次の2つだけだったようです。

 まず、処分すべき物の順番は、衣類→本→書類→小物類→思い出品の順。次いで物を残す基準は、実際に手に取ったときに心が “ときめく” かだけで、保留はナシ。この順番と基準ですべての物を部屋中一杯に(広げて)並べ、それぞれを一つひとつ実際に手に取って処分を決めるという極めて単純な方法でした。

 持ち物それぞれには思い出が詰まっているもの、実際に手に取ってみれば、そのときの記憶すべてが鮮やかに蘇って来るのは当然です。そのとき心が “ときめく” か? 単に懐かしいだけか? それとも心がふさぎこんでしまうのか? ここが鍵だと言います。

 こんな微妙な感覚を判断基準とするところが女性らしいと思いました。心が “ときめく” など女性にしか経験したことのない私ですら、何となくわかるような気がします。

 ところで、「すべての物を部屋中一杯に(広げて)並べ、それぞれを一つひとつ実際に手に取って」というやり方が、私にはおもしろい方法論だと思われました。手持ちの物すべてを一望の下に “見える化” して吟味するやり方は、まさしく “言語化” に通じるところがあるからです。

 心の奥底にしまい込んでいて、蟠(わだかま)りとなっているものを解き放す方法の一つが “言語化” です。悩み事を言葉に託して文字に起こすだけの話なのですが、これらを文章化することによって因果関係やその時々の考え方などの諸々が客観的に “見える化” できるようになります。

 一旦 “見える化” できたら最早、蟠(わだかま)りではなくなります。後はきれいに畳んでしかるべき記憶の貯蔵庫にきちんと片づけ直せばいいのです。こんなところも “こんまり流片づけ術” と共通しているのでは、と思いました。

 アル症から回復するには “古い考えを捨てる / 手放す” ことが必要と言われています。物であれば “捨てる / 手放す” ことも可能ですが、思い出や考え方はそうもいきません。この言葉の真意は、次の言葉が示唆するところと同じではないでしょうか。

 “片づけとは、自分の過去に方を付けること”
 これは番組の最後に流れていた言葉です。悪いクセが出そうになったら、自分は悪いクセの持ち主だからと思い起こして自制すればいい。それが “自分の過去に方を付けること”、決して葬り去ってはいけないのです。私はそう考えています。



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