さわやか易

人生も歴史もドラマとして描いております。易の法則とともに考えると現代がかかえる難問題の解決法が見えてきます。(猶興)

姐さんの憲法論(3)~諸国民の公正と信義~

2020-09-24 | 姐さんの憲法論

姐さん、今日もよろしくお願いします。前回の続きを読んでみましょうか?

そうね、読んでみようか。

「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」

ここがこの前文の最大の問題だよね。「平和を愛する諸国民」ってどこの国を指すのよ。近隣の諸国民なの?それともアメリカのこと?イギリス?そして、「諸国民の公正と信義に信頼して」だよ。どこの国だか解らない国の公正と信義を信頼しろっておかしいでしょう。その上その諸国民に「われらの安全と生存を保持しようと決意した」だよ。日本の国の安全と生存をその諸国民にお任せしましょう。ということを決意しただよ。こんなことが憲法に書いてあるのよ。驚きでしょう。

本当ですね。始めて知りましたよ。「安全と生存を保持」ということは、「命をお預けしましょう」ということですよね。そんなことを「決意した」んですか。これじゃあ、宗主国に全てを依存している属国、植民地根性ですよ。これは、いくら何でも許されることじゃないですね。じゃあ、その後を読んでみましょうか。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」

あんたが言っていた憲法に相応しくない言葉、「専制と隷従、圧迫と偏狭」はここで使われているんだね。もともと日本人は争いを好まない健全な国民なのよ。奴隷制度なんかあったこともないし、奴隷にされたこともない。だから隷従だとか偏狭だとか、こんな言葉を憲法に入れるなんてことは考えられない。迫害され続けた国民が作ったとしか考えられないね。

この文章を修正するとしたら、どうしますか?

ここのところは修正なんかじゃ済まないね。全面的に書き換えしかないよ。要は平和を求めるということと、戦争が起こらないように努力しようということが主旨だと思うの。だから、「われらは、常に恒久的な平和を追求しよう。世界から戦争がなくなるために、外交努力を尽くそう。」こんなところかな。

その方が、余程憲法らしいですよ。「恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利」なんていうのは、余りにもリアル過ぎますよ。憲法は家庭で言えば家訓のようなものでしょ。玄関とか床の間に据えるものなんだから、恐怖や欠乏なんかはおかしいですよ。

そうでしょう。とくにここの所は「おかしい」を通り越して、「とんでもない」という文章だよね。いかにこの憲法が作られた時の日本が戦争に負けて、日本人が茫然自失していた時にGHQから押し付けられたということを物語っているんだね。もう少しだけど、続きは次回にしようか。

解りました。よろしくお願いします。

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