うさぎくん

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EVシフト

2020年11月24日 | 社会・経済

イギリスが2030年以降ガソリン車の販売を禁止するというニュースを数日前に見たが、ここのところガソリン車から電気自動車へのシフトが、急速に進みそうな機運を強く感じる。

EVへ転換する理由は、第一義的にはもちろん環境問題だ。

都市部の深刻な環境汚染問題を抱えている中国やインドも、かつてのように環境規制に反対する立場はもはや取らない。中国はEVの生産や、その要となる電池の生産に力を入れつつある。
アメリカではテスラが順調なので、この流れに少なくとも棹をさすことはないだろう。

欧州は以前から環境問題に熱心に取り組んでいたが、例のディーゼルの数値偽装疑惑問題の影響もあるのだろうか、EVへの移行に前のめりになっている感じがある。欧州メーカーは一斉にEVに舵を切り始めている。

NHKのニュースなどでは、欧州各国がより漸進的なハイブリッド車ではなく、一気にEVを目指すのは、HV車は既に日本が技術的にも市場的にも席巻しており、他国メーカーが入りこむ余地がないからだろう、と解説している。

というわけで・・。
たぶんこの先10年20年でだいぶ様子が変わる。


ただ、上でもちらちらと書いているが、こういう、インフラまで含めた工業技術等のシフトというのは、必ずしも社会資本にとって最適かつ合理的な手法が選択されるとは限らない。
政治的、経済的な思惑によって、悪く言えばゆがめられることが多い。

適切な例示となりうるか自信がないが、20世紀初めごろの、アメリカの巨大自動車産業をめぐる影の歴史、みたいのがある。

当時世界で最も高度に発達していたアメリカ各都市の路面電車、都市鉄道、バス路線を、自動車メーカーが買収し、経営権を握った上で廃業させていった、というものだ。自治体が交通局を持っている場合は、鼻薬を効かせた議員を送り込む。
路線を間引かれ、利便性をそがれた鉄道は、もはや自動車の敵ではなくなり、やがて自壊する。電車があればそれで十分と思っていた市民も、仕方なく車を運転し始めていく。。
まあ、どこまで本当かよくわからないけど。

日本では昔は我田引鉄といって、政治家が地元に鉄道を敷くことを働きかけたりしていたが、その後は道路族が高速道路を張り巡らせるよう、働きかけをした。道路の整備は進み、自動車は普及し地方では必需品となった。

不採算の地方鉄道も撤去が進んだが、とくに鉄道貨物はそれが顕著だ。

環境問題より前に運転手不足など、経済合理性の面でも問題を抱えつつある日本の物流だが、既に貨物鉄道の施設は撤去されている。
もし存続していれば、改良を加えて再生を図る可能性もあったかもしれないが、かつての貨物駅は既にマンションやショッピングモールになってしまった。。

・といって、べつにEVシフトを貶しているわけではない。
ただ、急にものごとが変わるときは、ちょっと大丈夫かな、という気持ちがはたらくっていう話で。。
EV化は北欧のほうが熱心で、イタリアはそうでもないみたいです。。


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2 コメント

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Unknown (kihontekini-seibu)
2020-11-26 20:26:55
このようなハナシを聞いて思うのは、「ああ、エンジン時代を満喫できて良かったな〜」です。同じように、写真では、「フィルム時代を満喫できて良かったな〜」です。
kihonteki-seibuさん、 (うさぎくん)
2020-11-28 12:01:32
さん、コメントありがとうございます。
エンジン車も、フィルムカメラも、なんか消費していく快感が?ありますよね。。もちろんEVも電池減らしてくけど、電池が減るのってあまり気持ちよくない気が。。

自分が運転できなくなる最後までエンジン回しているか、どこかでEV乗るか(今は設備ないからムリだな)、考えながら乗っていきたいと思います。。

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