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「経済クラッシュ」ノオト その7 山田順『コロナショック』  

2020-08-05 15:25:47 | Weblog

8月になったので「アシックスGT2000-8」に履き替える。これから1,000km、僕の身体を支えてくれる。

 

「経済クラッシュ」ノオト その7 山田順『コロナショック』     

僕の心配している経済クラッシュに一歩近づいた報道があった。NHKニュース(2020.7.29)「日本国債の信用度 格付け“A”も 今後の見通し引き下げ 」

(そのまま引用)『大手格付け会社、フィッチ・レーティングスは、日本国債の信用度を示す格付けの今後の見通しを引き下げると発表しました。新型コロナウイルスに対応する経済対策によって赤字国債の発行が増え、財政赤字が拡大していることが要因だとしています。発表によりますと、フィッチ・レーティングスは、日本国債の将来的な格付けの見通しを、これまでの「安定的」から「弱含み」に引き下げました。

理由について格付け会社は、新型コロナウイルスに対応する経済対策で、日本政府が赤字国債の発行を増やすのに伴って、財政赤字が拡大していることが要因だとしています。ただ、これは日本国債の格付けを引き下げる「格下げ」ではなく、格付けそのものは21段階中、上から6番目にあたる「A」に据え置いています。日本国債の格付けの見通しをめぐっては、アメリカの大手格付け会社、S&Pグローバル・レーティングも、ことし6月に「ポジティブ」から「安定的」に変更しています。』

 

(その6)に続き、『コロナショック』(山田順著 Mdn新書 2020年刊)に学ぶ。(P199~)『第九章 ポストコロナで日本は国家破産』では、最悪へのステップについて言及しているが、以下のように必ずしも経済のメカニズムは説得力を持って説明されていない。僕の知識や理解が不足していることもあるので解明されるべき課題は残る。

(P205)『国債の無制限購入という「コロナ緩和」』(小見出し)。:「日銀による国債買入上限を撤廃するということは政府にいくらでもおカネを渡すことを意味する。これは、財政法で禁じられている『財政ファイナンス』であり、市場の信任を失えば、国債暴落による財政破綻を起こす。」

今の僕にはイメージできないこと。現状で日銀が相当数保有している国債が市場において信任を失うとはどういう事態を表すのか。そして国債暴落へのメカニズムはどうなのか。

(P212)『やがて「円」が暴落するときがやってくる』(小見出し)。:「金融緩和を終わらせて日銀が国におカネを渡さなくすると、公的資金で生き延びてきた企業は潰れ、年金はすっ飛ぶ。しかし、マイナス金利まで導入した金融緩和は永遠に続けられるものではない。永遠にお金を刷り続けてなに事も起きないのなら、税金など要らないし、経済政策など必要がない。・・このままお金を刷り続けていくと、当然、おカネの価値が下がる。通貨「円」に対する信認が揺らぎ、円安が進んでいく。そして「円安=株安」になるだろう。さらに円が暴落する。」

異次元の金融緩和政策(アへノミクス)には限界がある、しかし緩和を止めることもできない、ジレンマに陥っていることは理解できる。問題はその限界点がどこにあるのか、「⇒円安⇒株安⇒円の暴落」のメカニズムが見えない。

(P214)『インフレ、金利上昇で財政破綻が視野に』(小見出し):「円の暴落とともにやってくるのが、インフレである。輸入物価の上昇によるインフレだけではない。市場に大量に供給されたおカネがインフレを引き起こす。このインフレはコントロールが利かないハイパーインフレになる可能性がある。そんななか、金利が上昇していくと、政府の国債利払い費がかさみ、税制破綻が視野に入ってくる。株価も下落する。それを防ごうと、日銀はおカネを刷り続けるだろうが、そうすればするほど、大量のETF(上場投資信託:民間企業の株式)を抱え込んだ日銀の自己資本は毀損され、日銀は債務超過になる可能性がある。もし、中央銀行が倒産してしまえば、国家財政は自動的に破綻してしまう。」

著者は上記のように危機を煽る。「円の暴落⇒ハイパーインフレ」、「⇒金利上昇」、「⇒株価下落」のメカニズムが理解できない。また、日銀の債務超過とはどういう事態をいうのか?中央銀行(日銀)が倒産する?・・解説不足。

 

 


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