明日火曜日のマドリッドの天気は曇り時々晴れ
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もう秋もすっかり深まり、最近は朝夕肌寒くなってきた。
先週、久し振りに一時期ニュースを騒がした「アスンタ事件」の名前を聞いた。
これは2013年に起こった少女殺人事件の犯人として18年間の実刑判決を受けた両親の、母親の方が先週水曜日に自殺したからだった。
2013年にスペイン北部で、アスンタ・バステラという12才の少女が7か月前に別居した両親の母親の家の近くの森で発見された。
少女は1才の時に養女にされた中国人少女だった。
両親は死体発見1日前に少女の捜索願いを出していた。
別居中の両親というのが母親は弁護士、父親は新聞記者というので、マスコミでも華々しく取り上げられた。
二人は裁判で有罪判決を受けたものの、最後まで無罪を主張した事から、事件の真相ははっきりしていない。
有罪判決になった証拠としては:
1)裕福な母方の祖父母は孫を溺愛していた。2011年の12月に祖母が死去。翌年の7月には祖父が死去。しかし、その前に遺産相続人を一人娘から孫に変更した可能性があった事。(しかし変更した遺言状は見つかっていない。)
2)弁護士である娘とは仲が良くなかった。
3)少女の両親は贅沢な暮らしをしていた。
4)母親の車から、遺体を縛っていたオレンジ色のロープと同じものが見つかった。
5)母親は以前から精神不安定だった。
6)少女の遺体から異常な量の精神安定剤が検出された(少なくとも27カプセル分)
7)少女は以前(少なくとも3か月前)から時々、意思朦朧とした状況で登校していた。
8)父親の携帯電話は一時期紛失し、その後、自宅で発見されたが、アジア系女性のポルノ写真や、殺害された少女(自分の娘)のセクシーな服装の写真が見つかった。
という事件である。
加えて、その後の捜査で少女の遺体が着ていたブラウスには、犯罪歴のあるマドリッド在のコロンビア人男性の精液が付着していた事が分かり、上記の両親に加えて一時期、このコロンビア人も捜査上に浮上した。しかし、このコロンビア人にはアリバイがあった為に不起訴になった。
ラ・バングアルディア紙の関連記事によれば、
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Avilaの刑務所で実刑に服している母親のロサリオは昨日、刑務所の独房で首つりした状態で発見された。
即興でつくったとみられる布のベルトが彼の首に巻かれてた。
この一見薄っぺらなロープは、彼女が刑務所で割り当てられた独房の窓からぶら下がっており、彼女が窒息するのに十分な時間、彼女の体重を支えた。
当局は、朝に彼女の遺体を発見した。
所持品は奇麗に整理されていた。
裁判で彼女は娘は世界で最も愛したものであると宣言し、罪を否定し、すすり泣いた。
彼女は、刑務所にいる間に、少なくとも2回は深刻な自殺未遂を犯した。
最初は、薬の過剰摂取によって、そして2番目は、首つり未遂だった。
このような背景から、刑務所関係者によると、彼女には長期間、自殺防止対策が適用されていた。
訪問者もなかった。
財政問題も抱えていた。
現在は、服役中の父親にも、自殺防止対策が取られている。
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スペイン人には子供好きな人が多い。
それで、子供が出来ない、又は子供があっても、子供を養子にする人がいる。
国内で養子縁組をするのは条件も厳しく、希望者も多いので、東欧、ロシアや中国等から子供を迎えるカップルもいる。
時には、異人種の子供を養子にする場合もある。
この夫婦の場合もそうである。
この二人には子供が居なかったので、中国まで行って待望の養子縁組をしたのであろう。
小さいアスンタと一緒にいる二人は幸せそうである。
そんな3人に何が起こったのか、今では謎を解けるのは投獄中の父親のみとなった。
今となっては、犠牲者の冥福を祈るばかりである。
*スペイン語:
スペイン語を勉強している方へ。
以下のページで、スペイン国営放送のニュースチャンネル(RTVE24H)でライブニュースが見れます。
スペイン語のリスニング、毎日続けてください。
ある時、急に理解力が伸びた事を実感できます!
継続は力なり!
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