脱R論

一般人の一般人による一般人のためのゆるくテキトーな音楽ブログ。ロックから脱却出来るその日まで音楽ネタを中心に書き綴ります。

【Album】Perfume / Perfume The Best "P Cubed" [2019]


キミは全てパーフェクトなスター。

Perfume The Best Perfume The Best "P Cubed"
Perfume

曲名リスト
 ディスク:1
 1. Challenger
 2. リニアモーターガール
 3. コンピューターシティ
 4. エレクトロ・ワールド
 5. パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
 6. チョコレイト・ディスコ
 7. ポリリズム
 8. SEVENTH HEAVEN
 9. Baby cruising Love
10. マカロニ
11. GAME
12. シークレットシークレット
13. love the world
14. edge ( -mix)
15. Dream Fighter
16. ワンルーム・ディスコ
ディスク:2
1. NIGHT FLIGHT
2. I still love U
3. 不自然なガール
4. ナチュラルに恋して
5. VOICE
6. ねぇ
7. FAKE IT
8. レーザービーム
9. 微かなカオリ
10. スパイス
11. MY COLOR
12. Spring of Life
13. Spending all my time
14. Hurly Burly
15. 未来のミュージアム
16. だいじょばない
17. Magic of Love (Album-mix)
18. 1mm
ディスク:3
1. Party Maker
2. Sweet Refrain
3. Cling Cling
4. Hold Your Hand
5. DISPLAY
6. Relax In The City
7. Pick Me Up
8. STAR TRAIN
9. STORY
10. FLASH
11. TOKYO GIRL
12. If you wanna
13. Everyday
14. 無限未来
15. FUSION
16. Future Pop
17. Let Me Know
18. ナナナナナイロ

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世の中にはね、白黒ハッキリさせない方がいいって事もあるんだよ。

グラデーションってヤツよグラデ―ション。
単純な「YES」「NO」では答えない方がいい問題あるでしょう?

あなたは憲法改正賛成ですか?」なんてどっちを答えても
相手次第ではその場で喧嘩になりかねないわけですよ。
ああヤダ。平穏に過ごしたい。喧嘩したくない。ちなみに俺は賛成です。


「Perfumeはアイドルなのか?」

これもね、平穏無事な人生を送りたいなら避けたい質問だ。
回答次第では即戦闘開始。デュエルスタンバイ。ノーサイドは無い。

もしこの難問をぶつけられた際には
「アイドルとも言えるが、でも単なるアイドルではない」
ぐらいの鮮やかなグラデーションでカッコよく逃げるようにしよう。


しかしかつての俺にとってPerfumeは本当にアイドルだった。
『GAME』が出た頃はそれはもう毎日のようにPerfumeを聴いてたし、
周りの友達もみんなPerfumeを聴いててそれはもうアイドル的だった。


Perfumeの実質的な1stアルバムと言える『GAME』は
邦楽の歴史においても事件とも呼べる一枚である事は周知の通りだ。

今年出た『ミュージックマガジン』の50周年特集の
邦楽アルバム・ベスト100ランキング内でもPerfumeの『GAME』は、
2000年代以降の作品の中では最高の32位という高順位だ。


この本のランキングについてもちょっといつか触れてみようかな。


そんなアイドルを超えたアイドルとも言えるPerfumeの
ベストアルバムがついに出た!

なんかPerfumeはベストが出ない気がしてたんだけど出た。
そういや林檎ちゃんもベスト出すしなー。
ベストが出そうに無かったアーティストが出す時期なのか??


しかも52曲という超ボリュームで通常盤なら3500円というお得価格!
aikoに続きPerfumeまでもが大盤振る舞いの日本の音楽業界!

しかしそれよりなにより俺にとってはSpotifyでPerfumeが解禁されて
もうベスト盤もサブスクで聴けちゃうという事実が驚きだ。

…ベスト買おうかどうか迷ってたけどSpotifyあるしな…
という事で結局ベストは買わなかった俺。
といいつつも、後追いでいつか買っちゃいそうな気分ではある。

しかしそんなサブスク解禁にも関わらずCDも見事チャート1位を獲得。
Perfumeもアルバムは毎回1位獲るからなー。
さすがPTA(※Perfumeファンクラブ)の皆様は熱心で御座います。


ではベスト盤恒例!あの曲が入ってな~い!



やっぱ『Twinkle Snow Powdery Snow』は入るでしょー!
え?入ってない?入ってないの?どこにも?うそーん!

なんだろう、これよりも優先すべき曲がそんなにあったんかいな…。
俺はそんなPerfumeのファンって程では無いんだけど、
一応アルバムは全て聴いてきてるくらいには好きだから言わせて貰う。

あとは通算6枚目のアルバム表題曲の『Cosmic Explorer』とか。

Cosmic Explorerのアルバムのファンの中での人気はあまり知らんが、
このアルバムは少しPerfumeの雰囲気が変化したアルバムでもあって
表題曲の『Cosmic Explorer』が凄い好きだったから入れて欲しかった。

まぁでもシングル曲と配信曲の殆どを網羅したベストなので、
あまり文句は言うまい。あと俺は基本的にアルバムで聴いてるから、
Perfumeの曲もほぼアルバムVerばかりに馴染みがあるので
逆にシングルVerを聴いてなかった曲も多くてそこは新鮮だった。

つーかCD買ってない癖に文句言うなって話だよね。
うん。ごもっとも。ごめんなさいします。


このベストは曲が年代順に並んでいるパターンのベストである。

ただ、一曲目の『Challenger』は新曲となっている。
でも新曲なんだけど初期Perfumeっぽくて良い曲だ。
ベストのトップバッターとしてとてもしっくりくる。

いやぁしかし『パーフェクトスター・パーフェクトスタイル』が
収録されていたのにはちょっと感動しちゃったよ。



Perfumeブレイク前に発売された初期の曲を集めたベスト盤
『Perfume〜Complete Best〜』にのみ新曲として収録されていた曲。

この歌詞のように本当にPerfumeはスターになったんだなぁと
振り返りながらこの曲を聴くと本当に泣けてくる。

Disc1はアルバム『GAME』と『⊿』の途中までかな。
繰り返しになるが、やはり『GAME』は邦楽史に残る名盤であり、
特に『ポリリズム』は日本人の音楽観をアップデートした曲である。



当時は俺も狂ったようにPerfume聴いてて、
買ったばかりの車で窓を開けてガンガンにPerfume鳴らして
まぁホント普通に迷惑なPerfumeファンでしたよ。
すみませんでしたPTAの皆さん。当時は布教するつもりだったの…。


あと『ワンルーム・ディスコ』のイントロのカッコ良さと言ったら!



これも個人的には当時はかなりキタ曲だったね。

かつてはフォークシンガーが四畳半の部屋での生活を
フォークソングで歌った「四畳半フォーク」なんてのがあったけど、
21世紀は一部屋でディスコを踊る「ワンルーム・ディスコ」なんです!


Disc2はアルバム『⊿』~『LEVEL3』期辺りまで。

やはり初期に比べるとサウンドもかなり先鋭化してて、
より「聴かせる」体制に入っている事が分かる。



この『ねぇ』も最初に聴いた時の衝撃は凄かったなー。
冒頭のサビ後、声をこんな風にサンプリングして
それでいてメロディアスに仕上げてくる中田ヤスタカ恐るべし。

あとヤスタカはちょっと切ない音楽にも
キュートな歌詞を載せてくる乙女心を持った男だからな。

俺はPerfumeに歌詞の印象はそんなに無いんだけど、
ふと歌詞にも耳を傾けてみると
「うぇぇヤスタカ、男なのになんでこんな事書けるんだよ」
みたいな言葉があったりして背筋が凍る事があるので注意だ。


うーん、『Spring of Life』はなぁ、シングルVerかぁ。



これはね、是非シングルVerよりもアルバムVerを聴いて欲しい!

音の跳ね方というか、アルバムVerの方が疾走感がある。
同じ『LEVEL3』からの収録曲である『Magic of Love』 が
Album-mixで収録されてるんだしこっちもそうだったら良かった…。

このベストって基本はシングルVerの方を収録しているようだけど、
たまーにアルバムVerが入っててそこの線引きがちょっと謎ではある。


Disc3は『COSMIC EXPLORER』と『Future Pop』中心の内容だが、
『COSMIC EXPLORER』の曲多いなー。個人的にはいいんだけど。



Perfumeの曲の中でも落ち着いた曲かな。『STAR TRAIN』。
盛り上がりはそこまで無いんだけど好きな曲なんだよね。

スタート・ラインとスター・トレインをかけている歌詞もまた良い。
「STAR TRAIN」はつまり「START RAIN」とも分離できるのね。
そう『はじまりはいつも雨』って事ですね。チャゲアスのあの方の。


『FLASH』もね、これもどちらかというとアルバムVerが好きかな。
でも紅白の時の『FLASH』はカッコ良かった。


NHKの動画なんでYoutubeに飛ばされちゃうけど観てみて。

Disc3の内容はよりボーカルよりも音重視になってる感じだった。
特に昨年のアルバム『Future Pop』がそんな作風だったように、
徐々にアート的要素を強めていく空気が感じられるのが特徴だ。

Disc3の最後には新曲の『ナナナナナイロ』が収録されている。



なんだろうこの安心感…。
どんなテンションの時でも聴けちゃうタイプの曲だ。
そしてPerfumeのこの間違いなくPerfumeの曲だと分かる感じ。
つーか台湾旅行かな。いーなー、俺も台湾に行ってみたいわ~ん。


そんなこんなで52曲たっぷりでPerfumeを楽しめるベスト盤。

アメトーークでも「Perfume芸人」として企画されたり、
紅白もフェスもすっかり常連となり国民にも浸透したPerfume。
30歳になってもまだまだ進化を遂げていく彼女達の姿から
俺も含めて勇気を貰った同世代の人間は多いはずだ。

メジャーデビュー15周年イヤーという事だが、
15年間というのはアイドルとしてはもう十分すぎるというか
むしろ賞味期限切れになっててもおかしくはない時間だ。

だがPerfumeにとってそんな事は関係なさそうだ。

「Perfumeはアイドルなのか?」

その答えは「15年間も戦える、アイドルの時空を超えた存在」。

ベスト盤を聴いて出した俺の答えはこれだ。
どうだ、見事なグラデーションだろう。


Perfumeは来年ドームツアーを行うそうだ。
俺の最寄りの福岡ヤフオクドームにもくるぞ!

という事でチケットに申し込んでみる事にしようかな。
来年ならさすがに体調も回復しているだろうし。

皆もPerfumeに元気を貰おうぜ!


【採点】
・ついに出たベスト盤 30点
・52曲の大ボリューム 20点
・ドームツアーを狙う 20点
・その前にナンバガも狙う 5点
75点