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【磐座・巨石・神社】武蔵国二宮 金鑚(かなさな)神社@埼玉県児玉郡神川町

2019-11-10 | 磐座・巨石・霊石
 先週末は、念願だった武蔵国二宮 金鑚神社に参拝して参りました。
今まで通常の交通手段では、場所的にかなり不便な立地のためなかなか訪れることがかなわずにいましたが今回以前勤めていた職場のOBさん達との恒例秋の日帰り旅行で自分が幹事を申し使ったので便乗ついでに日程に組み入れて訪れることが出来たのでした。
 金鑚神社へは、関越道本庄児玉ICから車で約20分ほどです。
前述通り不便な立地にあり既存の交通手段だと最寄り駅は、JR高崎線本庄駅かもしくは、JR八高線丹荘駅となります。
いずれもそこからバスに乗車し新宿(しんしゅく)バス停にて下車し国道沿いに歩くこと約20分です。詳細は、金鑚神社のホームページ(下記リンク)を参考にしてください。
一の鳥居(石製明神)から二の鳥居(石製靖国)を抜けると駐車スペースとトイレがあります。
駐車スペースの向かい側には重文の多宝塔があります。
天文3年(1534)武蔵七党の中でも名高い丹党 安保全隆(あぼぜんりゅう)【安保泰忠(あぼやすただ)】によって建立されたもの
(案内板:サムネイルをクリックして拡大)
 さらに参道を進むと右手に社務所があり御朱印や授与品などは、こちらで受けることが出来ます。
ただし自分は参拝前にお願いしておいたのですぐに頂けましたが帰り際に社務所に誰もいらっしゃらなく据え付けのインターホンを押しても応答が無く困っている参拝者がいらっしゃいました。
遠方からわざわざ来られたのに頂けない事の無いように事前に確認をしたほうが宜しいかも知れません。
社務所を過ぎると赤い欄干が映える神橋があり、三の鳥居の先ここからいよいよ神域深く分け入る事になります。
突き当りには神楽殿があります。ここには、毎年秋に行われる神話を題材にした「金鑚神楽」と言う一曲一座形式の神楽があります。
 
右に折れると拝殿がありますがこの神社が特異なのは本来ある本殿が、この神社には無いことです。
中門 ここは、一般の神社に見られる本殿がありません。背後にある 神体山とする山(御室ヶ獄(御岳山))を直接拝するという形式を採っています。
  旧官幣社・国幣社でこのように本殿を設けない原始信仰を採るのは、他に 長野県の諏訪大社・奈良県の大神神社のみだそうで古代からの祭祀形態を今も守る貴重な神社でもあります。
 北から参道が伸び神楽殿のある手前で西へ90度向きを変えているのは拝殿の向きを東にするためと思われます。
主祭神:天照大神 (あまてらすおおみかみ)、素戔嗚尊 (すさのおのみこと)
配祀神:日本武尊 (やまとたけるのみこと)
 そして、この神社の興味深いところとして背後の御岳山の中腹に「鏡岩」と、呼ばれている御神体石の存在です。
鏡岩へは、拝殿前の広場から御岳山へと至る登山道を登っていきます。
このような階段が続いているのですが、けっこうキツイです。
途中双体道祖神が祀られていました。
20分ほど行くと岩盤より露出した巨石が現れます。
御岳の鏡岩 幅5メートル 高さ9メートルの平らな岩肌を持つ「紅鉄変岩スレ肌」という およそ9000万年前の岩断層活動の跡だそうです。
(案内板:サムネイルをクリックして拡大)
鏡岩を上から
【武蔵国五之宮と金鑚神社の語源について】
 冒頭でも記述したのですが、ここを訪れてみたかった理由のひとつに、東京府中に鎮座する「武蔵国総社 大国魂神社」の五之宮に、ここが「金佐奈大神」として祀られており六所全てを訪れて見たいと思っていたのでした。 
(ちなみに残すところは、杉山神社のみです。)くらやみ祭りが開催されている毎年五月五日には、大國魂神社の遥拝式が執り行われています。
 社名の「金鑚」とは古くは「金佐奈」と記載され砂鉄を意味する「金砂(かなすな)」が語源とも言われているそうです。
また、産出する砂鉄が昆虫のサナギのような塊だったため「金サナギ」が語源とも考えられているみたいです。(金鑚神社HPより)
近くを流れる神流川周辺では刀などの原料となる良好な砂鉄が得られ、御嶽山からは鉄が産出したという伝承もあるそうです。
興味深いのは、この近くには「金屋(かなや)(児玉市)・阿那志(あなし)(美里町)」と言う地名が見られるのですがどうやら渡来系の高等な金属加工技術を持った人々が移り住んでいたようで、金鑚神社の創建との深い関わりがあるようです。
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