名古屋市蓬左文庫と徳川美術館は建物が連結しているので、美術館を参観すると、自動的に蓬左文庫の展示室がルートに組み込まれている。それは知っていたのだが、美術館の右手にある建物、蓬左文庫自体を訪ねたことはなかった。先立って、美術館の帰りがけにふと見たら「古書市」の看板が出ていたので、おそるおそる入ってみた。
古書市には、あまり興味深いものはなかったが、隣りのエントランスホールが面白かった。1983年まで利用されていた旧書庫で、2階部分に再現された和装本の収蔵の様子を見ることができる。写真撮影も可。遠目に見た感じでは、秩入りのものは少なく、数冊ずつ積み重ねている。左右、それから棚板との間も広く空けているのは、風通しに配慮したためだろう。
以前見た正倉院の内部を思い出した。