見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

安念寺の「いも観音」に会いに/びわ湖長浜KANNON HOUSE

2019-02-14 21:54:03 | 行ったもの(美術館・見仏)
びわ湖長浜KANNON HOUSE 『安念寺 天部形立像・如来形立像(いも観音)』(2019年1月22日~)

 上野・不忍池の東畔にある「びわ湖長浜KANNON HOUSE」は2016年3月にオープンした施設。観音の里として名高い長浜市(湖北一帯を含む)の仏様に、2か月に1体(1種類)ずつお越しいただく施設である。入場無料で、展示と出開帳の中間のような感じ。

 開館したばかりの頃に一度だけ寄ったことがあるのだが(スタンプラリーのカードはまだ持っている)、それ以来、なかなか足が向かなかった。2017年の正妙寺の千手千足観音立像とか、2018年の横山神社の馬頭観音立像とか、ああ、いらっしゃっているなあと思いながら見逃してしまった。惜しいことをした。今回は、安念寺(長浜市木之本町黒田)の「いも観音」さまがおいでになったと聞いて会いに行った。





 私は、2016年に東京芸術大学大学美術館の『観音の里の祈りとくらし展II』でお会いしている。その前に2012年の長浜城歴史博物館『湖北の観音-信仰文化の底流をさぐる-』でもお会いしたのではないかと思う。戦国の兵火から逃れるため、村人らにより土中に埋められ、その後、余呉川で洗い清められて安置されたという。もはや当初の像名が分からない状態で、安念寺には10体ほど伝わる。昭和のはじめまで、子どもたちは仏像を川に浮かべて遊んでいたという話を初めて聞いたときは衝撃だった。でも、不思議と嫌な気持ちにはならない。仏像の幸せなあり方のような気がする。

 KANNON HOUSEでは、かなり近づいて、木肌の朽ち具合をじっくり眺めることができる。撮影も自由。上野は定期的に行くので、ここへももう少し頻繁に通おう。

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