色々な出来事があった2020年のJ1リーグもいよいよラスト。これまででは考えられいような連戦に、過密日程。そして無観客での試合を余儀なくされた。
 そんな、コロナ禍によって例年通りに進まない厳しいリーグ戦だったが、今となっては名残惜しい気持ちになってしまう。まぁ選手たちは二度とやりたくないと思っているはず。ちなみに書く方もキツかった。

 それはさておき、そんな過酷なシーズンの中、我らが川崎Fは圧倒的な強さで2年振りとなるリーグ制覇を成し遂げた。それだけではなく、最多勝ち点と最多得点も更新。歴史に残るようなチームになったと言っても過言では無いはずだ。また、リーグ戦終了後は天皇杯が控えている。最終節もしっかり勝利して、次の大会へと臨みたいところだ。
 さらに、この試合が中村憲剛最後のリーグ戦となる。絶対に勝って21日に控える引退セレモニーへと繋げたい。

 対するは今シーズンJ2から昇格してきた柏レイソル。シーズン後半は強烈なカウンターを武器に一気に勝ち点を積み重ねてきた。
 また、彼らも年明けにルヴァンカップの決勝を控えている。決勝まで試合のできない時間が続くため、調子は維持しておきたいところ。そう考えれば、リーグ王者相手に勝利を収め勢いに乗りたいはずだ。


 前回対戦はリーグ第4節。家長の2ゴールとダミアンのゴールで川崎Fが3-1で勝利している。


 

前節の柏

#0975

 雪が降りしきる中で行なわれた一戦。柏はここ数試合3421のシステムを採用。よって、広島とはミラーマッチとなる試合だった。

 序盤は広島がボールを保持して押し込み、柏がオルンガを活かしたカウンターアタックでゴールを狙う形が続く。すると迎えた前半17分、カウンターから呉屋のスルーパスに抜け出したオルンガが、荒木を剥がしてエリア内に侵入。最後は大迫との1対1を冷静に決めてアウェイの柏が先制に成功する。
 対する広島もクイックリスタートからチャンスを作り、最後は浅野が折り返しに合わせるも上手く合わず。前半は柏リードで折り返す。

 後半1点ビハインドの広島は攻勢を強めるもなかなか得点が奪えない。左サイドから組み立て、最後は右サイドで待ち構えていた茶島がシュートを狙うも枠の外。
 試合終了間際には広島にアクシデントが発生。城福監督が異議により、この日2枚目のイエローカードで退場となる。試合はこのまま0-1でアウェイの柏が勝利を収めた。
 

柏の注目選手

MF 9クリスティアーノ
 
 J屈指のスピードとパンチ力のあるシュートを備えるアタッカー。今シーズンは中断期間中の怪我で出遅れたものの、10月3日の横浜FC戦で開幕戦以来の出場を果たした。そこでいきなりオルンガにアシストを記録するなど、早速その存在感を発揮している。
 これまでは、攻撃のキーマンである江坂を封じてオルンガへのパスを遮断するのが、柏対策の1つであったが、今はクリスティアーノも封じなければならない。相手守備陣にとっては彼にオープンなスペースで仕事をさせたくないはずだ。
 また、出場した14試合では、4ゴール7アシストを記録している。どうにかして止めたいところ。


MF 10江坂任

 柏レイソルの王子様。そしてその実力も素晴らしいものを兼ね備えている。今シーズンは既に9ゴール10アシストをマーク。ちなみにこの10アシストは今シーズンのアシストランキングトップの数字である。
 キレのあるドリブルと愛のこもったラストパスで柏攻撃陣を支えつつも、いざとなればオルンガの後ろから飛び出し、自分でゴールを奪うことも出来る。言わば何でも出来てしまう万能型のプレーヤーだ。
 間違い無く彼も要注意人物なので、クリスティアーノと同じく上手く抑えたこみたい。


FW 14オルンガ

 その実力は言わずもがな。圧倒的なフィジカルとストライドの長さを活かした突破。そして裏抜けの上手さと足元を柔らかさでボールを収め、抜群の決定力でゴールを仕留めることが出来るプレーヤー。まさに、現在のJ1リーグナンバーワンストライカーだ。
 J1シーズン1年目はシーズン途中での加入だったため、思うような結果を残せなかった。しかし、昨シーズンJ2で大活躍。最終節で歴史的大勝を収めた京都戦では圧巻の8ゴールを奪った見せた。
 その快進撃はJ1でも止まらない。夏場には7試合で10ゴールを奪う活躍を見せ、チームの大きな得点源となった。

 クリスティアーノと江坂も要注意人物だが、オルンガも本当にヤバい。この3人をまず止めなければ勝利を手にするのは難しいだろう。

両チームの予想スタメン

#0976

 両チームとも前節から中2日というタイトなスケジュールで戦う。特に柏は、広島でのナイトゲームを終えて本拠地に戻っての試合だ。移動を考えればかなり難しいコンディションになるだろう。
 また、守備のキーマンでもあるヒシャルジソンはこの日も累積警告で出場停止となっている。そのため、今節も三原と大谷というコンビになりそうだ。
 予想スタメンはGKはキム・スンギュ。DFは大南、山下、古賀。CHは三原と大谷。WBは北爪と瀬川。前線はクリスティアーノ、オルンガ、江坂という組み合わせにると考えた。


 一方でアウェイの川崎F。ホームでの試合から同じ関東圏内での試合となるため、柏に比べれば準備期間と移動時間の猶予がある。そのため、柏よりかは良いコンディションで試合に臨めるはずだ。
 筆者はメンバーに大幅な変更が無いと予想。あるとしてもIHとワントップの部分。ココに田中碧とダミアンが先発になると予想。憲剛も2試合連続のスタメン出場になるはずだ。

 
試合展望

 中2日での試合ということで今回もあまり試合を見返せなかった。というわけで、前節の浦和戦同様にやんわりと書いていく方式をとっていく。というか、これの方が意外としっかり書けるので今後この方式にするかもしれない。

 今のレイソルの印象は「かなり理に敵っている」戦い方をするチームである。ボールを保持する傾向が増えた2020年のJ1クラブの中で、敢えてオープンなスペースで勝負をしようとするチームになっている。

 それに一役買っているのが、上記の注目選手で挙げた3人である。特にクリスティアーノの存在が今の戦い方が出来る大きな要因となってるはずだ。


 レイソルは仙台戦から明確に3421を築いて戦うようになった。恐らく、鹿島戦辺りからその形にしようとしていたかもしれない。
 ボールを保持した際は瀬川と北爪が幅を取って、古賀+2CBでボールを回すという形であった。だが、守備時が微妙。瀬川が迷子になっていたのだとすれば、3421だったかもしれない。

 まぁそれはさておき、とにかく今の色が濃くなったのは仙台戦なのは間違い無い。そこでは541のブロックを組み、しっかりと引いて守ってからカウンターで前線が飛び出すという形が多かった。
 引いて守れば相手も当然のように前へと出てくるはず。そうすると、その分後ろには広大なスペースが生まれるのだ。柏はその前掛かりになった裏を突くのがとても上手い。だからこそ、後ろを固めて手薄になった相手DFの裏を最凶アタッカー陣で突くという攻撃手法は理に敵っていると言えるのだ。

 実は、川崎Fもこのカウンターの餌食に成りかねない。川崎Fは前掛かりになると2CB+GKで守る形が多い。だが、ソンリョンが広い範囲を守れないため、ジェジエウと彰悟が広大なスペースをカバーするしかないのだ。今まではそれで何とかなっていたが、柏のように質の良いアタッカーが陣がいるとなると話しは違ってくる。そのため、攻めてる時のリスク管理は重要になるだろう。

#0977

 特に仙台戦で見せた柏の1点目は対川崎Fとしては有効な策。オルンガがアンカーのところに落ちて来てピン留め。そして、引いて受けたクリスティアーノがCBを引っ張り出し裏へと走る。最後はオルンガとのワンツーで抜け出してゴールネットを揺らした。

 このように前線の連携だけで奪えてしまうのが本当に脅威である。また、その出し手となるのはCHの三原である。江坂とクリスティアーノが中間ポジションに立ってボールを引き出すプレーが上手いこともあるが、三原のそこに付けるパスもかなり上手いと思う。カウンターの起点となる出し手をどう抑えるかは大事なポイントだ。

#0978

 さて、そんな柏をどうやって崩してゴールを奪うかだ。柏の守備は523っぽい形から入る。そのためSBが浮きやすい。そこに出てくるのWBの選手であるため、5バックが横にズレていく形になる。後は、1つずつズラして行くのがベストになりそう。その中で参考になりそうなのは、アウェイ横浜FC戦の1点目だったりする。


(2:33~のシーン)
 
 また、ラスト30メートルのところでは柏DF陣もあまり飛び込んで来ないため、そこからクロスを入れて、ダミアンを合わせるような場面があっても面白いかもしれない。そうなると右サイドの家長はキーになりそうな予感。彼が自由にプレーが出来れば、得点への可能性が広がるはずだ。

まとめ

 さてさて今シーズンもリーグ戦ラスト。その相手が今の川崎Fが最も苦手な戦い方をしてくるであろう柏レイソルというのが嫌な雰囲気である。それでも、この日が憲剛のリーグ戦ラストゲームなのだ。筆者の記憶違いで無ければ、憲剛はこのスタジアムで何度も悔しい表情を見せている。特に2009年の最終節と2015年の試合後は特に悔しさを噛みしめていた。そんな姿を最後に見たくないので、明日も勝って終わって欲しいところだ。

 
 よっしゃぁ!34試合×4年間書ききったぞ!!!(台無し)



 

 
 

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