まずは春らしい写真など。

 

2019年4月、マレ地区の藤の花。

フランスの藤は、日本のように足並みが揃ってはいないのですが

ベージュの壁やグリーンの柵とのコントラストが素敵でした。

 

 

マレ地区に着くと、サンポール駅前の桜が

それはもう、見事な満開で。

 

このシーンは、先日YouTubeにアップしたビデオ

春のパリ散歩にも出てきます。(1:33〜1:40あたり)

 

春のエッフェル塔

YouTube : 春のパリ散歩

 

2:41の短いビデオですが

前半はパリの街角、後半は満開の桜や花盛りの庭園が楽しめます。

春のパリの雰囲気を味わっていただけたら嬉しいです。

 

 

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3/27金曜夕方に

フランスのフィリップ首相によるアナウンスがあり

フランス全土の外出禁止は

4月15日まで、延長が発表されました。

 

まぁ…

 

前回の演説翌日に発表された政府令(arreté)に

カフェやレストランの営業禁止は4月15日まで、とあったので

少なくともこの日付までの延長は間違いないだろうなぁと

薄々感づいてはいました。

 

さらに言うと

4月15日はイースターバカンスの最中なので

『4月15日で完全に終了!』としてしまうと

イースターを家族で過ごしたい人や

1ヶ月にわたる外出禁止解除を待ちわびた人たちによる

フランス全土の(もしくは海外を含む)大移動が

起きる可能性が高い上

 

フランス全土をA, B, Cの3ゾーンに分けて

1週間ずつずれた時期にバカンスをとる

フランスの学校のバカンスシステムの通りだと

イースターバカンスの内、パリを含むCゾーンだけ

移動可能なバカンスが5日だけ、という地域差も出るので

 

(4ヶ月におよぶ、寒くて暗〜い冬を乗り越えて、

 やっと春が来た!あったかい太陽!!と思ったら、まさかの1ヶ月間外出禁止。

 そりゃあ、外に出られる日を待ちわびますとも!)

 

イースターバカンスの全エリアの最終日

5月3日まで続くか

4月15日で現状の外出禁止令は終了するけれども

地方を超えての移動は禁止、などの条件付き解除、

あたりが考えられる妥当な線なんじゃないかなと思います。

 

 

とりあえず、ぬか喜び(とガックリ)しないためにも

当初の噂通り『45日間続く』という

心算でいようかと思っているところです。

 

 

発表に対して、新たな驚きや落胆はないけれど

1ヶ月丸々、自宅警備隊。

我が家は大人だけとは言え、さすがに1ヶ月は長い。

(子どもさんのいらっしゃるお家は、本当に大変そう…。。がんばれ〜!!)

 

 

あと2週間強、どうやってポジティブに過ごそうかという

大きな課題が目の前に迫ってきました。

 

とりあえずはじめの1週間は

なかなかにポジティブなムードで

春の大掃除や片付けなども進めていたのですが

 

2週目に入ってからは

毎月恒例の不調ウィークがやってきて

体調と心調がすぐれなかったのと

やっぱり気になって、メディアを見てしまって

日に日に深刻化する数字を見て、重たい気持ちになったりで

かなりグダグダな過ごし方をしてしまいました。

(外出をしていないので、食べてばかり&運動不足だったのに加え、

 もともと季節の変わり目は、PMSが重たくなりがちなのです…涙)

 

 

それでも

初めてのハンバーガーバンズを焼いてみたり…

 

発酵中もずっと、あたり一面にパンのいいニオイが漂うので

パン作りはシアワセ度が高いアクティビティ。しかも美味しい。

 

 

こんがり。

 

手間と時間はかかるけれど、満足度もとても高かったので

これはぜひ、また作りたい!

 

 

オートミール用に買ってあったオーツ麦で

グラノーラを焼いてみたり。

マドレーヌに飽きて、シリアルを切らしたため

朝ごはん用に。これも初めての試み。

 

ココナッツオイルとハチミツをざっくり混ぜて

低温でグリルしたグラノーラ。

果実は入っていないけれど、ほんのり甘くて

香ばしいココナッツ風味が後を引く、好みのお味でした。

間違いなく、また作ると思う!

  

 

 

先日、新しい外出許可証になってから初めて

週1回のお買い物に出かけたのですが

前回のような、嫌な思いをしないために

今回は時間帯を変えて、行き先のお店も変えて

冷凍食品スーパーのPicard

オーガニックスーパーをハシゴすることにしました。

 

Picardは、ピザやラザニアなどの

オーブン、電子レンジで温めるだけの簡単ミールが

びっくりするくらい売り切れていたけれど

お肉やお魚、野菜などの『食材』は、まだまだ豊富にあって。

 

こんな時期なので、いつも通っているスーパーでも

生鮮食材の入荷(と売れ行き)が普段と全然違っていて

さらに週1回のお買い物では

欲しい食材とタイミングが合わなかったりしたので

いつも買う魚類に加えて、初めて

Picardの、カッチカチに凍ったお肉を買ってみました。

 

まだお料理はしていないのですが

冷凍庫にタンパク源がたくさんあるというだけで

安心感が全然違います。

もっと早くに買っておけばよかったなぁ。

 

 

アジアンスーパーでの買い出しが難しい今、

オーガニックスーパーは

コアなアジアンフードが揃う最強の基地!

そろそろ、バターたっぷりなお菓子にも飽きてきたので

和な味を求めて、小豆を買ってきました。

(コトコト煮る=時間がかかるアクティビティは、今はとってもウェルカム!

 フランスでも、小豆はアズキ。Haricot rouge Azukiと呼ばれています。)

 

フランスのオーガニックスーパーは、日本と比べて

品揃えも価格帯も、カジュアルな感じ。

乾燥した豆類や穀物なんかも豊富なので

冷蔵庫を圧迫しない保存食選びにも

とっても重宝しています。

 

お天気も良かったし、前回のようなモヤモヤはゼロの

とっても気持ちが晴れる外出となりました。

 

 

そんなわけで、代わり映えのない12日間で

ローバッテリーモードながらも

はからずも、初めての(食)体験目白押しで

とりあえず、前半戦はほぼ終了。

 

ここから、長〜い後半戦に入ります。

 

 

日本でも、全国休校が決まった時に

漫画やドラマ、アニメなどが

期間限定で無料公開されたりと

いろいろな試みがあったかと思うのですが

 

フランス国内はもちろんのこと

世界中の会社・団体が、様々なコンテンツを

無料公開しています。

 

例えば、パリのオペラウェブサイトでは

オペラ・バレエ作品を、週替わりで無料公開中

来週月曜、3月30日からの1週間は

かの有名なバレエ作品『白鳥の湖』の予定!楽しみ♪

 

また世界のオペラ情報サイト『OPERA WIRE』には

オペラカンパニーの無料公開リストが載っていて

参加カンパニーの無料ストリーミングや

レッスン動画(バレエストレッチなど)が観られます。

 

フランスの大手書籍・ソフト・家電チェーンのFnacからは

電子書籍が無料で読めるサービスが登場。

タイトルのチョイスは、テーマがかなりバラバラですが

ジャンルも様々な小説やエッセイなども含む

500タイトル以上のラインナップ。

なかなかに読み応えがありそうです。

 

 

あとは

デジタルコーヒーチャットや、デジタルディナー

(Skypeやビデオアプリなどで繋がって、画面の前で

 友人と一緒にお茶を飲んだりごはんを食べたりする)でガス抜きと

 

ポジティブなアクティビティやイベントを織り交ぜつつ

あと2週間強、お家でのんびり過ごしたいと思います。

 

 

 

この週末は東京でも、外出中止『要請』が出たようですね。

海外の現状や罹患者の増加数と、海外ニュースに載る東京の繁華街の様子、そして

日本の国としての対策(空港閉鎖&国境閉鎖や、直行便休止など)とのバランスを見る限り

正直なところ『やっと』感が強いですが…

そして、強制力の弱い『要請』ではありますが…

とにかく、要請が出てよかったです。。

 

もちろん、せっかくの桜の季節だし

春のポカポカ陽気に

外出したくなる気持ちもわかります。

 

ですが…

 

そんな気持ちを全面に押し出し

禁止令を無視して、外出を繰り返していたヨーロッパ諸国では

感染者数の増加率に、歯止めがかからないまま。

 

3/27までに、フランス国内では

わかっているだけでも29,155人が罹患しています。

 

2週間の外出制限を経て、今数字として出てくるのは

ほぼほぼ、外出制限が始まってからの

罹患者や発症者の数のはずですが

日毎の罹患者数は、減少することはなく

右肩上がりの曲線を描きつづけています。

 

 

フランスでも、当初の犠牲者の多くは

(持病のある)高齢層が中心で

若年層は完全に、他人事として捉えていたようで

 

3月13日木曜夜にマクロン大統領演説があって

(詳細は、こちらのブログをご覧ください。)

外出禁止要請が出てもなお

バーなどで大騒ぎをしていたグループがたくさんいて


続いて3月14日土曜夜に、フィリップ首相から

15日、日曜0時から1ヶ月間

スーパーやタバコ屋さん、薬局や銀行などを除く

必需以外のすべての商店の営業禁止、

外出はできる限り控えること、と発表されてもなお

(詳細は、こちらのブログをご覧ください。)

 

お店がダメなら、外ならいいよね、と、

翌日曜日に、森やセーヌ河畔などで

集まったり、ピクニックしたり

 

必要な買い物だから、と

大きなマルシェに大挙して押し寄せて

ぎゅうぎゅうに混み合った環境で

買い物していた人がたくさんいて

 

外出禁止令が強化されてからも

『健康のためのスポーツだから』と

トレーニングウェアを着て

遠出していた人がたくさんいたりして。

 

 

その結果が、今の現状です。

 

 

政府は、人々の外出を制限するために

 

- 必要最低限以外の外出は禁止

 

- 健康のためのスポーツ、犬の散歩などは

  自宅から1キロ圏内、1日最大1時間のみ認可

 

- 買い物へ行くのも、許可証の持参が必要

 (スーパーなども入場制限をしているので、お買い物も時間がかかります)

 

- 同居の家族を除いて、他人との接触は禁止

 

- 全ての庭園・公園とセーヌ河岸は立ち入り禁止

 

- マルシェは一時閉鎖

 

- 違反者には罰則(罰金や禁固刑)あり

 

そのくらい厳しく取り締まらないと

政令を守れないフランス人の反骨精神にも驚きますが

 

こんなに厳しい外出禁止令の下

外出と人とのコンタクトを完全に制限して、自宅で過ごして

ほぼ2週間経っても、目に見える結果に表れないくらい

手強いウィルスと対面しているのです。

 

 

パンデミック状態になってからは

持病のない若年・壮年層の犠牲者も増えていて

パリでも、健康に問題がなく、

ウィルステストも陰性だったはずの

16歳の少女が亡くなったばかりです。

※ソース:Le Parisien

 

世界中の罹患者の爆発的増加を見ても明らかなように

もはや、誰が罹患していてもおかしくない状態の昨今。

※ソース:WHO

 

今現在、熱や咳などの症状がなかったとしても

アルプス山脈のスキー場にある宿泊施設で

フランス初の罹患者を出した

スーパースプレッダーの英国人男性のように

自覚症状がないまま、自分の発症前に

ウィルスを撒き散らしてしまう可能性だってあります。

※ソース:AFP BB

 

 

もちろん、衛生観念や病床数などの条件、また

メディカルケアの状況などは、国によってだいぶ違いますが

日本だけは例外的に、ウィルスが広がらないなんてことは

考えられません。

 

いまは、世界中で『待ち』の時。

 

ちょっとだけ、外出は我慢して

お家時間を充実させつつ

お互い、頑張りましょう!