新学期が始まってからというもの、

増加の一途を辿る、フランスのCOVID新規感染者数。

 

PCR検査の数をかなり増やしているとは言え

1日の新規感染者数が、とうとう3万人を超えたりして

日々、とんでもない数字を叩き出しています。

 

※ソース:Sante Publique

10/15の数字(左上)は、30,621人/24h。

この日はとくに多かったのですが、2万人超が続いています。

クラスターの発生数(右上)も、130件/24hと

かなり厳しい状況になっています。

 

 

感染者がぐんぐん増えていたパリでは、先週から

バーの営業が停止となっていましたが

今週土曜からは、とうとう政府主導の『門限』が発効。

 

10/17土から6週間、パリジャンたちは

夜9時までにお家に帰らねばならず

朝の6時まで、一部の止むを得ない理由を除いて外出禁止。

(仕事、薬局や通院などの健康上の理由、自宅から1km圏内の犬の散歩などはOK)

 

まるで中学生のようなタイムスケジュールで

生活することになりました。

 

 

門限の違反者には、初犯の場合は罰金135ユーロ(約1万6000円)。

2回目以降は200ユーロ、支払い遅延者には遅延金。

再犯4回目からの悪質な違反者には

3,750ユーロ(46万円くらい)の罰金と

6ヶ月以下の禁固刑が課せられるそう。

 

この罰金額、大きいと思うか小さいと思うかは

人それぞれだと思うのですが…

遅延金や、悪質な再犯者への罰金額がぐぐんと上がるところに

フランスらしさが溢れているなぁと思いました。

 

というのも…

 

春の外出禁止令発布時にも

同様の罰金や禁固刑が課せられていたのですが

3/17に外出禁止令が発令されてから1ヶ月ほどの間に

まさかの76万人が、罰金を課せられたそう。

※ソース:Ouest France

 

参考までに、フランスの人口は日本の半分ほど。

全人口の1,3%ほどが罰金刑に処せられたって

ちょっとすごい数だと思いませんか?

 

おそらく、山の中などののどかなエリアでは

コントロールが行われていないと思うので

都市部の人口だけを母数にした場合

パーセンテージはもっと高いものと思われます。

 

5月の外出禁止令解除時に行われた取材によると

警察にコントロールされた人の実に2/3ほどが

特別外出許可証を持っていなかったという

ニュースも出ていたので 

※ソース:Lamontagne.fr

今回の法令が、どれだけの効力を持っているのかは

まだまだ未知数ですが

 

 

今回、バーの営業停止が発表されたすぐ後に

エリアをパトロールしながら

バーがちゃんと営業停止しているかを

1店ずつチェックしている警察車両を見かけたりしたので

いつも以上の本気度が伺えます。

 

新学期を迎えた学生たちを中心に、若者たちに人気の

ムフタール通りのバーエリア。今年は閑散としています。

 

 

そんなわけで、今秋はこれまで以上に

お家で時間を過ごすことになりそうです。 

 

 

金曜夜は、最後の

『深夜0時まで外出していて良い日』だったので

外出しようかな、という気持ちもありましたが…

 

いつものローカルレストランでテイクアウトをして

ちょっといいワインを開けて。

おうちでまったりディナーを楽しみました。

 

 

秋色のルクサンブール庭園。

夏は椅子取り合戦になる中央エリアも

寒くなってきてからというもの、座り放題です。

(屋外で風にさらされたこの金属製の椅子は、びっくりするくらい冷たいので注意!)

 

 

マスク着用度はまぁ、かなり広がったとは言え

『アフターコロナ』の段階にさえ移行できない

渦中のフランス。

 

先行きも見えず、不安しかない日々で

楽しみにしていた日本への一時帰国も、延期せざるを得ず

友人と会ったり、外出の予定もままならない日々。

 

 

楽しみにしていた、モンマルトルのワイン収穫祭

今年は中止となってしまいました。

(今年はワイン関係のイベント、軒並み中止となっています…涙 

 『ちょっといいワイン』のストックがもう…)

 

 

 

今月末のトゥッサンの秋休みに関しては

地方を超えての旅行や移動もOKと言われていますが

人が移動すればするほど、ウィルスが広がっていくのは

バカンスの結果を見る限り、火を見るより明らかで。

 

高齢、疾患を持つ家族のコンディションなどを考えると

今年はクリスマスも、もしかすると

パリでひっそりと過ごすことになるかもしれないなぁ…

などと、かなり現実的に考えています。

 

 

反骨精神溢れるフランスのみなさんと比べて

法令や政令を生真面目に守る、言わば優等生の日本人は

あおりをくらっている感は否めませんが…

今できることを、今できる場所で。

 

きっちりマスクをして、人混みをさけて、粛々と。

何かを触ったら、こまめにジェルで消毒&しっかり手洗い。

そして、できる限り徒歩&自転車で過ごしていこうと思います。

 

…今のうちに、冬の巣篭もり用ワインも買い込んでおこう。