観劇三昧:空宙空地『嗤うファントム』
2020/2/18
無人の廃工場に集められた初対面の四人が、お互いに疑心暗鬼になりながら、それぞれののっぴきならない事情の解決を目指す話。
登場人物四人のワンシチュエーション。
空宙空地としては珍しい(と思われる)サスペンス。
ジャンルが明確だからか、各人の演技や性格付けもわりと濃い目。
デシャンみたいな実在の人物名と、伝説だという聞いたことのない名前を並べると嘘くささが際立つ。
本作はその嘘くささを利用している感じだけど、架空の固有名詞って役割が重いほど使い方が難しい。
登場人物は四人でも、話題にあがるだけの重要人物がたくさんいるので、一時間の話にしては、各人の目的と関係性がかなり複雑。
結婚詐欺師の話でちょっとつながりかけたんだけど、感情移入をさせない登場人物の歪みもあって、なかなか想像力で補いきれない。
劇場で見たら理解度が変わるのかも。
ノリと雰囲気だけで理解したつもりになった。
《詳細》
■劇団名 空宙空地
■公演時期 2018/06/10
■地域 中部
■キャスト
八代将弥(room16)
加藤玲那(alani’po)
おぐりまさこ(空宙空地)
関戸哲也(空宙空地/スクイジーズ)
■スタッフ
作・演出:関戸哲也
舞台監督・音響:平岡希樹(現場サイド)
照明プラン:加藤直子(DASH COMPANY)
照明オペ:木村卓生
宣伝美術:橋本純司
共催:特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえ・津あけぼの座
協力:有限会社 現場サイド
プロデューサー:おぐりまさこ
主催・制作:空宙空地
■あらすじ
「閉ざされた空間、押し寄せる緊張の波
ワンシチュエーションサスペンス」
とある廃工場。
初対面の4人は、誰一人信じられずに竦み立つ。
ーナルセジョウイチ・サエキマコト・タナカコウジ・ヌマタアキラー
それは、彼らがここに来る理由となったキーワード。
彼らをここに集めたのは誰なのか?
彼らがここに集まったのは何故なのか?
4人の男女が視線と挙動を探り合う。
誰も信じられず、誰も真実がわからない。
誰も信じられず、誰も真実はわからない。
刻一刻と彼らの疑念は深まっていく・・・
(観劇三昧HP)