森歩き 事務局日誌

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日本人はどのように自然と関わってきたのか  コンラッド・タットマン著

2019年02月06日 | 書籍紹介

日本人でなくても 人類が生まれてこのかた自然とどのようにかかわってきたのか と

言うようなことは これまであまたの本が書かれてきた。 んでもテーマは日本 書いたのはアメリカの方

日本は人類の環境史の 優れた「事例研究」となるからだそうです。

日本人が 日本列島にやってきたころから現在まで実に多くの資料と

その分析によっての 日本人の自然史が書かれていて面白い。そうか 日本のお山はできたてなのか

てか、ひさしぶりに 2段組の本を読みましたわ。文字が小さくて1Pにたくさん字が書かれている。

字がたくさんあると 得した気分になるのですが その代わりたくさん読まなくてはなりませんでした。

狩猟採集から 農耕時代は学校で習った歴史とは違った視点で(よりグローバルな視点で)かかれているので面白かった。

が、江戸末期から明治、近代にいたっては ほぼ歴史の教科書。

そもそもが 自然とどう関わったかについての本なので、その視点は私の中では 驚きでした。

農業が盛んになると森林が減り またその逆もあること。

海岸を工業地帯にして魚が取れなくなったのに 水揚げ量は減っていない。遠洋漁業が発達したから。

それは 日本ではない場所の環境破壊をしていることになる。木材の輸入もしかり

たくさんの公害によって 人だけではなく 自然や生物も大きな被害を受けたこと。

人工林の特に戦後からの移り変わりの様子は よくまとめてあるなあと思いました。

日本人の自殺率やら 一人当たりの住居面積やら いろいろ出されて こんなふうに考えるのだよ と書かれているようだ。

特に食料の自給率の問題は おっしゃる通り。

まあ日本人としては 日本人の自然感についても もう少し言及してくれてもとは思いました。

ねえ 山川草木悉皆成仏って あるじゃない。 


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