今のところ、武漢発の新型コロナウイルスによる日本での感染者数と死亡者数は、諸外国と比べて格段に少ない。29日の時点でそれぞれ1893人と56人である。欧米より早く感染が広まったわけだから、普通であれば考えられないことだ。ようやくピークを迎えつつあるというのは、緩やかなカーブを描いているということだろう。徐々に感染者が増えるのであれば、感染しないで済む人の割合も多くなるのではないか▼日本人の衛生観念やBCGの接種などが指摘されているが、国民の一致した行動が爆発的な感染拡大を阻止しているのだろう。それでもまだまだ油断することはできない。東京や大阪などでは、いくつものクラスターが発生し、医療崩壊の危機を脱したわけではないからだ▼ワクチンや特効薬は開発されていない。政府や各自治体の自粛の要請に従うことで、多くの命を救うことができるのである。一定程度の感染者の増加はやむを得ないとしても、救える命は一人でも多く救わなくてはならないのである。利己的でなく、他人を思いやる心があれば、どんな行動をすべきか自ずから決まってくるはずだ。危機ではあるが、ようやく希望の光も差し込みつつある。私たちはもう少し我慢すればいいのだ。ここで気を抜かなければ、平和な暮らしが戻ってくるのだから。
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