ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

北条直正物語(4) 印南野台地(3)・降水量

2020-07-03 09:48:01 |  北条直正物語

     印南野台地(3) 降水量 

 印南野台地は、水を貯めにくいジャリまじりの土からできています。

 それに、水を集める範囲が狭まく、雨が少ない地域で、農業にとってまさに、不向きな地域です。

 そのため、印南野台地の開発は、ずいぶん遅れました。

 今回は、稲美野台地に降る雨についてみておきましょう。

    稲美町の降水量

 図で、兵庫県の年間降水量を確かめてください。

 平均降水量は、日本海側で多く2000~2250mmで、印南野台地付近は1250mm前後で、1000mmの開きがあります。

 印南野は、きわめて雨の少ない地域です。

 一月にいたっては、北部が250mmの降水量に対して、50mmと日本海側の1/4~1/5の程度の量しかありません。

 兵庫県北部の冬の降水量は、もちろん雪です。

 積もった雪は、地上に長くとどまり、徐々に土地に浸み込み、地下の水源となります。

 この地下水が、灌漑用水として稲を育ててきました。

 雪が、交通の妨げになり邪魔者扱いされるようになったのは最近のことです。

 夏の降水量は、北部も瀬戸内地方もあまり大きな差はありません。

     苦難に立ち向かった人々

 印南野台地には多くの多く溜池がありますが、水利権のために、水源からの水は、農閑期にしか溜池に引き、貯めることができませんでした。

 雨が少ないことは、台地の農業にとって決定的な条件でした。

 つまり、印南野台地は、地質的な、地形的な、そして少ない降水量と言う不利な条件の中で農業をいとまなければならなかったのです。

 さらに、水利権という社会的な条件が加わります。

 そんな祖先の足跡をたどることにしましょう。(no5016)

 *図:兵庫県の降水量

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