平成ももうすぐ終わりになります。
おもえば高校生の頃に平成になってから一気に駆け抜けてきた感じがします。
丁度 大学受験や就職、そして転職、事業継承、経営とあっという間に駆け抜けてきました。
そんな平成もそろそろ終わります。
最後の月(4月)に建築業界の2大雑誌に掲載いただきました。
この福岡弁護士会館にまつわる出来事はとても奥深いものがあります。
様々な縁やタイミングがあって、良いことも悪いことも複雑に交錯しています。
ただ、私にとって、この平成最後に国内の案件で福岡の建築家の先生と”伝統と文化と社会を包括的に表すことのできるデザイン”を具現化できたことはとても誇りに思っています。
福岡の伝統や文化を表す博多献上柄をオマージュした表現。
ここに至るのは多くの苦難や複雑な出来事と精神的な重圧を乗り越えなければならないことがありました。
全ての現象がクリアになったら今回の出来事をまとめていきたいと思います。
さて、この物件を成し遂げた立役者の一人の話をします。
今は残念ながら故人となってしまいました。 三和タジマ株式会社 故橋本俊彦さん。
田島順三製作所時代からずっとこの業界で設計をされておられた技術者です。
建築設計にかけてはとてもこだわりがあり、また、デザインや意匠にも精通しておられました。
特に、意匠をどう納めるかといった細かいディテールについては妥協を許さない姿勢でおられました。
とても動きも早くどんどん前に突き進む姿が忘れられません。
この弁護士会館のお話しを建築家古森先生より、伺ったとき、複雑な表面意匠の形成は必須事項であると感じました。
これまでにない、従来の概念でないステンレス意匠パネルの実現が予期された瞬間でした。
即、故橋本さんの上司にお願いしてコンタクトを始めました。 ちょうどそのころ故橋本さんが福岡に赴任となり、偶然なのですがとても良いタイミングで本案件を対応してくれることとなりました。
とても繊細に、そして素早く、力強く前に前にと進められ、エネルギーに満ち溢れた動きでステンレスパネルの実現性について確立できるように活動されました。
そんな最中に病気が再発し、何度となく復帰されながらも惜しくもお亡くなりになられたのです。
現在において、これほどまでに金属を使用した建築が大好きで、自信にあふれた方はそうはいないと思います。
故橋本さんが設計提案した外壁パネル
先日、古森先生主催の完成パーティーがありました。
三和タジマ様の上司の方が故橋本課長様の活躍ぶりと熱心さを語られておられました。
素晴らしい活躍によって本案件を支えていただけました。
内部には故橋本さんも好んで頂いた”White Stainless steel"を使用
橋本課長様 本当にお疲れ様でした。 そして、ありがとうございました。
あなたの思いは私たちステンレス業界に受け継がれております。
これからも、橋本課長様が笑顔で見ていただける金属をたくさん世の中で花開かせてまいります。
この案件で活躍した一人の立役者のお話でした。
一つ一つの商品や、技術、案件。。。 様々なドラマがあります。
また、別の機会にドラマの続きを書いてみたいと思います。
平成最後のブログとなると思います。
令和の時代もどうぞよろしくお願いいたします。
/E
意匠金属板製造
東洋ステンレス研磨工業株式会社
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