女装子愛好クラブ

女装小説、女装ビデオ、女装動画、女装記事などを紹介していきます。

切り立った崖に挟まれた隘路を慎重に走らせる

2020年04月06日 | 私的読書日記
承前です。
『後藤田正晴-二十世紀へのメッセージ』には巻末に政治学者の佐々木毅氏(東京大学法学部教授)が解説を書いています。
そのなかで私がストンと腹に落ちたのが権力行使についてです。

  第一に目につくのは権力についての鋭い感覚であろう。後藤田さんのような経歴の持ち
 主が権力への鋭い感覚があるというのはこれまた自明のことのように思われるが、ここで
 取り上げたいのは権力を動かすことの難しさについての自覚である。後藤田さんは権力の
 無制限な行使を求めるようないわゆる権力主義に対して一貫して厳しい。これは軍や警察
 の場合でも政治の場合でもそうである。
  そして、権力が有効に機能するためには自ずから限界が必要であり、それを越えると自
 滅の道を辿ったり、あるいは却って問題を新たに作り出すということが示唆されている。
 つまり、権力を動かす場合、何もない草原で車を走らせるような心境で動かすのではなく、
 切り立った崖に挟まれた隘路を慎重に走らせるのにむしろ近いという感じが伝わってくる。
 それは理想主義によって権力行使を自制するといったものとは異なる、権力そのものに内
 在する相対性に対する鋭い感覚である。
  出所:同署


>権力を動かす場合、何もない草原で車を走らせるような心境で動かすのではなく、
>切り立った崖に挟まれた隘路を慎重に走らせるのにむしろ近いという感じが伝わってくる。
正に現下の日本は切り立った崖に挟まれた細い道路に入ってしまいました。
我が国のリーダーはハンドルをどうきるのか。
崖にまっさかさまに転落するという恐怖を感じながら、意思決定できるのか。
そして、この道は逆戻りできません。

『後藤田正晴-二十世紀へのメッセージ』


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 国民の生命と財産を守ること... | トップ | 外出自粛1日目 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿