ひょうきちの疑問

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お金とは何だ 37 円そのものは外国に流出しない

2018-10-21 23:39:48 | お金とは何だ

日曜日


『国際収支については、「日本からの資本流出によって日本から外国へ円が流出するので、マネーサプライが減少し、金融引き締め効果が生ずる」といわれることがある。しかし、これは誤解である。……
 例えば、日本の生保が米国の国債を購入するときには、日本のX銀行が保有しているドル預金が減少するが、円通貨が米国に流出しているわけではない。また国内では生保が持っていた円預金がいったん銀行部門から引き出されて証券会社に支払われるが、証券会社はその円預金で銀行からドルを購入するから円預金は再び銀行部門に戻ってくる。したがって、これら一連の取引の結果、円預金残高は変化せず、マネーサプライは変化しない。……
 円預金が外国の居住者に移転して、日本から資本が流出する場合でも、日本のマネーサプライは変化せず、金融引き締め効果は生じない。』
「国際金融入門 新版」(岩田規久男)岩波新書 p51

『国内の決済では、中央銀行を通して資金決済が集中的に行われるのに対して、
外貨決済の場合、国際決済の中央銀行、つまり、中央銀行の中央銀行にあたる集権的・統一的な決済の仕組みが存在しない』
「通貨を考える」(中北徹)ちくま新書 p169

『ところが金本位制の下では、金を購入して、その金を米国の輸出業者に送って輸入代金を支払うこともできた。』
「国際金融入門 新版」(岩田規久男)岩波新書 p71


これはどういうことなのか。
世界の共通通貨がなければ、ドルと円という異通貨間の交換はできないということなのか。
それは、異通貨間の最終決済はできないということなのか。

金ドル本位制が崩れたあとの変動相場制の時代では、最終決済できないことをいいことに、外国に対していくらでもお金を借りることができるということだ。
逆にいえば、日本はいくらでもアメリカにお金を貸すことができるということだ。
しかしそんなことをいつまでも日本が続けていけば、日本ではインフレが起こり、通貨価値が落ちてしまうことになる。


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