こんにちは、ギタリストの中川雄です。
昨日は大阪から西宮。今日は出張と宝塚のスタジオを回ってレッスンさせて頂きます。移動が大変ではあるのですが…生徒さんとギターを弾く時間というのは、とても楽しいひとときです
さて、最近感じることですが、みなさん「レッスン」とは何をするのが目的だと思いますか?
先生が「ここはフォルテ!ここはクレッシェンド!」と指示して、その通りに演奏する…確かに、それも大切な事かもしれません。
私もお手本をよく弾いて「こういう風に弾いてねー」と言っていたのですが、その通りにプレイするのって難しい。実はその前段階の方が重要だったりします。
私がジュディカエル・ぺロワ氏のマスタークラスを受けた時の話です。演奏が終わった後、「貴方はどうしたいですか?」と質問され。私は「この曲をもっと古典らしく演奏したいです」と答えました。ジュディカエル氏は「それは私にとって興味深いことですが、もう少し違うことを教えたいと思います。それは貴方の薬指の爪の長さです」と返ってきました。
その後、思いっきり爪を削って頂きました。世界的な巨匠にこうして磨いてもらえるって、よく考えると凄い
さて、この様に、生徒が解決しなければいけないポイントと、生徒がやりたい事…というのが矛盾しているケースはよくあるのですね。
特に、近年感じることですが、構え方や姿勢。タッチの角度や脱力の方法など、基礎的な事の方がよっぽど重要だと思います。
先日のバリオスフェスティバルでピライ氏のマスタークラスを受けたのですが、脱力が主なポイントでした。
この一週間。言われた事を念頭に、ジュリアーニの120のエチュードを再びおさらいしてみると、世界が変わりました。もう、本当に
だから、大切なポイントというのは基礎的な部分です。ただ、基礎=簡単という訳ではありません。YOUTUBEや本で調べると情報は数多く載っているのですが、こうした『無形のもの』というのは、きちんと習わなければ、会得することは不可能だと感じます。
共通する事は、レッスン中で話す内容はひたすら「正しいタッチの方法、正しく力を抜く方法」この二つでした
クラシックギターをディアンジェロ・シシリア氏に師事。ジュディカエル・ぺロワ氏、ピライ・ヴァカ氏のマスタークラスを受講。第8回Giussepe・Ratiti国際音楽コンクール・ギター部門第4位入賞(イタリア)。2015・16年と「音楽の祭日」に出演。2018年に東京すみだトリフォニーホールで「今夜はラテン」に出演。またクラシックのみではなくPops,Bules,Bossanova,Rockなど幅広いジャンルを展開し、ライブハウスやイベント演奏、映画音楽オーディションのサポートなど幅広く活動する。国際芸術連盟所属ギタリスト。日本ジュニアギター教育協会専門家会員。宝塚アーティスト協会アーティスト会員。アルハンブラ・ギター教室オーナー。ギターアンサンブル『Moderate』講師。