こんにちは、ギタリストの中川雄です。
さて、みなさん影響を受けた音楽って必ずあると思うのですが、どんなジャンルでしょうか?
J-popや洋楽、ドラマで流れている曲を聞いてきた方が多いのではないでしょうか。また、クラシックやジャズ。ボサノバという通(つう)なジャンルかもしれません。
今回は、私が影響を受けた音楽をご紹介したいと思います。
●ELLA FITZGERALD mas que nada
エラ・フィッツジェラルドの「マシュケ・ナダ」。エラはアメリカ生まれのシンガーで、サラ・ヴォーンと並ぶ二十世紀最大のジャズ歌手の一人です。
その生い立ちも壮絶なものでした。
十代半ばで売春宿やマフィアの下働きをして、ホームレス生活をするって…少し想像もつきません。そういった苦労が、彼女の音楽の中に根付いていると感じました。
最近、感じることですが音楽と人間性(パーソナル)って、密接に関係してるのですね。この二つを無しに自己表現することはできないと思います。
●Art Blakey & The Jazz Messengers - A Night In Tunisi
さて、こちらもジャズです。アート・ブレイキ―、ジャズメッセンジャーズの「チュニジアの夜」
この演奏の凄さ、ちょっと言葉では言い表しにくいです。ただ一言で言うなら圧巻。ドラムソロももちろんですが、全てのシーンにおいて迫力とダイナミクスがあり、このステージを生で聴けた人がうらやましい。
親日家としても有名で、そのエピソードをご紹介します。
アメリカでは現在も黒人差別があるようです。とても悲しいことです。アートブレイキ―が生きていた時代はもっと酷いものだったでしょう。以来、亡くなるまで何度も来日してくれるようになりました。彼らの親日家としてのエピソードは沢山あります。
●Kings of the World" featuring Gipsy Royale
皆さんご存知の鬼平犯科帳の「インスピレーション」を手掛けたジプシーキングス。カヌート・レイエスの歌声には衝撃を受けました。
こういう土の香りがする音楽が好きで、手拍子はコンパスという独特のリズムでフラメンコに使用されます。フラメンコ…といえば、女性が情熱的に踊る、激しいルンバをイメージされる方が多いと思いますが、実はアンダルシア地方にある、ジプシーの深い悲しみを伝えるものだと言われてます。
●最後に
さて、こうして振り返ってみると、私が今まで学んだギターのジャンルはクラシックですが…ジャズ、ボサノバ、フラメンコも多く聞きます。クロスオーバーしてますが、様々なシーンから感じること、学べることがあります。
クラシックギターをディアンジェロ・シシリア氏に師事。ジュディカエル・ぺロワ氏、ピライ・ヴァカ氏のマスタークラスを受講。第8回Giussepe・Ratiti国際音楽コンクール・ギター部門第4位入賞(イタリア)。2015・16年と「音楽の祭日」に出演。2018年に東京すみだトリフォニーホールで「今夜はラテン」に出演。またクラシックのみではなくPops,Bules,Bossanova,Rockなど幅広いジャンルを展開し、ライブハウスやイベント演奏、映画音楽オーディションのサポートなど幅広く活動する。国際芸術連盟所属ギタリスト。日本ジュニアギター教育協会専門家会員。宝塚アーティスト協会アーティスト会員。アルハンブラ・ギター教室オーナー。ギターアンサンブル『Moderate』講師。