それはまた別のお話

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「僕らこそミュージック」  9/23

2020-09-24 | ライブ
井上芳雄 & 中川晃教 「僕らこそミュージック」
9/23(水) 19:00 帝国劇場 1階O列センター

【出演】井上芳雄 / 中川晃教
【ゲスト】小池修一郎

幸せな時間でした。
幸運にも1階のセンターofセンターの席を頂き、真正面で「僕こそ音楽」を聴きながら「わたし死ぬのかな」とまで思いました。
予定されていた上演時間を大幅に超え(90分の予定が140分)、夢を見ているような気持ちはふわふわとした余韻を残し、素晴らしい夜になりました。






【セットリスト】(東宝サイトから転載しました。名前なしはデュエット曲)

1. When will I see you again(天使のささやき)
2. 人のツバサ ~「SHIROH」より(中川)
3. この星空 ~「二都物語」より(井上)
4. 君の結婚式 ~「ウエディング・シンガー」より(井上)
5. Can’t Take My Eyes off of You ~「ジャージー・ボーイズ」より(中川)
5. You’re nothing without me ~「シティ・オブ・エンジェルズ」より
7. カフェソング ~「レ・ミゼラブル」より(井上)
8. ボヘミアン・ラプソディー(中川)
9. 信じて走れ ~「組曲虐殺」より(井上)
10. ファイト!(中川)
11. 幸せのピース(中川 with 井上)
12.  I WILL GET YOUR KISS(井上 with 中川)
13. 最後のダンス ~「エリザベート」より(井上)
14. 闇が広がる ~「エリザベート」より
15. 僕こそ音楽 ~「モーツァルト!」より
16. 影を逃れて ~「モーツァルト!」より
En. 夏の終わりのハーモニー

幕が上がると…アーチ状の枠に囲まれ、舞台中央に白い階段。
どっかで見たような装置、って帝劇コンの装置を使い回しなのは十分理解できますが、それより驚いたのはバンドの規模。
そして登場した二人の衣装が赤(あっきー)と青(芳雄さん)のキラキラスーツだったのも、なんか漫才コンビみたいで派手。
ああこれが帝劇なんだなー。

登場曲の「天使のささやき」はあっきー選曲だそう(The Three Degrees 知ってる人~と言われて恐る恐る拍手しました)。
この曲もそうだけど、以下お二人が考えに考えた選曲が並びました。
「帝劇で上演した曲を歌います」と最初にあっきーが歌う「人のツバサ」は曲間にお蜜やシローやゼンザの台詞を挟み、「この星空」はモノローグで始まり、全ての曲に拘りが感じられます。
あっきー的には一番の難関だったと思われる「You’re nothing without me」、芳雄さんはラジオで歌ったのでレパートリーだろうけど、早い英語詞を自然な形でデュエットにする力量はさすがでした。

芳雄さんがレミゼ未出演なことは既にネタになってますが、「バルジャンやジャベは可能性があるかもしれないけど年齢的にもう絶対無理」なマリウスは爆笑モノだった…
だって後ろのスクリーンに「銃を構える芳マリ」「赤いスカーフを纏う芳マリ」がマジなんだもん…(この映像のために早く劇場入りして自分でメイクしたそう)
対するあっきーは「ボヘミアン・ラプソディー」。
あっきーは過去にピアノ一本やフルオケをバックに歌っているけど、今日のようなバンド編成は初めて(かな?)。
ギターソロがカッコよかったし、ラストに階段上でフレディ・マーキュリーの如くポーズを取ったシルエットが浮かび上がって「おおっ!」と思いました。
こういう演出は帝劇ならではだし、この2曲は芳雄さんもあっきーも「無茶だけどやりたかった」曲なんでしょうね。
スタッフに感謝感激の様相でした。

一番刺さった曲を選ぶとすると、あっきーはもちろん「ファイト!」一択。
今年のツアーでも観客の涙をかっさらっています。
ベースの音だけで静かに始めて加速度的に熱量を上げていく歌い方は真骨頂ですよね(トークで小池先生にも褒められた♡)
芳雄さんはなんとあっきーデビュー曲を朗々と歌い上げてくれたのが感涙モノ。
この曲をあっきー以外で聴くのはそれなりのファン歴な私でも初めてです。
何より「お互いを知るためにオリジナル曲を交換して歌おう」という芳雄さんの提案がナイス、「幸せのピース」の振りを一緒にできたのも楽しかったよ!

満を持して小池先生が登場。
中央のセリの真ん中でどーんとソファに座っている先生がせりあがっていくのを見たら…声出し禁止なのにもう笑わずにいられない。
3人ともかなり早口でがーっと喋るので、このトークはかなりな情報量でカオスでした。
いろいろ面白かったけど、やはり初演M!のヴォルフ役が決まるまでのエピソードに興味津々。
「(市村さん山口さん松たかさんが決定していたので)興行的には心配がないのでヴォルフ役は冒険ができた」というニュアンスのお話もそうだけど、最初にオファーした役者さんが降りなければこの二人になることもなかったし、全てのご縁が繋がって今があるのですね。
あっきーがしみじみと小池先生に感謝していたのにも胸アツでした。

芳雄さんは自己紹介するときに必ず自分を「ミュージカル俳優」と呼び、あっきーの肩書は「シンガーソングライターで俳優」。
出自も見た目もフィールドも違う水と油のような二人が、日本最高峰の舞台の中央に並んで立ち声を合わせて歌うときの高揚感は、うまく表現する言葉が見つかりません。
二人が共演する作品も待ち遠しいけれど、今回のようなコンサート形式なら年イチぐらいで開催できるのでは…

上演作品の中止が相次いだことにより実現したコンサート。
私たちにとってはそれこそ棚ぼたのような贈り物でしたが、開催に向けて尽力した東宝の人、一回限りなのに素晴らしいアレンジやプレイを提供してくれたミュージシャン、帝劇のメリットを活かした演出を考えてくれたスタッフ、そして過密スケジュールの合間に出演してくれた芳雄さんとあっきーに限りない感謝を送りたい。
全員にお歳暮を贈ることは残念ながらできませんがw、これからもずっと応援させていただきます。
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