子どもの夜泣き・疳の虫(かんしゃく)等でお困りのお母さんへおすすめの本を紹介します。
『魔法のねんねタッチ』 (夕部智廣・秀和システム)
夜泣き・かんしゃくがおさまる! 赤ちゃんスヤスヤ 魔法のねんねタッチ
1,430円
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以前、鍼灸師であり保育士でもある夕部智廣先生の『ママが楽になるとアトピーが治る』を紹介しましたが、この本はその夕部先生の2冊目となる書籍です。
年間のべ5000人の子ども達に「刺さない小児はり」を施術している夕部先生がこのたび上梓されたこの本には、 “1日1回、子どものツボの周辺の肌を、軽くサッと触れるだけで、夜泣き・かんしゃくが改善される!”という「魔法のねんねタッチ」のやり方が書かれています。
目次はこんなかんじです。
第1章 どうして赤ちゃんは夜泣きをするの?
第2章 「魔法のねんねタッチ」で夜泣き改善
第3章 夜泣きのきっかけになりやすい症状を改善する「魔法のねんねタッチ」
第4章 赤ちゃんの夜泣きがなくなる日常の習慣
第5章 お母さんがぐっすり眠れる工夫をしましょう
第6章 夜泣き・かんしゃくを改善!「刺さない小児はり」の知識
では、その「魔法のねんねタッチ」の方法とは?
●5グラム(1円玉5枚程度)の、ごく軽~い力加減で行います。
●器具は使わず、素手で行います。
●子どものツボ周辺の肌に5グラムの力で軽く触れ、2秒でパッと手を離します。
●ケアは多くて1日1回。1回5分以内で行います。
本書ではさらに、お母さんがぐっすり眠るための工夫やツボも紹介されています。
アトピーもそうですが、お母さん自身が睡眠を確保して、お母さんが楽になることで、子どもさんの病気が改善することも多いです。
ここからは、本書を読んで、私(いど)の思ったことです。
乳幼児期は、外界への急激な環境の変化に対応し、著しい心身の発達とともに、生活のリズムの形成を始める時期です。
では、子どもが発達するために必要な要素とは何でしょう?
私は次のようなものだと考えています。
Ⅰ あそび
Ⅱ 健康なからだ(快食・快眠・快便)
Ⅲ 安心できる環境(のびのびできる場)
Ⅳ 認めて受け止めてくれる人の存在
なかでも、保護者など特定の大人との継続的な関わりにおいて、愛されること、大切にされることで、情緒的な絆(愛着)が深まり、情緒が安定し、人への信頼感をはぐくんで行きます。特にスキンシップは大きな役割を果たします。
器具(スプーンやドライヤー、歯ブラシ等)を使わない「魔法のねんねタッチ」は、まさに真のスキンシップと言えるでしょう。
また、素手で肌に触れることでお互いに通じ合うもの(東洋医学で言う『気』)、存在感、一体感、安心感などといったものを感じつつ、お母さんも子どもさんも共に「発達」するきっかけになればと思います。
子育てとは、子どもだけでなく親も共に「発達」する営みなのですから…
そして、「ひとりでいられる能力(capacity to be alone)」は、決してひとりでいることで培われるものではない。誰かとしっかりと一緒にいることができた体験を経ずには成立しないのです(D.W.ウィニコット・英国の精神分析家)。
これらの実践のひとつとして、また前述した、親子の「発達」のためにも、本書を強くおすすめします。
…下の写真は、夕部先生の「刺さない小児はり」とは少し違いますが、当院で使用している「刺さない小児はり」です。
打鍼と鍉鍼
古代鍼
…それにしても、最近、「疳の虫(かんしゃく)」が、簡単に「多動性障害(ADHD)」と決めつけられることが多いですね…(ぼそっ)
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