『樹木希林さんからの手紙』(主婦の友社) | 近鉄八尾駅前にある鍼灸整骨院 東洋医学の事なら、いど鍼灸整骨院。

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先日の『緒形拳からの手紙』に引き続いて、今回も心打たれる本を紹介したいと思います。

 

 

『樹木希林さんからの手紙』(主婦の友社)

 

 

全身がんに侵されながら、独特の雰囲気と生きざまで人気があった女優・樹木希林さん。2018年、多くの方に惜しまれつつこの世を去られました。

 

そんな彼女は、縁のあった多くの一般の方に直筆の手紙を送っていたました。お礼の手紙だったり、相手の気持ちに寄り添う手紙だったり、生き方を応援する手紙だったり……

そんな手紙の数々は、今も受け取った方々の大切な宝物になっているといいます。

 

亡くなった直後、そうした手紙を紹介したNHK『クローズアップ現代+』の「秘話 樹木希林さん直筆の手紙」とそれをもとに『知るしん』(NHK長野放送局)で放送された「拝啓、樹木希林様」の2つの番組は大きな話題となりました。

 

本書は、それらの手紙にまつわるエピソードを、取材にあたったNHKの番組スタッフたちがまとめた1冊です。

 

内容はこんな感じです。

第1章 大切にし続けた絆
・“私も人をいじめたし、いじめられたし” いじめにあった人に宛てた手紙
・“わたしはこんなになったけど” 北海道の無人駅に送った手紙
・“驚かせてゴメン!” 映画のモデルとなった女性への手紙
・講演会に宛てた挨拶がわりの直筆FAX
・商社の正月広告 すべての働く人に宛てた手紙

第2章 若者の未来にエール
・新成人に送った手紙
・“とにかく仕事を面白がる”  介護の道を志す若者へ送った手紙
・“衣食足りて礼節を知るって言うけど”  国際看護師をめざす若者へ送った手紙
・“教育とは寄り添い共に育つこと”  教師をめざす若者へ送った手紙
・“誰かの熱い思いがあるところに関わってく それも手だわネ” 将来がはっきりしない 若者へ送った手紙
・“若者が欲しているのは聞いてくれる耳”  教師をめざす若者へ送った手紙
・“沖縄の思い”を伝えたい・・・ 若者の熱意に応じた樹木さん

第3章 生きること 死ぬこと
・人生を語り合った美術館館長
・仕事関係者へ宛てた病床からの手紙
あとがき
 

 

自分もいじめ、いじめられたことを手紙にしたため、ピップエレキバンのCMで訪れた「比布駅」を見守り、映画「あん」のモデルになったハンセン病の元患者をそっと訪問し、長野県上田市「無言館」での成人式に参加する若者の未来にエールを送る手紙を書いたり…どのエピソードも相手を心底思いやる気持ちに満ち溢れ、また樹木さんらしいウイットに富んだ言葉が並びます。亡くなる1カ月ほど前に仕事関係者に宛てた手紙も掲載されています。

 

奇しくも、先日紹介した緒形拳さんがお好きだったという「座辺師友」(北大路魯山人)という言葉を樹木さんもお好きだったり、樹木さんと人生、そして「生」と「死」について長年やり取りがあったという美術館(京都・何必館)の館長・梶川さんの言葉の中に、緒形さんも語っていた「死ぬということは、(残った)人の中で生きるということ」という言葉が出てきたり…なんだか樹木さんと梶川さん、そして緒形さんが共にクロスするような感性を持たれていることも興味深く感じました。

 

最近、絵手紙がブームだと聞きます。綺麗に上手に書くことも良いですが、樹木さん、そして先日の緒形さんのように自分の人生から紡いだ言葉だからこその確かさ、相手に真っ直ぐ向きあう誠実さには学ぶべきものが沢山ありました。

 

樹木希林さんはこの本以外にも、『一切なりゆき』、『樹木希林120の遺言』など心に響く本を多く出されています。内田也哉子さんとの『9月1日 母からのバトン』も良かったです。

 

ぜひお読み頂ければと思います。

 

 

 

村上華岳「太子樹下禅那」1938年

何必館・京都現代美術館において

樹木さんが静かに見入っていた作品

 

 

何必館は、「何ぞ、必ずしも」と定説を常に疑う自由な精神を持ち続けたい、という意味合いで名付けられた美術館らしく、村上華岳以外に北大路魯山人山口薫のコレクションが充実しています(ちょうど3月29日までこの3人の展覧会が開催されています)。

館長の梶川さんがお好きな言葉は「今日感會」。先日の緒形拳さんの本にもありました。これも魯山人が大切にしていた言葉ですね。

私の大好きな美術館です。お茶に興味がある人にもおすすめです。機会があればぜひ!間口が狭いので通り過ごさないように(^_-)

 

 

 

 

教師を目指す若者へ送った手紙

“教育とは寄り添い共に育つこと”

 

 

 

 

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