あまり大きな声では言えないのですが。
青森人なのにねぶた好きじゃないです。
「これもねぶたよな」
( ´ω`) 金魚ねぶたっていうんだよ
「きんぎょってこんなかおしてんの?」
( ´ω`) ぶっちゃけ金魚かどうかわかんないよね
「めがおおきくてこわい」
( ´ω`) かわいくはないわな
そもそも。
ねぶたとはなんなのか。
ここからはヘビさん関係ないので読み流して結構です。
お盆や七夕的なアレだとされていますが。
近くに青森県民がいる方は聞いてみてください。
だいたいの人が、
「征夷大将軍の坂之上田村麻呂が蝦夷を討伐したときに…」
みたいなことを言うのですが、実はハッキリ答えられる人はほとんどいません。
答えている人にツッコむと、後述しますがおかしなことになります。
ということで「坂之上田村麻呂が…」の続きを。
むかしむかし。
まだ東北がエゾと呼ばれ、エミシという人たちが住んでいたころ。
都のほうからやってきた坂之上田村麻呂は、そいつらをやっつけて統一することにしました。
ばったばったとエミシをやっつけていくのですが、青森近辺のエミシは一味違ったのです。
RPGだとわりと序盤から中盤にでてきそうな「霧を発生させて敵を惑わす笛」を使い、討伐隊を苦しめます。
慣れない場所での戦いや、今までの疲れがあって上手く戦えなかったとか、現地の民が地形を生かして戦ったからとか。
とにかく倒せなかったのです。
A.【不思議な力作戦】
一度退却した坂之上田村麻呂は神様に祈りを捧げると「この鬼の面を使って戦うといいよ」と。
神様が7つだか9つの鬼の面を授けてくれます。
それを使って戦うとすんごい強くなったんだか、面が鬼神になって一緒に戦ってくれたんだかして。
ついにエミシを制圧することができたのです!
ぱちぱちぱち。
B.【天岩戸作戦】
一度退却し、作戦を立て直します。
エミシのやつら、奇襲してきたり姿を隠すから戦いづらい、と。
じゃあちょっとおかしなことしておびき出してやろうぜ、と。
討伐隊の方々、敵陣のど真ん中で人形を掲げたり、笛や太鼓のどんちき騒ぎをはじめます。
エミシの方々も「おいあいつら変なことしてんぞ」と出てきてしまいます。
うっかりうっかり。
みんなで仲良くお祭りしたらよかったんだけど、そういうわけにもいかず。
油断して出てきたエミシの方々は制圧されてしまいます。
ぱちぱちぱち。
まぁ。
なんかそんな話なんですよ。
「蝦夷をやっつけた」時の、鬼神とか人形とかどんちき騒ぎ。
これが由来だ、と。
けどさ。
蝦夷は制圧というか討伐というかやっつけられた側なのね。
津軽弁ベラベラしゃべるおじちゃんおばちゃん見てみ?
私も人のこと言えないけど、エラ張ってて眉毛の太い、現地の人の顔してるのね。
「討伐したことを喜ぶ田村麻呂側」の子孫というよりは。
「逃げのびたり寝返ったりして生き残った蝦夷」の子孫の顔してるのね。
いいのかお前ら。
討伐された側だぞ。
跳ねてる場合じゃねーぞ。
ちなみに。
史実的には「青森まで坂之上田村麻呂こなかったんじゃね?」的な説が有力らしく。
この説を考えた昔の人が話を盛ったんじゃなかろうか、という話すらある。
いいんだろうか。
とは言え。祭りに出ている人はそんなことどうでもいいし。
短い夏の、蝉の最期の叫びや、蛍の最期の輝きのような。
楽しければいいのである。
そういうお祭りなのである。
ちなみにピロさんは由来に異議を唱えているからとかそういうわけではなく。
普通にうるさいし混むし暑いから行かないだけです。
あんまりねぶた批判すると非青森民として憲兵さんに拘束されかねないので。
ここで。