森田長太郎『経済学はどのように世界を歪めたのか』を読了。
目の前の現象があって、そこから経済学の理論が構築されるという流れが本来であるところ、経済学の理論があって、それに現象が合っていなければならないとばかり、その理論を提唱する経済学者が政策に「介入」するようになったあたりの、その間違いの軌跡が克明に記されている。まさに題名通り、経済学がどのように世界を歪めたのか。そして、これから歪めようとしているのかも、経済学者ではない著者だからこそと思うが、鋭く指摘している。
読み易くない場所も随所にあるが、全般的には経済学に通じていなくても十分に理解出来るように工夫されており、もっと広く読まれて良い本だと思う。
経済学はどのように世界を歪めたのか 経済ポピュリズムの時代
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