評価 (3点/5点満点)
外資系企業の産業医として、年間1000件以上の面談を行っている著者が、どのようなことを意識し、どのようなスキルを磨けば、不安とストレスに悩まされない高いストレス耐性が身につくのかを紹介します。
ストレスに弱い人の7つの特徴
1.趣味がない、趣味をやらなくなった
2.期待値が高すぎる。自分にも、他人にも
3.常にオン状態
4.怒りっぽい
5.自分をラクにしない認知のパターンを持っている
6.不規則な生活
7.何でも話せる相手(家族、友人、同僚、仲間、同士)がいない
外資系企業というタフでハードな環境でも元気に働き続けている人の、ストレスとの上手な付き合い方は大いに参考になります。ストレス耐性は天性のものではなく、強化できる技術(=スキル)であることが本書から分かります。
また、産業医の役割についても理解できました。産業医の仕事は病気を治すことが目的ではありません。社員が働くことができるかの判断と、最大限のパフォーマンスをあげるためのお手伝いをしているんですね。
【my pick-up】
◎外資系企業で「元気に働き続けている人」はどう違ったか?
40代以降も元気にハードワークし続けるためには、仕事に必要な資格や知識と同じレベルで「体力づくり」が大切になるのです。実際、外資系のハードな環境で元気に働き続けている中高年には、何かしらの運動を継続している人がかなりいます。
また、プロジェクトが終了したら、「1日有給を週末に加えて、2泊3日で温泉や海に行く」「週末連日マッサージやエステに行く」「ジムでの筋トレや有酸素運動で自分を追い込む」「サイクリングで100キロ走る」「家族と美味しい料理を食べる」など、すぐにできる自分なりのリセット方法を早めに確立することです。
◎好きなことをするだけで、思考のバランスが自然と整う
さらに、好きなことをするために、仕事を早く切り上げる、煩わしいお誘いにも「ノー」と言えるようになるなど、時間管理が上手になり、ストレス軽減だけでなく、効率の良い働き方が可能になります。
反対に、家に帰ってもやることがない人や、何か理由があって家に帰りづらい40代、50代のビジネスパーソンは急いで仕事を終わらせようとしない傾向にあり、時間管理を必要としないため、ダラダラと働いてしまいがちです。