メンバーが選ぶ2019年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(3/4)の続きです。
S.Zさん
近頃、何かと忙しく、なかなか劇場へ足を運べておらず、日々の通勤においての鑑賞が主となっていますが、その中でも自信を持って「良かった」と思える作品が見当たりませんんでした。結局、『グリーン・ブック』を超える作品が見当たらないため、この上半期、見直した作品で比較的勧められる作品を洋画、邦画、アニメから各1本ずつ挙げることにしました。
◆洋画:『カリートの道』(米,1994日本公開 監督ブライアン・デ・パルマ原題:Carlito's Way)
【あらすじ】:刑務所から出所した元ヤクの大物売人カリート(アル・パチーノ)は、ヤクザな稼業から足を洗い、南の島での余生を望む。しかし、いままでのしがらみが彼を許さず、目的達成のために山あり谷ありの時が過ぎていく。彼は無事に南の島へたどり着けるのか。
【感想】:この作品から何かを得ようとすることは難しいが、ストーリーが単純な一本道でわかりやすく、程良いアクションもあることで、観る者を飽きさせない。さらに味付けとして、カリートのロマンスの話もあるが、詰め込みすぎていない絶妙なバランスは見事。個人的にはこのような単純な作品は好みではないが、わかりやすさという点では迷いなく一票。ギャング映画にアレルギーが無ければ、一度は観ておいても損は無いと思われる。
(下の画像左は刑務所から出所した元ヤクの大物売人カリート(アル・パチーノ)。右の画像の左にアル・パチーノ、中央は南の島へ一緒に行くことを約束した女性。右は裁判を支えた弁護士)
画像出典左:フィギュアの館BLITWAY アル・パチーノ カリートの道https://blogs.yahoo.co.jp/rikipeko/61521252.html (閲覧2019/7/21)画像出典右:TAMAJIRO CINEMADAYSタマジローの勝手に映画レビュー「カリートの道」Carlito's Way 感想 レヴューhttp://blog.livedoor.jp/tamajiro_cinemadays/archives/51107552.html (閲覧2019/7/21)
◆邦画:『ヒメアノ〜ル』(2016日本 監督 吉田恵輔)
【あらすじ】:主人公の岡田(濱田岳)とバイト先の先輩、安藤(ムロツヨシ)が想いを寄せるユカを巡る恋の話を軸に、シリアルキラー森田(森田剛)が起こす数々の殺人事件の顛末を描く物語。
【感想】:公開当初、絶賛されたサイコパスを演じる森田の演技力は、いまも色褪せない。ただ、ストーリー的には「出来すぎだろ」という点は否めないのもたしか。当初は笑いもあるが、ストーリーを追うに連れて、笑いは薄れ、緊迫感は増していく。結末はある意味、観る者にハッピーエンドかどうかを委ねる点は評価できる点であると言える。ただ、登場人物に感情移入はしにくく、外から傍観者として観ることになるかもしれない。とはいえ、森田の演技は一見の価値あり。
(下の画像左はアルバイト先の2人、手前濱田岳と向うにムロツヨシ。画像中は森田にストーカされていると2人に話すユカ。画像右は人を殺すことが止められなくなるサイコパスを演じるV6の森田剛。『ヒメアノ〜ル』とはヒメトカゲという体長10cmほどの小型爬虫類、強者の餌となる弱者を意味する(情報元ウィキペディア;ヒメアノ〜ル))
画像出典左:TOWER RECORDS ONLINE森田剛、濱田岳出演、原作・古谷実、吉田恵輔監督作『ヒメアノ~ル』発売。めんどくさいから殺していい?日常と狂気が交錯する、緊迫の99分。あなたの心は耐えられるか? https://tower.jp/article/feature_item/2016/08/10/2501 (閲覧2019/7/21) 画像出典中左:Girls Channel『ヒメアノ~ル』見た人!https://girlschannel.net/topics/1356654/ (閲覧2019/7/21) 画像出典右:芸トピ『ヒメアノール』が実写化でV6森田剛が単独初主演?岡田准一がアカデミー賞優秀主演・助演男優賞の2冠で火が付いた?https://geitopi.com (閲覧2019/7/21)
◆アニメ:『映画 聲の形』(2016日本 監督 山田尚子)
【あらすじ】:将也のクラスに聾唖の女の子、硝子(しょうこ)が転校してくる。硝子は筆談で将也(しょうや)たちと友だちになろうとするが、将也たちは彼女をイジメてしまう。しかし、ある出来事をきっかけに、今度は将也がイジメられる側に。その後、硝子は転校してしまい、将也の孤立は続いていく。その後、歳を重ねた将也は硝子との再会を望むが…。
【感想】:アニメ自体はあまり鑑賞作品が少ないのだが、京アニの事件があり、このタイミングでしか挙げられないと思ったので、あえて挙げることにした。これは映画版ということもあり、ストーリーが少々駆け足ではあるが、やはりイジメられる側とイジメる側が表裏一体であることを、改めて感じさせる点は評価に値する。わかっていることとはいえ、それをストレートに表現しているところは見事。これを観た人はイジメがどれほど愚かであるかがわかるはず。実際、人の痛みは当事者になってこそわかるということを学べる作品ではないだろうか。個人的には、忘れた頃にリピートする数少ないアニメ作品。
(下の画像左は小学生の硝子が転校時の自己紹介に、いつも持っている筆談帳に「耳は聞こえません」と書いて見せている。画像中は将也が耳に向かって大声でからかっている。将也は硝子の補聴器を汚いと言って捨てたり、筆談帳にバカと書いたりいじめを繰り返した。画像右は歳を重ね、高校生になった2人)
画像出典左:Hatena Blogいずむうびい 戀をしたのは『映画 聲の形』http://m-ism6021.hatenablog.com/entry/2016/09/17/030745 (閲覧2019/7/21) 画像出典中:BuzzFeed.News映画「聲の形」、聴覚障がい者はなにを思う "元筆談ホステス"と観るhttps://www.buzzfeed.com/jp/takumiharimaya/koenokatachi-movie (閲覧2019/7/21)画像出典右:京都アニメーション劇場最新作『聲の形』の続報&映像が公開!待望の映画化https://nijimen.net/topics/3594 (閲覧2019/7/21)
◆おまけ:『天気の子』
前作がインフレ評価を起こしていた新海誠を批判するべく観てきたが、前作が駄作であったことの反動か、いろいろ注文はあるにせよ、今作はまずまずの出来ではないだろうか。ただ最終的な評価はリピート後になると思う。これから観に行かれる方も多いと思うので、あらすじは割愛とした。
◆今後鑑賞予定作品:『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』
Mさん
『放浪記』(1962日本 成瀬巳喜男)
森光子のでんぐり返しの舞台で有名な話。序盤あたりの目尻の下がった高峰秀子の雰囲気が良い感じを出していた。昭和初期の街の風景良いですね。今、成瀬巳喜男作品を見直したいですね。
(下の画像左は目尻の下がった高峰秀子、男性は中谷昇。画像右は昭和初期の街中の高峰秀子と右に田中絹代)
画像出典左:公益財団法人 三鷹市スポーツと文化財団CINEMA SPECIAL『放浪記』http://mitaka.jpn.org/ticket/1112230/ (閲覧2019/7/21)画像出典右:Tomo @hontoeiga 2018年3月24日その他映画「放浪記」東宝サイトhttps://twitter.com/hontoeiga (閲覧2019/7/21)
『ゴジラキング・オブ・モンスターズ』(2019米 監督マイケル・ドハティ)
東宝映画として子供の頃から観ていた作品がアメリカで制作。着ぐるみでなくCGなのでリアル感満載。自分が一番好きなキングギドラが出現。存分に暴れていました。次作のキングコング編にも期待出来ます。東宝作品のゴジラシリーズで一番好きな作品はX星人が出てくる『怪獣大戦争』です。
(下の画像左は南極に眠っていたモンスター・ゼロ(キング・ギドラ)がテロリストの活動で覚醒。画像右はキング・ギドラに誘発されてゴジラが復活)
画像出典左:映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』:キングギドラがほかの映画のドラゴンと違うワケhttps://www.gizmodo.jp/2019/05/the-creators-behind-godzilla-king-of-the-monsters-expl-1835036512.html (閲覧2019/7/21)画像出典右:ほのぼのニュースゴジラ2キング・オブ・モンスターズのキャスト,あらすじ,ネタバレ,予告動画,日本公開日は?https://usakun.com/godzillakingofthemonsters-6311 (閲覧2019/7/21)
『アベンジャーズエンドゲーム』(2019米 監督アンソニー・ルッソ,ジョー・ルッソ。Avengers直訳:報復者たち。報復=仕打ちにやり返す攻撃の総称)
シリーズ最後となるとのふれ込みになる作品です。全てのヒーローが総出演。各自の持ち味を生かしながらラスボスを倒すストーリー。演じる俳優は変わっていますが数本あるスパイダーマンも脇に回り、ヒローズの1人。単独の各ヒローを観ていた自分にとっては夢のような映画でした。
(下の画像左は宇宙最強の敵サノスに立ち向かうために再結集しているヒーローたち。画像右は変身後のヒーローたち)
画像出典左:THE RIVER【ネタバレ】『アベンジャーズ/エンドゲーム』カメオ出演者と製作秘話 ─ 発見困難な人物からMCU史上初の設定まで、証言とともに紐解くhttps://theriver.jp/eg-spoiler-31/4/ (閲覧2019/7/22) 画像出典右:mama’sアベンジャーズ/エンドゲームの考察!展開はどうなる?https://vivofficial.com/10384 (閲覧2019/7/22)
H.Eさん
『半世界』(2019日本 監督:阪本順治)
しっかりと心に沁みる映画でした。上映館も少なく、期間も短く残念です。
(下の画像は、自分が描いた人生になっている?と問いかける公式サイト。右は主人公を演じる稲垣吾郎)
画像出典:映画「半世界」公式サイトhttp://hansekai.jp/disc.html (閲覧2019/7/21)
『こどもしょくどう』(2019日本 監督:日向寺太郎)
現代社会の貧困やネグレクトなどの虐待問題を子どもの目線から描いた作品。
観ていて重すぎて辛いと感じることも。舞台となった食堂が、最後に「子ども無料」の食堂になったのは希望。
(下の画像左は川の土手の車の中で父親と生活している姉妹。画像中は食堂を営む両親に、右の姉妹に食事を上げてと頼む小学5年の息子。画像右は食堂の両親(常盤貴子、吉岡秀隆)。メンバーが選ぶ2018年後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(2/2)のH.Eさんの2 『こども食堂にて』も参照ください)
画像出典左:映画.com こどもしょくどう (C)2018「こどもしょくどう」製作委員会https://eiga.com/movie/88082/gallery/3/ (閲覧2019/7/22)画像出典中:映画の時間 こどもしょくどう作品情報“子ども食堂”が必要とされる現代社会を子どもの視点から描く。https://movie.jorudan.co.jp/cinema/37235/ (閲覧2019/7/22)画像出典右:こどもしょくどう (C)2018「こどもしょくどう」製作委員会https://kodomoshokudo.pal-ep.com/ (閲覧2019/7/22)
『こんな夜更けにバナナかよ』(2018日本監督:前田 哲)
数年前に偶然原作と出会い好きな1冊に。映画化されると知り、正直戸惑った。
どんな映画になるのだろう・・・と。鹿野靖明さんご本人の映像がみられたのは良かった。
(下の画像左は電子書籍の表紙、笑いと涙の映画化。画像右は札幌市狸小路をボランティアと散歩中の鹿野靖明さん。鹿野さんは講演の後、街を散歩するのが好きだったとのこと。「メンバーが選ぶ2018年後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(1/2)」F.Mさんの3『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』とS,Tさんの2番目『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』もご参照ください)
画像出典左:文芸春秋BOOKS電子書籍こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話、渡辺一史著 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/1679119500000000000G (閲覧2019/7/22) 画像出典右:「あなたのために」をまとう力に抵抗して 「夜更けにバナナ」はわがままか?(後編)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190610-00010001-bfj-soci (閲覧2019/7/22)
以上です。