【ある夏の信州避暑紀行⑦】険しい地形を辿るJR大糸線末端区間の旅 ☆ 白馬〜南小谷〜糸魚川 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)


(JR大糸線キハ120形気動車 @根知駅)




【ある夏の信州避暑紀行②】白馬ミニトレインパークと、ログコテージ「エポック」の夜


【ある夏の信州避暑紀行③】白馬ミニトレインパーク〜和田野の森散策、北アルプス咲花北尾根高原



撮影︰2016年(平成28年)8月20日(土)




JR東日本 大糸線 白馬(はくば)駅


1番線ホームで下り列車を待つ。
向こう2番線ホームには、松本方面に向かうE127系100番台上り普通列車が発車待ち。


白馬駅15時49分発・南小谷行き下り普通ワンマン列車(E127系100番台・2両編成)に乗車


最後尾からの後方車窓(※注記ある場合を除き、全て後方車窓)


白馬駅を後に大糸線を北上


後方車窓。景色が後ろへ流れ去る。




雲がかかっていなければ、北アルプスの雄大な白馬三山(白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳)が進行方向左側に望める。





信濃森上(しなのもりうえ)駅


列車は、山あいに入る。


25‰の勾配を下っていく(注︰前方車窓)





日本列島を南北に二分する大地溝帯「フォッサマグナ」西縁に当たる大断層線「糸魚川静岡構造線」に沿って走る。(注︰前方車窓)






白馬大池(はくばおおいけ)駅


ホームが後方へ過ぎ去る。


車窓には、日本海に注ぐ姫川が寄り添う。




並行する国道は、雪崩など自然災害を避けるスノーシェッドに覆われている。


JR東日本区間の大糸線は、単線の直流電化路線。新宿方面からの定期特急「あずさ」号や、名古屋方面からの臨時特急「しなの」も大糸線に乗り入れる。



千国(ちくに)駅。JR大糸線は、塩の道・千国街道に沿って走っている。


姫川に沿って走る列車


急峻な地形を流れる姫川。名前とは裏腹に暴れ川として名高い姫川流域は災害多発地帯。



終点の南小谷(みなみおたり)駅、16時07分到着


南小谷駅は、JR東日本JR西日本の境界駅

 

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ここ南小谷駅から先、大糸線はJR東日本の電化路線からJR西日本の非電化路線となるため、ディーゼルカーに乗換えとなる。この先は列車本数が極端に少なくなる。


JR西日本管轄の大糸線・南小谷〜糸魚川間は35.3kmの非電化単線路線。キハ120系気動車がワンマン運転。JR西日本区間の大糸線は、JR西日本でワーストクラスの輸送密度で、南小谷〜糸魚川間の列車本数は一日7往復のみ(この他、平岩〜糸魚川間の区間運転が2往復ある)。


大糸線は、2010年(平成22年)3月のダイヤ改正までは、国鉄時代製造のキハ20系キハ52形一般型気動車3両がJRで一番最後まで活躍した路線。引退した3両のキハ52のうち1両は千葉県のいすみ鉄道に譲渡され今も活躍中。残り2両はそれぞれ新潟県糸魚川市と岡山県津山市で保存展示されている。




キハ120形気動車には製造当初トイレが無かったが、その後設置された。窓が塞がれている部分がトイレ。


キハ120-341





南小谷発・糸魚川行き普通列車キハ120形単行
南小谷駅を16時24分発車


後方車窓


南小谷駅を発車すると架線が無くなり、非電化区間へ。


急峻な地形を走る大糸線非電化区間。雪崩などから線路や列車を守るスノーシェッドが連続。


橋梁を渡る。豪雨で橋が流出し長期不通になったこともある。災害で不通になるたびに復旧費用負担や路線廃止の話が持ち上がる。





中土(なかつち)駅。1957年(昭和32年)の大糸線全通までは大糸南線の終着駅。




姫川を何度も渡る。





北小谷(きたおたり)駅。かつてあった交換設備は撤去されている。


北アルプス北端に当たる険しい山間部の谷沿いを行く。


大糸線に沿って流れる姫川は大雨が降ると暴れ川になり幾度となく氾濫。JR大糸線は何度も寸断し、不通と復旧を繰り返す。



平岩(ひらいわ)駅。糸魚川駅〜平岩間の折返し列車が2往復設定されている。(※南小谷〜糸魚川間を直通する列車で、平岩で列車番号が変わる運用を除く。)


ここも交換設備は撤去されている。作業用車両が停まっている留置線があるのみ。


以前、川の氾濫で全線復旧まで約2年要したとき、平岩駅構内にある橋梁も流出した。






姫川渓谷を走る。


緑しかない大自然の中に敷かれた線路。路規格が簡易線扱いで線形が悪いため制限速度は低く抑えられている。


冬季は豪雪地帯。長いスノーシェッドがこの路線の厳しさを物語る。




トラス橋を渡る。


橋梁とトンネルが連続する。


スノーシェッドが連続する。川の対岸の国道もスノーシェッドに覆われている。


落石、土砂崩れ、鉄砲水なども多発する厳しい路線




何度も姫川の本流を渡る。


近年の異常気象下では、またいつ川の氾濫や土砂崩れ等の災害に見舞われ突然不通になってしまうか分からない。



小滝(こたき)駅。1957年(昭和32年)の大糸線全通までは大糸北線の終着駅。ここも交換設備は撤去されている。


昭和31年に国の天然記念物に指定された小滝川硬玉産地、翡翠(ひすい)の原石があるヒスイ峡の最寄駅。(※翡翠の原石等の採集禁止)




黒部川電力姫川第六発電所の脇を通る。






急峻な難所からやっと麓まで降りてきた。



根知(ねち)駅


大糸線非電化区間で唯一残る交換可能駅


南小谷行き上り気動車(キハ120系2連)と交換








雨飾山などの頸城山塊の山々が後方に。





頸城大野(くびきおおの)駅




山を下り田園風景の中を走る。トンネルがないのは頸城大野駅〜姫川駅間だけ。後方には異様な形の頸城山塊。



姫川(ひめかわ)駅


セメント工場の脇を走る。




右へ大きくカーブするとJR北陸新幹線の高架線と合流(後方車窓)


えちごトキめき鉄道 日本海ひすいライン(元 JR北陸本線)とも合流





終点の糸魚川駅、17時21分到着




4番線切欠きホームに到着









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(続く)