(木曽森林鉄道の静態保存ボールドウィンSL)
※撮影日:2019年(令和元年)8月2日(金)
※スマートフォン撮影
名古屋駅
臨時特急「(ワイドビュー)しなの81号」 白馬(はくば)行き
定期特急「(ワイドビュー)しなの号」と違い、長野方面には行かず、松本から大糸線に入る臨時特急
グリーン車は、パノラマタイプではなく、並結運転対応車の前面貫通扉付きクロ383・100番台。
午前8時25分、名古屋(なごや)駅発車
中津川駅には、JR東日本所属の211系長野色電車が留置。松本からJR東海管内の中央西線 中津川まで乗り入れる列車。
山間部へ。
木曽川に沿って進む。
午前10時01分 木曽福島(きそふくしま)駅到着
サイズは小さいながら、国鉄時代から続くイラスト入りヘッドマーク付きの数少ない特急
JR東海383系を使用。先頭車は、パノラマタイプではない貫通扉付きのグリーン車クロ383・100番台車両。
木曽路観光の玄関口・木曽福島駅(長野県木曽郡木曽町)
木曽福島駅前
高台にある木曽福島駅前から見下ろす木曽福島の町並み
駅前の食事処「かわい」で食事
信州名物の山菜そば
暑い夏には、冷やし山菜うどん
素朴なラーメン
暑い夏の、冷たいアイスコーヒー
駅前の観光案内所 兼 バス乗車券うりば
駅前からは新宿行き高速バスも発着。高速バスは鉄道に比べ所要時間・居住性等は劣るが、運賃は安い。
駅前のバス停。御嶽山や王滝村、赤沢自然休養林方面のバスが発着する。
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木曽福島駅前から、
1日3本(繁忙期は4本)運行の「おんたけ交通」バスで、赤沢自然休養林へ。
ヒノキ製のバス往復乗車券。木曽福島~赤沢自然休養林間往復運賃2800円。
木曽福島駅前バス停、午前11時10分発。
この日は、他に乗客はゼロ。途中、JRの上松(あげまつ)駅も経由するが乗客はいなかった。
バスの車窓から。
木曽川の支流に沿って木曽の山中へ。
かつては、こんな山奥にも、小さな森林鉄道が敷設されていた。
終点の赤沢自然休養林バス停、午前11時55分到着
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長野県木曽郡上松町にある
赤沢自然休養林(あかさわしぜんきゅうようりん)
ここは、一帯は国有林で、樹齢300年の木曽檜(ヒノキ)の産地で、「日本森林浴発祥の地」。
夏場は涼しく、秋は紅葉が美しい。森林鉄道乗車、木曽ヒノキ林ハイキング、夏は清流での川遊びなどもできる。
また、 7月下旬~8月中旬の夏休み期間中は、夏休み自然体験イベント「トムソーヤクラブ村」となり、様々な楽しい自然体験ができる🏞️
バス停すぐ横の吊り橋
吊り橋の下は清流
上流には街もダムもない深山のため、清冽な川
赤沢自然休養林の標高は1080m。様々な施設がある。
日本の森林浴発祥の地・森林セラピー基地
早速階段を上り、
「赤沢森林鉄道」乗り場へ。
駅前には森林鉄道の木造客車の廃車体を再利用した休憩所(待合室)
●木曽の森林鉄道
かつて、道路が整備されていない時代、林業の木材運搬は鉄道輸送が主流だった。全国各地に「森林鉄道」が敷設され、木材運搬や林業に携わる人たちの鉄道輸送が行われていた。
我が国の森林鉄道で大規模だったのが、ここ長野県木曽地方。網目のように張り巡らされた総延長428kmを誇った「木曽森林鉄道」。木曽森林鉄道という名称は木曽谷を走っていた複数の森林鉄道の総称。上松駅からここ赤沢までの15.5kmを結んだ小川線と、王滝村本谷までの47.7kmの王滝線を軸に、この他に55路線の支線があった。
●赤沢森林鉄道
その木曽森林鉄道を今に伝えるのが長野県木曽郡上松町にある国有林・赤沢自然休養林の中を走る「赤沢森林鉄道」。
日本最後の森林鉄道だった木曽の「王滝線」が廃止されたのが1975年(昭和50年)5月(※屋久島の軌道を除く)。その3年後に赤沢森林鉄道1.7kmの軌道を敷設。
赤沢森林鉄道は、実際には木材運搬用として実用鉄道化されることはなかったが、1985年(昭和60年)に伊勢神宮式年遷宮のためのご神木が沿線で切り出された際、この赤沢森林鉄道の線路を使って運搬された。
これを機に、森林鉄道の保存運転計画が本格化し、1987年(昭和62年)から観光用・動態保存用の森林鉄道として運行開始(※現在は法令等上は正規の「鉄道」ではない)。
赤沢森林鉄道は、赤沢自然休養林の入口にある森林鉄道記念館脇の赤沢停車場から、丸山渡停車場までの約1.1kmを往復運転(丸山渡停車駅の片道乗車はできない)。
始発の「赤沢(あかさわ)停車場」
ここが森林鉄道の改札口
赤沢森林鉄道は、4月後半から11月前半までの運行。運転時間は原則9時30分~15時30分の30分毎が基本。閑散期の平日は毎時00分発の1時間毎の運転。
この日は、夏休み期間中とあって、朝9時~15時半まで30分毎の運転。
改札を入り、駅構内の待合所へ。
待合所には昔の運材列車等の写真を展示
ポールの向こうは、森林鉄道記念館の敷地。
かつて木曽の森林鉄道で活躍していた、米国ボールドウィン社製の小型蒸気機関車が静態保存され、野外展示。
米国ボールドウィン社製の小型蒸気機関車(1号機関車)は、1916年(大正5年)の森林鉄道開場時から活躍していた車両。製造からすでに1世紀を超える。
大きく膨らんだダイヤモンド型の煙突が特徴。これは、火の粉が煙突から飛び散り森林火災を起こさないようにするための形状。
1975年(昭和50年)年5月のさようなら運転(※当時すでに自走ができずディーゼル機関車に押されてさようなら運転)をもって引退し、木曽森林鉄道の花形だったこのSLは、解体されずにここ赤沢の「森林鉄道記念館」で静態保存。
軽便鉄道(ナローゲージ)模型の世界でも、人気の蒸気機関車。
赤沢森林鉄道のホーム。間もなく列車が到着する。
軌道幅762mmのナローゲージ
軽便鉄道がここに生きる。
ホーム横には、乗務員詰所も。
隣接する森林鉄道記念館には、かつて木曽の山中で活躍した小さなモーターカー(静態保存)の姿も。
モーターカーの後ろ姿
ポールの向こう側は記念館の敷地のため、線路に立ち入り軽便鉄道サイズのSL(静態保存)を間近に見学できる。
赤沢森林鉄道の列車がやってきた。
小さなディーゼル機関車がオープン客車を牽引し、やってきた。
この機関車は、北陸重機工業で1996年(平成8年)製造の動態復元ディーゼル機関車AFT-01号機。この他に2009年(平成21年)製のAFT-02号機も所有。
ディーゼル機関車は、環境保護のため黒煙を出さないように工夫されている。
ディーゼル機関車は、客車の前後に付け替えのため、すぐに客車から切り離される。
車体には英語で「北陸ワークス 新潟」と表記
小さなディーゼル機関車とオープン客車
乗車しながら森林浴を楽しめる、窓のないオープン形客車
各客車には、それぞれ木曽五木と呼ばれる木の名称、「ひのき」「さわら」「ねずこ」「あすなろ」「こうやまき」の愛称が付けられている。
オープン客車に乗車
座席は、背もたれの向きを前後転換できる、簡易転換シート
ディーゼル機関車を客車最前部に連結
近づいてくるディーゼル機関車
木製枕木のナローゲージ線路と、ダルマ式転換器
駅構内及び森林鉄道記念館を望む。
転車台(ターンテーブル)がないため、ディーゼル機関車は、往路は後ろ向きのまま走行。
赤沢森林鉄道、始発駅の「赤沢(あかさわ)停車場」を午後12時30分出発
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(続く)