【再掲記事④ さよなら加悦SL広場】小さな鉄道と列車レストラン、そして京都丹後鉄道で加悦を後に… | 湘南軽便鉄道のブログ

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【再掲記事④ さよなら加悦SL広場】〜小さな鉄道と列車レストラン、そして京都丹後鉄道で加悦を後に…



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京都府与謝郡与謝野町にある「加悦SL広場」。
ここを運営する宮津海陸運輸は、同広場を2020年(令和2年)3月31日(火)を最後に閉園すると正式発表。

同広場は、かつてこの地を走っていた旧・加悦鉄道ゆかりの蒸気機関車、気動車など27両を展示。
一部の車両は、動態保存車として動く状態で保存され、イベント時には同広場内の線路を、歴史的車両が走行していた。

車両や施設が老朽化し、資金難等もありメンテナンスが追いつかないため閉園することに。
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●本記事は、2015年(平成27年)5月5日(火)に「加悦SL広場」を訪れた際の記録を若干再編集した、再掲記事です。




キハ10
元国鉄キハ10形。その後加悦鉄道に譲渡され、路線廃止まで使用。




懐かしいプレスドアの足元には明かりとり窓。




懐かしいバス窓




キハ10の車内。座席は撤去されゲームコーナーを兼ねた休憩室に改装。天井にある通風器や白熱灯はそのまま。



加藤製作所製の小型ディーゼル機関車、KD-4









静岡県の遠州鉄道で活躍していた、1923年(大正12年)製の無蓋貨車、ト 404





神奈川臨海鉄道で活躍していたDB202




工場側線用として活躍していた内燃機関車DC351









元 芸備鉄道→舟木鉄道→加悦鉄道で活躍していたキハユニ51。1936年(昭和11年)製。


客車と、郵便車、荷物車の合体車両


昔は、郵便物や小包なども鉄道で運搬していた。








キハユニ51車内


木製ドア


運転台(左側)。運転台の右側にまで座席がある。


日本車輌会社」の銘板。昔は右書き。


客室の向こう側は郵便室・荷物室


郵便物の仕分け棚





元 国鉄山陰本線で活躍していた、1938年(昭和13年)製の雪掻き車(除雪車)キ165


同型のラッセル車は、青森県の弘南鉄道で今も現役。津軽鉄道にもいる。






ラッセル車の車内。車内は木造。
極寒の冬季に使用するためダルマストーブもある。


高い位置にあるラッセル車の運転台




雪を吹き飛ばす旋回窓




機器の上を歩く部分には渡り板が敷かれている。


ラッセル車の車内後部




 
旧型客車を気動車に改造した異色の車両、キハ08






昭和30年代の気動車不足により、オハ62形旧型客車を気動車(ディーゼルカー)に改造した元 国鉄の車両。
国鉄で14両しか存在せずその活躍は短命に終わったが、加悦鉄道に譲渡されたこの一両だけが1985年(昭和60年)の加悦鉄道廃止まで長らく活躍。


加悦鉄道では、機械式ディーゼルカーが多かったため、液体式のキハ08は重宝され路線廃止まで活躍。












入口ドアは手動


加悦鉄道時代に便所・洗面所を撤去し、一部郵便荷物室に改造


木製の座席背もたれや白熱灯は当時のまま。


国鉄時代は北海道釧路で活躍していた二重窓の耐寒仕様




JNR(国鉄)マークの入った車内の灰皿






キハ08運転室


客車をディーゼルカーに改造したため、運転室はデッキに増設



加悦SL広場の駅舎(エントランス)。加悦鉄道の加悦駅を復元した建物。




駅舎内部。駅の改札を再現。


駅舎の1階の一部と2階は、加悦鉄道資料館



(加悦SL広場ホームページより)
展示室には、旧加悦鉄道で使われていた通券函、ランプ式合図灯、転轍器標識、信号反応器など貴重で興味深いものをたくさん展示。
1F展示室においては、明治時代、日本の鉄道黎明期に輸入されていた古レールを始め、大変貴重なレール「小西・直富レールコレクション」を展示。







加悦SL広場前にある休憩用の車両
南海電鉄 貴志川線で活躍していた1202形。外板は痛みが激しい。












加悦SL広場前にあるカフェ・トレイン蒸気屋



(加悦SL広場ホームページより)
加悦鉄道で実際に使用されていた車輌(サハ3104)を改造した、ヨーロッパを優雅に走る客車のようなおしゃれなカフェ。自慢のメニューはアルデンテで楽しむパスタ、オリジナルカリー、マスターこだわりのコーヒー。
この夏イチオシの一品はフレッシュトマトの冷製パスタ。トッピングのバジルの爽やかな香りが食欲をそそる。また、天橋立で捕れた天然のアサリを使用したボンゴレも人気。










カフェレストランの車窓からは、加悦谷を流れる川ののどかな風景


カフェトレインの隣の車両は、先程の南海電鉄車両




南海電鉄車両は休憩スペースになっているが、カフェレストラン車両側が混んでいるときはカフェレストランの一部としても使用されるよう。



加悦SL広場前にあるショップ蒸気屋
地元特産品、鉄道グッズの他、ファーストフードも。
ファーストフードは、先程の客車改造気動車のキハ083(食堂車)に持ち込んで食べたりすることができる。



加悦SL広場には、その他にも、焼きたてパンの店 ブロートホルンや、川岸にある親水公園がある。

また加悦SL広場の道路反対側には、
道の駅「シルクのまち かや」もある。


1985昭和60年)に廃止された加悦鉄道は、
元々、シルクを使った地元特産品「丹後ちりめん」運搬や、子ども達の通学のために村民が出資して大正時代に敷設された小さな私鉄だった。
こんなのどかな田園の中をのんびり走っていたそう。





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加悦SL広場を後に、京都丹後鉄道(旧 北近畿タンゴ鉄道)の与謝野駅に戻ってきた。

この駅、まだ加悦鉄道も走っていた国鉄時代は「丹後山田駅」と呼ばれていた。その後、「野田川駅」に改称され現在は与謝野駅に。


与謝野駅の駅舎内には、国鉄時代の「丹後山田駅資料室」がある。








第三セクター会社化される前は、国鉄・JR西日本の宮津線だった。






かつて賑わいを見せていた全盛期時代の丹後山田駅構内の模型


丹後山田駅は加悦鉄道の始発駅。奥の単行のキハ10形が加悦鉄道の車両。














かつて加悦鉄道が発着していた場所は柵に覆われていた。






★★当時の動画(YouTube)はこちら
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【さよなら国鉄特急色】381系特急こうのとり 福知山発車!

【前面展望①】動態保存車  加悦鉄道キハ101(初夏の加悦鉄道まつり)

【前面展望②】動態保存車 加悦鉄道キハ101(初夏の加悦鉄道まつり)

【後方展望】動態保存車 加悦鉄道キハ101(初夏の加悦鉄道まつり)

【走行風景】動態保存車 加悦鉄道キハ101(初夏の加悦鉄道まつり)

【走行風景】動態保存 加悦鉄道キハ101(初夏の加悦鉄道まつり)



★当時の記事はこちら
↓↓↓↓↓
いよいよ終焉 くろしおと国鉄色381系。特急はしだて号で京都から丹後地方へ【丹後の鉄道①】

京都丹後鉄道(旧 北近畿タンゴ鉄道)に乗る【丹後の鉄道②】

加悦谷に再現列車の警笛が響く【丹後の鉄道③】

加悦SL広場  国の重要文化財の蒸気【丹後の鉄道④】


(終わり)