【勇退☆只見線小出口キハ40系①】7/11ラストラン・キハ110系に置換えへ、惜別・国鉄型気動車 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

2020年(令和2年)7月只見線小出口キハ40系気動車引退へ。 
JR東日本 只見線の小出口(小出〜只見)に残存する新津運輸区所属の国鉄型気動車キハ40系。
2020年(令和2年)7月11日(土)ラストラン。ついにキハ110系気動車に置換えられることに。
最後の編成は、午前の運用は小出方からキハ40-2023(新潟色)+キハ40-2020(新潟色) 。午後の運用は小出方からキハ48-545(只見縁結び号)+キハ48-1533(新潟色)。

今年3月14日(土)JRダイヤ改正によりJR只見線 会津若松口(会津若松〜会津川口)の列車がキハ40系からキハE120系に置換えになった後も、事実上残存した只見線小出口のキハ40系(※形式上は同ダイヤ改正日から小出口もキハ110系置換えであったが、暫定的にキハ40系が今まで代走していた形)。
また、新潟地区で最後まで残ったキハ40系でもあった(観光列車を除く)。
只見線のキハ40系は、名実ともにその歴史に幕を閉じる。






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在りし日の只見線小出口のキハ40系の旅の記録①
※撮影日:2019年(令和元年)5月1日(水)〜2日(木)


令和時代の幕開け、5月1日
新潟県の小出(こいで)駅
JR上越線から、只見線に乗換え。

只見線ホーム(4、5番線)へ続く跨線橋

只見駅ホームは、小出駅の一番端に位置

上越線上り3番線ホームから只見線ホームを望む。

コンクリート製の古い跨線橋をわたり、一番奥が只見駅ホーム



JR只見線時刻表。只見行き3本、大白川行き1本の一日4本のみの究極ローカル線。


JR只見線は、会津若松駅(福島県)と小出駅(新潟県)間135.2kmを結ぶ、全線非電化・単線の長大ローカル線。只見川に沿って、冬は豪雪地帯の奥深い奥会津地方を走る。
2011年(平成23年)7月の新潟・福島豪雨により、現在も会津川口~只見間27.6kmが不通のまま(代行バスを運行)。小出駅側からの列車は只見駅止まり。
廃線の危機に晒されたが、上下分離方式で復旧の方向。復旧時期は2021年度(令和3年度)を目指すと報じられている。

沿線に大きな街のない山奥の長大ローカル線で、駅弁もなく、駅前での食料調達も困難な只見線。
「只見線での車内販売はございませんのでご了承ください。」と念のための貼り紙。

閑散とした只見線4・5番線ホーム 


目の前は魚野川が流れる。

只見線ホームから、上越線ホーム(左側)を望む。



この先に転車台が残る。


残雪を抱いた山々。只見は山のずっと向こう。


新津運輸区から、只見線運用の回送列車が入線。
小出駅 13時11分発の只見線2424D、只見行き
本来、只見線は、JR東日本仙台支社・郡山総合車両センターの国鉄型気動車が使用されるが、数年前の豪雨で会津川口~只見間不通で分断されているため、現在、小出~只見間は、JR東日本新潟支社・新津運輸区所属の国鉄型気動車を使用。ワンマン運転は行われておらず、全列車に車掌が乗務する。

(只見線運用表)



この日はキハ40形2両編成

行先板(サボ)


JR東日本新潟支社・新津運輸区所属を示す「新ニツ」の表記











只見行きの車内へ。
車端部はロングシート。右側の出っ張りのスペースは便所。

一区画だけは、隠れ家的な2人掛けボックスシート

4人掛けボックスシートが並ぶ昔ながらの車内

乗務員室後ろ。ワンマン化改造は行われていない。

乗降用ドア
 

乗務員室


左側は運転台





座席は国鉄時代から続く青色の懐かしいモケット

衣類掛け

窓の開閉用つまみ。現代では稀少な下段窓が開く車両。

日除けのブラインドを半分下げたところ。

座席上には、座席番号プレート


車両間の通り抜け部分

乗務員室の助手席側

運転台


助手席側


ドア横にある便所入口

和式便所

便所内の足踏み式手洗い器


便所内側の扉の鍵

便所内の曇り窓







上越線からの乗換客を待ち、間もなく発車。
発車間際にJR上越線からの乗換え客がどっと乗り込み、地元客と観光客で座席はほぼ埋まり車内は賑やかな状態に。
  

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13時11分、2424D只見行き、小出(こいで)駅を発車

小出駅を発車するとすぐに右へカーブし、上越線が左へ離れていく。
カーブしながら橋梁へ。
 

魚野川(うおのがわ)を渡る。

谷川連峰に源を発する魚野川は、雪融け水で水量は多い。



列車は魚沼丘陵の里山の中をのんびり走る。

終点の只見は、はるか前方に立ちはだかる残雪の山の向こう。



破間川(あぶるまがわ)に沿って走る。

破間川は、米どころ新潟県魚沼地方の重要な水源


小出駅から只見駅間にある途中駅のホームは、ずっと進行方向左側。
藪神(やぶかみ)駅(ホームは反対側)


越後広瀬(えちごひろせ)駅(ホームは反対側)


魚沼田中(うおぬまたなか)駅(ホームは反対側)


越後須原(えちごすはら)駅(ホームは反対側)

地元客は、途中駅で少しずつ下車し、車内はだんだん空席が目立つようになる。


上条(かみじょう)駅(ホームは反対側)



入広瀬(いりひろせ)駅(ホームは反対側)


2015年(平成27年)3月14日に廃駅になった柿ノ木(かきのき)駅の跡を過ぎ、列車は山間部へ。

渓谷沿いを走る列車は、何度も橋梁を渡る。







新潟県内最後の駅、
大白川(おおしらかわ)駅(ホームは反対側)

駅の目の前を流れる末沢川

駅に停車中の気動車のアイドリングと、川の流れる音しか聞こえない。


大白川駅辺りまで来ると、新緑は始まったばかり。
大白川駅を発車すると、いよいよ峠越え。
車内の乗客はほぼ観光客だけになってきた。

下段窓の開く国鉄型気動車

人家もなくなり、ローカル線・只見線の中で最も秘境の区間へ。


大白川駅を過ぎると、次は終点の只見駅だが、六十里越の峠を越えるため、距離20.8km、所要約30分もかかる。

日本有数の豪雪地帯を走る只見線。
並行する国道252号線は、六十里越峠の県境区間は冬季通行止めになるため、冬季は、新潟県魚沼地方と福島県只見地方を結ぶ交通は、鉄道(只見線)だけになる。


この辺りまで来ると、5月に入ってもまだ所々雪が残る。

雪崩から鉄路をまもるスノーシェッド


列車はゆっくり勾配を上り、峠へ向かう。


そして列車は、新潟県と福島県を隔てる
六十里越トンネル(6359m)へ。

国道が冬季閉鎖される県境で、只見線だけ冬季も運行できるのは、この長いトンネルで峠を越えられるため。



長いトンネルを抜け、新潟県から福島県へ。
県境の浅草岳(1585m)、鬼が面山(1465m)に源を発する清流を渡る。

まだ雪が残る。

この辺りのスノーシェッド内には、臨時駅の田子倉(たごくら)駅があった
周囲に人家が一軒もない田子倉駅は冬季は営業しない究極の秘境駅であったが、2013年(平成25年)3月16日に廃駅に。




一瞬、田子倉湖が見える。


列車は、再び長い田子倉トンネル(3712m)を通り抜け、人の営みがある山里へ。



只見の集落が見えてくる。

間もなく終点の只見駅

駅構内に転車台が残る。

只見は、5月になってもまだ桜が満開

前方に只見の駅舎



14時28分、終点の只見(ただみ)駅到着

観光客が狭いホームに降り立つ。



一日3本しか列車の来ない只見駅ホーム

会津若松方面。会津川口駅まで、いまだに不通。

只見線は、JR東日本仙台支社の管轄だが、災害で路線が分断されているため、只見側はJR東日本新潟支社(新津運輸区)の気動車で運行。

ホームにある只見線の写真



新津運輸区所属の2両編成キハ40系気動車



奥会津に位置する只見町の春の訪れは遅い。

只見駅裏の小さな神社境内の満開の桜と、列車を迎えるカカシ。

木製の枕木

新潟県の小出は、あの山の遥か向こう。


ホームから駅舎(左奥)へ続く長い通路


只見は春が訪れたばかり。新緑はまだこれから。

平屋の只見駅舎


只見駅の小出方面列車時刻表。一日3本のみの究極の超ローカル線。

運賃表の路線図は、只見線(会津若松~小出)のみ。

只見線で数少ない有人駅。みどりの窓口はない。

只見駅舎内には、観光まちづくり協会が運営する「只見町インフォメーションセンター」が入居。只見線車窓ガイドブック、只見線パンフレット、観光案内などを配布。



只見町の特産物なども販売

採りたての山菜(こごみ)を販売

只見線の写真集など、様々な只見線グッズも販売。俳優・六角精児がうたう只見線の応援歌CDも扱う。


只見駅を訪れた芸能人のサインなど。

沿線住民の皆で只見線の全線復旧を願い、廃止の危機と隣り合わせの只見線を応援



只見線不通区間の只見駅~会津川口駅間を結ぶJR代行バス


只見駅前からは、会津鉄道の会津田島行き路線バスが一日2便運行。会津田島駅までの所要は約1時間20分。




★動画↓↓↓↓↓
(小出駅、只見線キハ入線)

(只見駅を発車する小出行き気動車)




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