観光列車「のと里海里山号」と郵便車両オユ10【最終回/終焉近い北陸最後の国鉄型電車の牙城④】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)   

(能登中島駅 オユ10形鉄道郵便車)


★過去記事↓↓↓↓↓ 
JR七尾線 各駅停車の旅(金沢→七尾)【終焉近い北陸最後の国鉄型電車の牙城②】


のと鉄道 ローカル列車の旅(七尾→穴水)【終焉近い北陸最後の国鉄型電車の牙城③】




のと鉄道 穴水駅


観光列車「里山里海4号」(穴水→七尾)
工業デザイナー水戸岡鋭治氏デザインの2両編成の観光列車。 
観光列車「のと里山里海」乗車には、普通運賃のほか乗車整理券500円が必要。
一番先頭(七尾寄り)には普通運賃のみで乗車できる普通車両を併結し、全部で3両編成での運行。七尾方から2両目と3両目が観光列車「のと里山里海」号用NT300
形気動車。



七尾寄りはNT302「里海」


車体の塗装は、能登の海をイメージした「日本海ブルー」、下部には大地の実りをイメージしたえんじ色の帯。


穴水方はNT301「里山」

穴水駅で発車を待つ観光列車「のと里山里海4号」

新型コロナウイルス感染症感染予防により、当面の間土日祝日のみの運行。飲食プランも一部列車のみで実施(寿司御膳プランは3号、スイーツプランは4号で実施)


NT302「里海」車両に乗車
バリアフリー対応トイレが設置されている。


ボックスシート部分のテーブルは折りたたみ式


前方には一般型気動車を併結

観光列車の車内は、ほとんど空席の状態

車内には、伝統工芸品の輪島塗、能登上布、田鶴浜建具、珠洲焼、仁行和紙、能登島ガラスなどが各所に用いられている。

NT302「里海」の座席は、「里海」をイメージした青系。座席の表布は「のときりしま」のデザインが施されている。





NT301「里山」車両
サービスカウンターが設けられている。


NT301「里山」の座席は、「里山」をイメージしたオレンジ系。



排気管の部分には、棚が置かれ、工芸品が飾られている。






乗車中の「のと里山里海4号」では、事前に「スイーツプラン」を予約の乗客には、スイーツを提供



穴水(あなみず)駅、14時15分発車

ホームでは職員の見送り。


短いトンネル内は、のと鉄道職員手作りの電飾があり、ほんの短い間ではあるがイルミネーションが楽しめる。

進行方向左側の車窓には七尾湾が続く。



ビュースポット「ぼら待ちやぐら」の前でいったん停車

「ボラ待ちやぐら」とは漁業用のやぐら。やぐら上で終日、ボラの群れを見張り、網をたぐるという原始的な漁法で、最盛期には、町内に40基を超えるやぐらがあった。1996年(平成8年)年秋を最後にこの漁法を行う漁師はいなくなったが、2012年(平成24年)秋に漁が再開されたそう。


ビュースポット「七尾湾ツインブリッジのと」

「七尾湾ツインブリッジのと」は、能登半島と能登島を結ぶ道路橋


一般普通車両と併結しているため各駅停車であるが、観光列車「のと里山里海4号」車両については、穴水、能登中島、和倉温泉、七尾のみ乗降扱い。




能登中島(のとなかじま)駅
14時41分から14時56分まで15分間停車。


能登中島駅構内には、オユ10形鉄道郵便車「オユ10 2565」が静態保存されており、観光列車「のと里山里海」号の乗客は、郵便車両の車内を見学できる(一部列車を除く)。また、平日日中のみ配置される駅員に申し出れば見学が可能。

能登中島駅ホーム前方の脇に静態保存されている鉄道郵便車両「オユ10 2565」は、全国各地の国鉄路線で活躍した。
車内には、郵便物を置くスペース、仕分け棚などがあり、現役時代は、車内で郵便職員による仕分け作業が行われていたそう。

《のと鉄道ホームページより》
能登中島駅構内に留置されている郵便車『オユ10』。
昭和32年~46年の14年間に渡って、合計72両が製造された、代表する郵便客車である。
北海道から九州までの全国各地を、郵便物を車内で仕訳しながら活躍していた車両。
鉄道郵便が廃止になった昭和61年を最後に全車が引退し、現在では国内にこの1両を含め2両のみ保存されている。
保存管理:鉄道郵便車保存会 

鉄道郵便車両オユ10車内を見学。









窓の一部には郵便記号(〒)が取り付けられている。











昭和44年新潟鉄工製造プレート












作業用車両が留置

能登中島駅に停車中の観光列車「のと里山里海」。先頭には一般型普通気動車を併結。

一般型普通気動車は、NT200形気動車










車内に戻る。
14時56分、能登中島駅を発車。


イカの装飾


和倉温泉(わくらおんせん)駅



終点の七尾(ななお)駅、15時18分到着





観光特急「花嫁のれん3号」、金沢発・和倉温泉行きが七尾駅に到着









 

留置線には、引退間近の413系国鉄型電車が留置中。

留置線の413系は、B11編成。金沢方から、クハ455-702(種車サハ455-6)+モハ412-101(種車モハ412-1)+クモハ413-101(種車クモハ413-1)。

国鉄急行型最後の生き残りクハ455-702。他にクハ455-701があるが、両車両とも間もなく引退し、JRに残存する国鉄急行型電車は絶滅する。




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特急「能登かがり火8号」、七尾発・金沢行きに乗車。
七尾(ななお)駅、15時27分発車。




終点の金沢(かなざわ)駅、16時30分到着

 

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金沢駅

16時38分、JR七尾線からの普通列車が到着

到着したのは415系C11編成。七尾方からクモハ415-811(種車モハ113-230→クモハ113-814)+モハ414-811(種車モハ112-18)+クハ415-811(種車クハ111-352)の3両編成。

かなり色褪せた車体

茜色の塗装が全体的に色褪せ、偶然にも国鉄時代の413系標準色であるローズピンク色を再現したような状態になっている。


ところどころペンキの重ね塗り

色褪せた塗装が、引退間近の電車であることを物語る。

昭和時代はこのような継ぎ接ぎ塗装のオンボロ車両はどこでも見られたが、良くも悪くも現代ではある意味稀少な存在。

昔の鉄道車両は、国鉄(JR)、私鉄を問わず、このような塗装色褪せは珍しくなかった。ある意味、ベテラン車両の貫禄ある風貌か。




ユニットサッシ化されていない希少な窓まわり


車体側面に行先幕はない。


元111系・113系初期車の最後の生き残り

ローズピンクの国鉄リバイバル色と見間違えるほど色褪せた茜色の車体塗装



北陸地方の国鉄型電車最後の牙城・JR西日本七尾線に残る413系と415系800番台。そして日本最後の国鉄急行型電車455形。
2020年(令和2年)10月3日(土)ダイヤ改正から新型521系へ置換えを開始。2021年(令和3年)春までに全車521系に置換えを完了する。
 
北陸地方の国鉄型電車最後の牙城・JR西日本七尾線に残る413系電車と415系800番台電車。そして日本最後の国鉄急行型電車455形。
2020年(令和2年)10月3日(土)ダイヤ改正から新型521系電車への置換えを開始。2021年(令和3年)春までに全車521系に置換えを完了する予定。

七尾線415系800番台電車は、
七尾線電化に際し113系初期車に、485系余剰車の交直流機器を搭載した車両で、車齢は50年を超える。側面窓の形状は初期車の原型を残す非ユニットサッシ。
このうち、415系C02編成に連結されている「モハ414-802」は、モハ112-12として1964年(昭和39年)7月製造、今年で56年経過し、JR電車で現役最古。

七尾線413系は、国鉄急行型電車のうち比較的初期に製造された451・471・473系等を改造した車両。
このうち、B04編成・B11編成は中間車改造のクハ455形(クハ455-701・クハ455-702)を連結。JR最後の国鉄急行型電車の形状を残す車両。

2020年(令和2年)10月3日(土)JRダイヤ改正で登場した七尾線向けの新型521系100番台電車。
置き換え対象となるのは七尾線に残存する国鉄型電車全編成(415系800番台3両9編成、413系(クハ455形含む)3両6編成)。
置き換えにより投入される521系は2両×15編成の合計30両。

ちなみに、あいの風とやま鉄道に残存する413系電車も、2022年度(令和4年度)までに置き換えが進む予定。



★動画(You Tube)
↓↓↓↓↓





※2020年(令和2年)8月2日(日)


★2021年4月 えちごトキめき鉄道に、急行列車(急いで行かない列車、413系?)デビュー予定 

えちごトキめき鉄道社長 鳥塚亮 地域を元気にするブログより(抜粋)
『雪月花だけじゃなくて、これから急行列車や寝台特急や食堂車を走らせようと思っている私としては、・・・(中略)  あっ、この場合、急行列車というのは「急いで行かない列車」であって、特急列車というのは「特に急がない列車」でありますが、何か?』



(終わり)