2020.12.21追記【2代目さるびあ丸その後】横浜大黒ふ頭を後にバングラデシュの観光船へ。 | 湘南軽便鉄道のブログ

湘南軽便鉄道のブログ

「湘南軽便鉄道」です。

本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。


(横浜港大黒ふ頭L-1岸壁で、日本最後の時を過ごす元 2代目さるびあ丸)


〜引退後の2代目さるびあ丸のその後〜(随時追記 ※最新更新は記事の一番最後)

●母港・東京竹芝桟橋との別れ
2020年(令和2年)6月25日(木)〜26日(金)に定期運航(東京〜三宅島〜御蔵島〜八丈島)を終え、同年6月29日(月)正午に、母港・東京竹芝桟橋に最後の別れを告げ、旅立っていった2代目「さるびあ丸」。




●東京から大阪港のサノヤス造船へ
2020年(令和2年)6月29日(月)、同桟橋出港後、同日から東京湾内の浦安沖で錨泊。
7月1日(水)午後に浦安沖を出発。大阪へ回航のため、悪天候の中、太平洋の大海原へ。

※同年7月2日(木)朝、三重県沖の太平洋を大阪に向け回航するさるびあ丸 @神戸から東京竹芝桟橋へ回航中の東海汽船新造高速ジェット船「セブンアイランド結」船上から《東海汽船公式ツイッターより》
2020年(令和2年)7月2日(木)夜に大阪到着。しばらく大阪湾に留め置いた後、7月5日(日)午前9時頃、整備を行う大阪府のサノヤス造船大阪製造所入り。



●大阪から宮城県石巻港のヤマニシへ
2020年(令和2年)7月17日(金)午後、大阪を後に宮城県石巻へ。19日(日)朝石巻港沖到着。20日(月)15時頃石巻の造船所・ヤマニシに入り係留。売却が決まるまでのしばしの間、引退した2代目「さるびあ丸」は、本造船所でエンジン(機関)を全停止。最後の時を過ごす。

※同年7月18日(土)昼、伊豆諸島の利島から大島へ向かう上り定期船・現「さるびあ丸」(3代目)と、大阪の造船所から石巻(宮城県)の造船所へ回航する先代「さるびあ丸」(2代目・今年6月引退)が、利島沖でサプライズで交差。両船今生の別れ。《東海汽船公式ツイッターより》





●石巻から横浜大黒ふ頭へ
2020年(令和2年)8月28日(金)宮城県石巻のヤマニシ出発、8月29日(土)朝、千葉県房総半島館山湾に到着。湾内で錨泊。

8月31日(月)早朝館山湾を後にした2代目「さるびあ丸」は、朝7時15分、神奈川県の横浜港の田辺運河に面した大黒ふ頭L-1バースに着岸(代理店はケイヒン海運)。同日10時45分横浜港大黒ふ頭を出港し浦賀水道出口辺りで折返し、同日14時30分再び大黒ふ頭L-1バースに接岸。






2020年(令和2年)8月31日(月)、
引退した東海汽船2代目「さるびあ丸」が係留されている大黒ふ頭L-1バースの対岸に位置する横浜市鶴見区末広町にある、横浜市高齢者保養研修施設「ふれーゆ」へ行く。

鶴見駅前から川崎鶴見臨港バス「ふれーゆ」行きに乗車し約20分、終点の「ふれーゆ」到着。

日中はノンステップバスで20分毎に運行

プールや食堂などがある「ふれーゆ」。新型コロナウイルス感染症感染防止の観点から施設は臨時休館中。






埋立地にある「ふれーゆ」脇の小路を歩き、海辺のプロムナードへ。

「ふれーゆ」に隣接する鶴見川河口末広水際線プロムナード

目の前には、京浜工業地帯を通る首都高速湾岸線の、扇島と大黒埠頭とを結ぶ「鶴見つばさ橋」

対岸に、横浜港大黒ふ頭(だいこくふとう)

目の前には、大黒ふ頭L-1岸壁に係留中の東海汽船2代目「さるびあ丸」

この日の朝、房総半島・館山湾からやってきた。

ここ横浜港大黒ふ頭が、日本で最後の地

このときの2代目「さるびあ丸」は、ほぼ引退時の姿のまま。

鶴見川河口末広水際線プロムナード


向こうには、横浜ベイブリッジが見える。



午前10時45分、大黒ふ頭を出港。





向きを変える。




ゆっくりした速度で航行







鶴見航路へ。


鶴見つばさ橋をくぐり、横浜港を出ていく。








鶴見つばさ橋をくぐったさるびあ丸は、大黒ふ頭海釣り公園(神奈川県横浜市)からも望むことができる。

この日、この後、2代目「さるびあ丸」は、東京湾を南下し浦賀水道出口辺りでUターンし、同日14時30分に横浜港大黒ふ頭L-1岸壁に再び着岸。そのまま9月7日(月)まで係留。




●さるびあ丸の終焉。日本船籍「さるびあ丸」から、ツバル船籍「BAY ONE」へ
2020年(令和2年)9月2日(水)、横浜港大黒ふ頭L-1バースに係留中の2代目「さるびあ丸」は、船体に赤色で書かれた「さるびあ丸」の船名などがペンキで白く塗り潰された。
この日をもって、船名は「さるびあ丸」から「BAY ONE」に変わり、船籍も日本からオセアニアのエリス諸島にある国・ツバルに変わった。ツバル船籍は便宜置籍船の可能性もあり、船は実際はシンガポールへ向かう。
2代目「さるびあ丸」は、この日をもってその歴史に幕を閉じた。



2020年(令和2年)9月5日(土)、
横浜港山下公園を正午に出港するポートサービスが運行する横浜港観光船(レストラン船)の「マリーンルージュ」、所要1時間半のランチクルーズに食事無しで乗船。
所要90分以上の便であるランチクルーズ(90分)やディナークルーズ(120分)では、横浜航路から鶴見航路を通り、元・2代目「さるびあ丸」が停泊している大黒ふ頭L-1岸壁の目の前を航行し、間近に元「さるびあ丸」を見ることができる。
この日は同じ元「さるびあ丸」目的で乗船している人達を何人か見かけた。

みなとみらい、横浜ベイブリッジ、本牧沖、京浜工業地帯を通り、鶴見航路に入り、鶴見つばさ橋をくぐり抜けた横浜港観光船「マリーンルージュ」は、元「さるびあ丸」が停泊している大黒ふ頭L-1岸壁側へ。

ツバル船籍の「BAY ONE」(元 さるびあ丸)が見えてきた。


特徴ある丸い船尾





「マリーンルージュ」の船内放送でも、元「さるびあ丸」のガイドが始まった。


元「さるびあ丸」の船尾には、もう「さるびあ丸  東京」の文字はない。
小さくIMOナンバー、新しい船名「BAY ONE」、船籍地が書かれ、ポールにはツバルの国旗が取り付けられていた。



煙突にはまだ東海汽船の社旗マークが残っている。(※この翌日、東海汽船ファンネールマークは白ペンキで消された。)


行灯の「さるびあ丸」の表記は「BAY ONE」に変えられ、「東海汽船」の表記は消されていた。


船首の赤文字の「さるびあ丸」の表記も、小さい黒文字で「BAY ONE」に変えられている。

もうこの船は、東海汽船「さるびあ丸」でなく、ツバル船籍の「BAY ONE」という名の船。

船首の東海汽船社旗マークはまだ残っていた。















9月6日(月)には、煙突(ファンネル)に描かれた東海汽船社旗マークもペンキで白く塗り潰された。



●横浜から海外へ。永遠の旅立ち。
2020年(令和2年)9月7日(月)、「BAY ONE」(元 さるびあ丸)出港直後前、ゲリラ豪雨の雨上がり、横浜港大黒ふ頭方面に何度も虹が出現した。
15時35分、水先人の先導により「BAY ONE」(元 さるびあ丸)は、横浜大黒ふ頭を出発。シンガポールへ向け旅立って行った。

2020年(令和2年)9月14日(月)、シンガポール沖に到着。



●最終目的地・バングラデシュのチッタゴン到着
その後、元・2代目「さるびあ丸」は、シンガポールからバングラデシュのチッタゴンへ。
チッタゴンには、「世界の船の墓場」と呼ばれる船の解体場があり、元・2代目「さるびあ丸」(現 BAY ONE)は、このままここで廃船・解体となってしまうのか、それとも第二の人生を送るのか、行方が気になるところであった。

2020年(令和2年)9月19日(土)、「BAY ONE」(元 さるびあ丸)、バングラデシュのチッタゴンに到着し、カルナフリ川の海洋漁業アカデミーの桟橋に係留。

●さるびあ丸の今後
最終目的地のバングラデシュ・チッタゴンに到着した「BAY ONE」(元・さるびあ丸、船籍はその後ツバルからコモロに変更)。
バングラデシュ当局は、国際標準のクルーズ船の夢を実現するため、BAY ONE(元・さるびあ丸)は、改装の後、クルーズ船(観光船)として、再出発することに。

「MV BAY ONE」(元・さるびあ丸)はKarnafuly Ship Builders社から、シンガポールの運行会社の約10年間リースにより、2020年12月20日、コックスバザール〜ベンガル湾北東部にある小さな島・セントマーチンズ島間に就航。第二の人生が始まった。

バングラデシュ・チッタゴンに入港し、カルナフリ川を航行するBAY ONE(元・さるびあ丸)




現在の「MV BAY ONE」(元・さるびあ丸)の姿 @バングラデシュ















































東海汽船 2代目「さるびあ丸」、28年の歴史に幕



★2020.6.29 竹芝桟橋最終出港時の動画↓↓↓↓↓



★東海汽船株式会社130周年&新造船就航記念イメージソング・藤井恵「Islands Blue」「ことばの贈りもの」


(完)