東アジア歴史文化研究会

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WTOは機能不全、TPPは空洞化、そしてRCEPは空中分解 グローバリズムの世界市場制覇という野望は頓挫した(宮崎正弘国際ニュース早読み)

2019-11-14 | 世界経済
自国は事実上の鎖国、国内金融市場から外国資本を排斥しておきながら、一方では徹底的に国際機関を活用する。
つまりグローバリズムの「いいとこ取り」で肥ったのが中国だった。

WTO加盟によって、特恵国扱いをうけてきた中国はこれを骨の髄まで利用して、貿易を飛躍させ、気が付けは世界第二位の経済大国にのし上がっていた。

中国のWTO(世界貿易機構)加盟が認められたのは20001年、特恵国扱いは15年という約束だが、期限が切れても、「いや、中国はまだ発展途上国だから」と特権の返上を見送る。同時にダンピング輸出などWTO違反が目立つ。つまりWTOは機能不全に陥っているのが実情ではないか。

あの中国に大甘だったオバマ政権が唐突に思いついたのがTPP(環太平洋パートナー協定)だった。一夜明けて、日本政府が賛成し(このスピードは疑わしいだろう。稟議審議に時間がかかる特徴の日本が殆ど一晩で決めたのだから)。TPPは「中国抜き」が前提だった。しかし交渉がまとまりかけたら、政権はトランプに替わっていた。

「アメリカはTPPには加わらない」って、国際連盟を打ち上げて、自らは加盟しないとした嘗てのアメリカと同じ。二階に上がったら梯子を捕られていたのが日本だった。米国抜きのTPPなんて、「○○を入れない珈琲」。空洞化である。

RCEP(東アジア地域包括的経済連携)は、露骨にTPPに対抗して中国が言い出した。なぜか日本が熱心になった。これも不思議である。

いよいよ大詰め、交渉がまとまりかけたらインドが「参加しない」と言い出した。RCEPは「空中分解」。
これにてグローバリストの世界市場支配三部作は悉く頓挫した。

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