再発がんが消えた日

わずか50日目の日だった。

抗がん剤で髪が抜け落ちた、爪がはがれた、体中が浮腫む、吐く、「こんなバケモノみたいな私と再婚して損したと思ってるでしょ？別れたいと思ってるでしょ？」と悪態をつくﾜﾀｸｼに、「俺はね、けいこと結婚して、ずっと一緒にいられる人ができて、心が落ち着いたんだ。だからずっと前からやりたかったマラソンを走る！」と言って走り出した夫。両親の住む群馬の大会にエントリーしてﾜﾀｸｼを群馬に連れて行ってくれた。抗がん剤治療も毎回一緒に行ってくれた。その当時は男性の参加がほぼ0だった乳がんの患者会にも嫌がらず積極的に参加してくれた。一緒に行った患者会で「今までいいかげんに生きてました。でも、こういう会で皆さんのお話を伺うようになり、生きることを真剣に考えるようになりました。乳がんの人と、乳がんが再発した人と一緒に暮らせて良かったです」と夫は言った。そして一年間の抗がん剤治療でﾜﾀｸｼの再発がんは消えた

手を取り合って泣いた。

8年前の今日8月13日。