チリで区役所や保険屋さんなど、色々な窓口に行く事があるんですが、チリではあまり個人情報を漏らさないように管理する考えがないようで、しっかりと窓口の目の前に他人の資料が無造作に置いてあります。
ひどい場合は、受付の窓口がジグザグに配置されていて、客から隣の窓口のパソコンのスクリーンを見せているような配置の場合もあります。
個人情報なんて事は全く意識されずにデザイン重視で配置された事がよくわかります。
だから従業員が情報漏洩を意識せずに働いているのも無理ないんですね。

整理整頓もあまりされていないので、私としてはハラハラします。
誰かの資料と私を無造作にそのままにして、窓口の人はコピー機に行ってしまって長い時間席を立つ事も余裕であるので、この資料がなくなったら保険おりないのかな?私のは大丈夫かな?って思うんですよ。
実際私のビザ更新の申し込みに、私は自分の写真を入れ忘れてしまったんです。
それでも何も問題なくビザの更新ができたのは、整理整頓されていない職場で、写真を失くしてしまったのは自分たちだと思ったのでしょう。
それはラッキーでした。

チリ人の個人情報の管理意識がゆるゆるなのは、私は怒っていません。
ちょっと日本ほど厳しいのは、窮屈でしんどいからです。
でも酷いストーカーとかの被害とかを考えたら、やはり気を付ける事が正しいのかとは思うのですが。
にほんブログ村 海外生活ブログ チリ情報へ
私たちにはケンシートの件で頑張ってくれている弁護士のチームがあります。
私は昔、チームのうちの一人と2人で病院に資料を請求しに行った事があります。
その時の空き時間に、その弁護士さんとプライベートの雑談をしました。
その1か月後に、弁護士チームとフェリピートと私でミーティングが有り、彼一人だけ欠席していました。
フェリピートは「あれ、彼はバケーション?」
彼の同僚の弁護士さんは「そうマイヤミに2週間のバケーションなのよ」
私「1月に結婚する婚約者に会いに行ってるんだよねー」
弁護士さん全員「え?そうなの?なんで知ってるの?結婚するの?婚約者に会いに行ってるの?」ってビックリしているんですよ。
私はマズイ!って思いましたよ。
私は雑談の流れでけっこう突っ込んで質問をしていたようで、彼は同僚にあまりプライベートの事を公表していなかったようなんです。

同僚の弁護士チームはそれぞれが顔を見合わせて、かなりビックリはしていましたが、嬉しい情報でもあったので、場は明るくなりました。
私も救われたのは、チリでは結婚式に同僚を招待しないといけない決まり事みたいのは無いので、
同僚たちが知らなかった事がそんなにおかしな事ではないようです。
フェリピートも、なんでそんな事知ってるの?って顔をして私を見て笑っていました。
私だけアッチャーーーーって顔をしていました。
日本だと私ってアウトだよなぁ、きっと。
口が軽いというか、軽率な人ですよね。

最近、弁護士チームとフェリピートが久しぶりに会う機会があり、チームのリーダーの女性に「カヨキートは妊娠したんだって?おめでとーーーー!」と言われました。
フェリピートはビックリして、なぜ知っているのか聞くと、彼女の弁護士の友達が妊娠をし、その友達は私と同じ産婦人科のおじいちゃん先生の所に行っているらしく、たまたま先生と世間話をしていると、ケンシートの話になり、先生は「あの夫婦はここに来ていて、今妊娠しているよー」って軽く情報漏洩しちゃったみたいです。
そしてチームのリーダーに友達は報告をし、素直に「おめでとーーー」って言ってくれたのです。

日本だと有り得ない事ですよね。
まず、おじいちゃん先生!お医者さんなんだから、他の患者の情報を言っちゃいけないでしょうよ。
そして弁護士さんだと、一番そういう事に知識があって敏感でもいい職業なはずなのに。
でも妊娠のようなおめでたい話、素直にスルっと言っちゃう行動って、すごく自然な事なんですよね。
だから私はチリのこういう所は、すごくシックリ来るんです。
私も弁護士さんの結婚の話を言ってしまった経験が有るので分かるんですが、嬉しい事だとスルっと言っちゃって、悪気も何もないんですよ。
それを「あ、個人情報だから、黙っておこう」って思うのは不自然だと思うんですよね。
もちろん悪い話や正確でない噂話でもドンドン話しちゃう事って悪い事で、そういうパターンもチリではよくあり得る事ですけど。

私は自然なリアクションができるチリの緩い感じの方がいいかなーと思います。
なんでも個人情報って、もしもの事ばかり考えて、がんじがらめで生きるのって大変ですから。