tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

改めて付加価値の意味を考える -1

2020年09月21日 21時38分22秒 | 経済
コロナ後の新時代に向けての準備は
 このブログのメインテーマは付加価値です。人間は付加価値を創って、自分たちの創った付加価値で生活しています。ブログのタイトルの中に「付加価値をどう創り、どう使うか」と書きましたが、人間の経済生活は基本的にはそれがすべてです。もちろん精神生活は別ですが、精神生活も、経済生活に大きく影響されることも多いようです。

 という事で、コロナ禍で日本経済の生産する付加価値(GDP)が大きく落ち込んでいる現在、改めて付加価値の意味を考え、「コロナ後」に向かって、より豊かで快適な生活を取り戻すために、付加価値の生産態勢をいかに再構築し、そこで生産された付加価値をいかに上手く使うことで、現実の生活の豊かさと快適さを実現していくかを構想していくことも大事ではないかと考えています。

 今、世界中で新型コロナ禍によるGDPの減少が起きています。落込みはリーマンショックより大きいと言われています。しかしこの原因は、皆さんが「経済行動を控えている」からです。もっと快適な生活をしたいのに、旅行にも、観劇にも、お祭りにも行きたい、野球やサッカーの応援にも行きたい、学生は学校のキャンパスにも行きたい、集まってパーティーもやりたいのです。東京都も、IOCも東京オリンピックを盛大にやりたいのですが、新型コロナの感染拡大という問題があるので、行動を控えているからです。

 ですからこの不況は、コロナ禍の終息とともに消えるでしょう。人々はより豊かで快適な生活を取り戻したいと思っているのですから、コロナ禍の終息が不況の終了をもたらすことは明らかです。

 その意味では、最も急がれるのはワクチンの開発、更には感染した場合の良い治療薬の開発と、関連する医療体制の整備です。この開発がどこまで進むかが結局はコロナ禍終焉のカギになるのでしょう。

 ならば、対コロナの技術開発と体制整備を最優先し、快適な生活を我慢する期間は徹底して我慢し、対コロナの研究開発、データ収集分析も含めて医療体制の進化を最優先して、新型コロナ征圧の早期化にカネとヒトを徹底して注ぎ込むのが定石なのでしょう。GDPの落ち込みは一時的に大きくなりますが、コロナ終息の早期化を狙うという行き方です。

 一方、GDPの落ち込みを嫌い、具体的には観光関連企業の業績低下、中小店舗の倒産・廃業などを避けようと、経済活動優先という政策をとる国もあります。これは往々第二波、第三波の感染拡大につながり、事態を深刻化させているケースも見られ、やはり最後はワクチン開発待ちという事になります。いま日本も岐路にあります。

 ただ、早晩コロナ後が来ることは明らかで、その時には、人々は一斉に、望ましい快適な経済活動を目指すでしょうから、経済の「急速な回復」が実現するでしょう。
 企業の経営政策も、国の経済政策も、いかなる対策、政策が、コロナ後の経済の早期の回復に役立つか、今から先見性をもって準備することが重要になる様な気がします。

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