そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

イランを経済制裁したところで意味がない

2019-04-23 | 中東

トランプはコバンザメのようにくっ付いて来る安倍晋三に、また不遜な課題を与え安倍はそれに従おうとしている。イランの石油を買うなというのである。
イランはローハニ大統領となって国全体が明るくなってきている。8カ国によるイラン核協議をトランプは離脱して、一方的にイスラエル支援に暴走している。アーリア人国家イランとユダヤ人国家イスラエルの対立は、宗教以前の対立である。この対立が解決されるとしてもそれは千年先になる。
イランの核軍縮を周辺国家が形だけとはいえ、とりあえず締結した。不十分であろうとなかろうと、問題解決の入口すらトランプは閉じた。核の拡散という未来も現在もあってはならないことより、自国の目前の利益お優先したトランプである。
イランは歴史ある、したたかなほぼ単一民族単一宗教国家である。僅か200年の多民族国家のアメリカが太刀打ちできるわけがない。
経済制裁はイランにとって深刻な問題である。しかしイランにも対策が山ほどある。今回の日本はイランの石油買うなのトランプ命令に、安倍のコバンザメの世耕は、「影響は限定的である」と述べたが、バカも休み休みにしろと言いたいところである。
イランの石油兵糧攻めしたところで、まずは中国とロシアが喜んで買いに来るだろう。中国は早速足元を見た値段をつけている。それにインドとEUとりわけ歴史的な繋がりの深いドイツは真っ先に買いに来るだろう。
アメリカの経済制裁などの恫喝で、萎縮し従順になるのは日本くらいである。制裁で真っ先に飛びつくが北朝鮮であろう。ミサイルの売り先を探している最中である。
米中経済戦争のさなかにある中国だって敵の敵は味方である。ロシアともつながりは深い。トランプが北朝鮮を突き放した結果、来週あたりに金正恩はプーチンと会談をする。こうした一方的な制裁は冷戦後の新たな力関係に見えるものの、結果的にほとんど冷戦時代と同じ構造を展開することになっている。人類は何度も同じ過ちを犯す愚かな生き物である。
イランにしろ北朝鮮にしろ、経済制裁をしたところで意味がない。制裁が効果的であれば、制裁された国の国民は制裁した国家を恨むであろうし、どんな国にも同盟国があり、かえって彼らのきずなを強くする。そもそも制裁した方にも被害がないわけではない。安易な経済制裁は国内向けのパフォーマンスでしかないだろう。


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