そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ファウエイに対する危機感を理解するには500年の歴史を知ることである

2018-12-18 | 中国

中国が改革開放を登小平が打ち出して、今日で40年になる。この40年で中国はGDPを200倍以上にし、世界第2の経済大国にまでになった。経済成長は様々な矛盾を生み出してきたが、それらの全てを経済成長という金で国民を抑え込んできた歴史ともいえる。
個人的には中国国内の少数民族の同化、弾圧などの人権問題、それと多方面にわたる環境問題や薬剤汚染や被害が、共産党一党体制の下で封じ込められているのが容認できない。これらを経済成長と共産党一党独裁が黙らせている。
13億の巨大国家は、世界を見据えて一帯一路という巨大な経済構想を打ち出した。習近平は共産党の指導の正しさの身を強調し、国民の評価などどこにもない。このことが世界の覇権国家アメリカは容認できなかった。とりわけトランプにとって、自らが大統領選挙から馬鹿の一つ覚えのように称える「アメリカ一番」に受け入れられなかった。米中経済はトランプにとってはメンツの問題程度かも知れないが、大型の縄張り争いのようなものである。

世界を制するためにも中国にとって、飛ぶ鳥の勢いのファウェイはなく絵はならない存在である。ファウエイとは「華為」と書くが、これは中華即ち漢族のためにという意味である。この10年で世界進出を成し遂げようとするファウェイの事業は、これまで未開拓だったところ、開発が遅れた国家地域に注目した。その典型がアフリカである。アフリカは欧米諸国、白人たちが踏み荒らした地域である。植民地として富と資源を収奪し、奴隷として人的搾取抑圧を行ってきた地域である。
中国はここと同じくヨーロッパ各国と日本が植民地化していた、東南アジアに積極的に進出してきた。ファウェイはここに通信機器の基盤を打ち込んできた。習近平にとってご寵愛のファウェイに手を出したアメリカが容認できない。長い歴史を持つ中国は、アメリカを新参者と思っている。表面上の解決はあったとしても基本的な対立は今世紀いっぱい続くだろう。

所詮国家は派遣を求める集合体でしかない。国家が繁栄してくれば、満足することはなく更なる繁栄を求める。それが覇権国家への道である。日本がかつてそうであったが、敗戦後は大きく変わった。はずであった。安倍晋三がそれらを壊しにかかっている。
習近平は共産体制の、一党独裁だけを特化させた政治体制を構築した。共産主義が真っ向から否定する格差、しかも天文学的な格差を地域・民族・業種・思想団体に堂々と容認している。改革開放40年は中国が世界覇権を意識した年である。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 環境破壊と民主主義の破壊を... | トップ | ほとんど報道もされない国連... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中国」カテゴリの最新記事