2019-20 シーズン総括 選手寸評[4] FW編 &イベント告知!

2020-09-12 11:44:48 | ほぼ週刊サンプ通信 '19-'20

さて、昨シーズン振り返りの最後は19-20シーズンFW陣。

ディフランチェスコ監督は4-3-3システム。こんな形でスタートした

ディフランチェスコのレギュラー、4-3-3 赤字は新加入

     クアリアレッラ(ボナッツォーリ)

カプラーリ(マローニ) ガッビアディーニ(ラミレス)(レリス)(リゴーニ)

ディフランチェスコ監督は開幕前、2枚のウィングの補強を望んでいた。しかし開幕戦の時点では1人もされず・・・しかも前シーズンのレギュラーFWデフレルを失った状態でスタートした。そこで仕方がなく既存戦力のカプラーリやガッビアディーニ、ラミレスをウィングに据えた。さらに前年得点王のクアリアレッラも、やはり3トップのCFと言うのは適性ポジションでは無かった。移籍期限最終日にウィングのリゴーニが補強されたが、皮肉なことにディフラはもう開幕2試合のこの時点で4‐3‐3を諦めた。開幕3試合目からは5-3-2のようなシステム。

クアリアレッラ(ボナッツォーリ)ガッビアディーニ(リゴーニ)

     カプラーリ(ラミレス)(リゴーニ)(マローニ)

結局、前年の2トップ+ラミレスかカプラーリがトップ下と言うなんの変哲もない布陣

その後ディフラが解任されて、ラニエリが就任すると基本的には4‐4‐2が多かった。

そして冬のメルカートでカプラーリとリゴーニがいなくなり、代わりにラ・グミーナが加入してユースからダミーコが昇格した

ラニエリのレギュラー、4-4-2

 クアリアレッラ ガッビアディーニ

 (ボナッツォーリ)  (ラミレス)(ラ・グミーナ)(カプラーリ) 

  (ダミーコ)

2トップのファーストチョイスは共に出戻りでサンプ2度目となるコンビと言うのは面白い。そしてこの2人がチーム内得点王も分け合う

サンプ得点ランキング2019-20

①ガッビアディーニ 11得点(PK1点)

①クアリアレッラ 11得点(PK5点)

③ラミレス 7得点(PK3点)

④ボナッツォーリ 6得点

⑤リネッティ 4得点

⑥カプラーリ 3得点

⑦ヤンクト 2得点      

⑧トルスビー、チャボット、レリス、アスキルドセン 1得点

総得点48と総得点トップのアタランタの約半分。かなり寂しい結果となった今シーズン。上位はほとんどFW陣だった

それではFW陣1人1人の総括を見ていこう。ラミレスレリスはMFとして既に登場している。逆にMFっぽいマローニリゴーニはこちらで↓↓ 

 

 

 

FW 27 ファビオ・クアリアレッラ 6.5 

37歳になった前年の得点王。さすがに過度な期待はしていなかったが、適性ではない3トップのCFをまずやらされたのは不運。そして怪我による中期の離脱も2回あったので、さすがに成績を落とした。何とか2桁得点となる11得点を挙げたが、そのうち5点はPKによるもの。前年の26得点はもちろん出来過ぎだったが、少し寂しい。ただそうは言っても並大抵の37歳ではない。先発出場26試合もサンプFW陣ではトップだし、アシストも3つ記録している通り、ただのエゴイスタではない。セリエA通算164ゴールは素晴らしすぎる。契約も1年更新されて、ここまで来たら彼に対してどのように最高の幕引きをしてあげられるかが一番重要であると思う。サンプ歴は長いし、キャプテンだしサンプ愛もあるが、彼の場合は指導者としてはあまりサンプに残らない気がする。やはり地元のナポリかユース時代を過ごしたトリノの街に帰ってしまう気がするのだ。なのでどれだけサンプで素晴らしい幕引きをしてあげられるかが余計重要だと思う。成績的にもディナターレの晩年が良いモデルケースになるか。そのディナターレに干されたムリエルと良いコンビを組んでいたのは面白いもんだが。

来季はクアリアレッラがボナッツォーリに全てを伝授して、スーパーサブで控えるような形になればサンプは強くなっている。逆にクアリアに頼ってるようだとチームもヤバい気がするが。元イタリア代表(28試合/26先発/11ゴール/3アシスト)

FW 23 マノーロ・ガッビアディーニ 7 今季のサンプのFW陣のMVPは彼だろう。クアリアやボナとそんなに差が有ったわけでは無いが、1年間通してほぼ怪我無くプレーしたし。DERBYで得点を獲ったのもサンプファン的にはやはり大きいかな。クアリアレッラと同じ11得点だが、PKは1点しかないので流れの中の得点は彼が一番多かった。そして、強烈な左足キャノンを生かして彼しか決められないFKやミドルが多い。ただ逆に言うとそれがマノーロの弱点でもあり、昔から周囲とのコンビネーション、組み立てで取ったゴールが少ない。素晴らしい左足を持ちつつもアシストが1しかないと言うのがそれを表していると思う。

ただ、コロナ中断再開後には、周囲とのパス連携やキレのあるドリブルも増えたように思う。髪はロッベンタイプで薄くなってきているが、まだ28歳だしガッビアディーニMark Ⅱは老け込んでもらっては困る。来季はとりあえず、ボナとクアリアと3人でポジション争いが待っているか?元イタリア代表(33試合/24先発/11ゴール/1アシスト)

FW 9 フェデリコ・ボナッツォーリ 6.5

 数字以上のインパクトを残したのが今季のボナッツォーリ。開幕してしばらくしてからディフランチェスコの元、ヴィオラ戦のゴールなどでチャンスを掴みかける。しかし怪我で長期離脱。ブレイクするのは難しいと思われたが、コロナ中断再開後に突然のスパーク。カリアリ戦、パルマ戦、と残留に向けて重要だった2戦での、しかも難易度の高いスーパーゴールで一気にティフォージの心を掴んだ。今季の得点の内の5ゴールは再開後のわずか8試合出場で決めたもの。その活躍が認められてサンプは2025年までの契約更新に踏み切って、年棒も推定100万€と一気に20倍近くに膨れ上がった。この年棒は少し危険な気もするが・・・出場機会と言う意味ではライバルにもなってしまうが、クアリアレッラと良い師弟関係を築いている。アクロバティックなゴールが多いのも似ているし、あとはクアリアレッラに得点を上げる狡猾さを学べば今後はサンプの真の9番として成長していくだろう。来季は彼にとって非常に重要な年となる。怪我だけが怖い(19試合/7先発/6ゴール/0アシスト)

 

FW 20 ゴンサロ・マローニ 5 

   アイマールやパストーレ2世と騒がれたボカ期待のトップ下は、怪我にも泣かされてイタリアで羽ばたけなかった。開幕1週前のコパイタリアでデビューしていきなりゴール。ただ、その試合で怪我して長期離脱。そこが彼にとってターニングポイントだったのだろう。サンプとしてはコレアの再来を願ったのだろうが。ちょうどジャンパオロがいなくなって、トップ下と言うポジションが無かったのも彼にとってはマイナス。結局わずかな出番しか与えられずに、高額な買い取りオプションは行使されずにアルゼンチンに戻っていった・・・怪我が無ければどうかな?と少しは思うが、同じ年齢でサンプに挑戦しに来た時のコレアよりも実力は落ちる。まだヨーロッパ挑戦は早すぎたか。サンプ名鑑には、マンチョの後の10番として期待されて失望と共に帰っていった”モラレス”2世として記録されるだろう。ちなみにセリエAでのPK失敗も一つ記録されている。もう少し安ければ、もう1年様子を見ても良いと思うが・・・コレアは私は放出に大反対だったが、彼を戻して後悔する事は無い気がする。アルゼンチンU-23代表(5試合/1先発/0ゴール/1アシスト)

FW 17 ジャンルカ・カプラーリ 5.5 開幕は4-3-3の左ウィングのスタメンとしてスタート。しかしすぐに3トップが中止になり、2トップもしくはトップ下の控えと言うここ数年と同じ役割に戻ってしまった。それでも途中交代中心にほとんどの試合に出場していたが、冬のメルカートでレジーニと共にパルマにレンタル移籍。巧いけどなかなか一皮むけきれない彼に、ついに見切りがつけられた形だ。代わりに入ってきたラ・グミーナも期待通りでは無かったが・・・ちなみにパルマでは12試合7先発2得点(1PK)。レンタル終了でサンプに帰ってきたが、来季は150万€でベネヴェントに移籍が決定。推定750万€で買取りオプション付き。結構好きな選手だったが、しょうがないか。もうサンプの選手では無いと考えた方が良い。今季のハイライトは、痛快に蹴りこんでくれたユーヴェ戦のゴールと、出場1分で勝点3と言う結果を出したSPAL戦のゴールか(18試合/5先発/3ゴール/0アシスト)

FW 10 エミリアーノ・リゴーニ 4 背番号10が示す通り、今季の補強の目玉として加入したリゴーニ。結果は一番の失望をもたらした選手。まぁ元々4-3-3のウィングとして獲得されたが、獲得が遅すぎて加入した時はすでに3トップじゃなくなっていたのは不運だったが。サンプでのデビュー戦、2トップの一角で先発していきなりGKと1対1の超決定機を迎えたが、あれを外したところで彼の命運は尽きたのだろう。デビュー戦でポストに当てて、結果サンプ0ゴールで終わった柳沢と一緒だ。まだディフラには起用されたが、ラニエリ監督には3試合チャンスを貰って結果を出せずにそのまま使われなくなった。そして加入後4か月で颯爽とゼニトに戻っていった。そのいなくなる速さはクリンスマンを思い出させる。アルゼンチン代表。(8試合/4先発/0ゴール/1アシスト)

FW 17 アントニーノ・ラ・グミーナ 5 冬のメルカートでエンポリから加入。2年前のパレルモ時代にもサンプが獲得を狙っていたが、その当時は今またサンプのスカウトに戻ったペチーニがエンポリで彼の獲得競争に勝った。今回はカプラーリ放出の代わりとして加入。しかし加入後すぐにコロナ中断も有り、結果は全く出せず。コロナ中断再開後の初戦、ややサプライズの先発起用でこの中断中に彼がブレイクしたのかと思ったが、全くそんな事は無かった。結果5試合のみの出場でノーインパクトで終了。ただ、1年半のレンタルなので24歳の彼には来季もまだアピールのチャンスがある。600万€での買い取りオプションが使われるかどうか。来季が正念場だ。イケメンなだけで終わってしまってはしょうがない・・・(5試合/2先発/0ゴール/0アシスト)

FW 32 フェリーチェ ダミーコ 6 パレルモユース出身の彼(トップチームにいたラ・グミーナと被っている)だが、昨季インテルユースからサンプユースにレンタル加入。そしてコロナ中断再開後、プリマヴェーラの開催が中止になった事もあってトップチームデビュー。そして2試合の出場機会を貰った。わずか10分の出場ではあったが、やはり19歳だった彼の登場は心ときめく。そしてインテルから40万€で買取が決まった。タイプ的にはCFと言うよりは左のウィングかトップ下のテクニシャンと言う感じ。ちょっとカプラーリに似た感じでもあるが。同じインテルユース出身だし。来季はレンタルでどこかで修行を積んだ方が良いだろう(2試合/0先発/0ゴール/0アシスト

↓↓↓↓↓↓

さて、来季のFW陣の予想。全く期待はしていないが、現時点でフェレーロはFWとMFを1人ずつ獲るとは言っている

残留 = クアリアレッラ、ガッビアディーニ、ボナッツォーリ、ラ・グミーナ、ダミーコ、プレレッチ(ユースから昇格)

新加入 = バーロウリ(レンタルバック)

放出 = カプラーリ、マローニ

ラニエリ監督 2FW ’20-’21

 ボナッツォーリ ガッビアディーニ

 (クアリアレッラ)  (ラ・グミーナ)

 (バーロウリ)    (ラミレス) (プレレッチ)

来季は最初から2トップであろう。別に満足なわけでは無いが、全く期待できないメルカートの状況なので、FWの補強は諦めて良いと思う。それよりDF、特にセンターバックにお金を使って欲しい。クアリアレッラ、ガッビアディーニ、ボナッツォーリでレギュラーを争い、ラ・グミーナがその後ろに控える。そして有事にはラミレスがMFにいる。ダミーコ、プレレッチ、バーロウリはレンタルで修行を積ませ、もしかしたらバーロウリが夏のキャンプの成果によってはサンプにブレイク候補として留まる可能性は有る。彼の場合はサイドハーフとしての可能性も有るが。

なんの面白味も無いが、これが現時点での現実的な来季のFW予想。ちょっと名前が挙がっていたブレッシャのトッレグロッサなんて全く必要だと思わないし、もし獲得するならパワー系が欲しい。出来れば若い外国人の。ババカルぐらいなら伸び悩んでるから獲れるんじゃないのかな?それかサンプ、そしてフェレーロっぽいのはやはり彼しかいないだろう。悪童バロテッリさんの奇跡の復活・・・

 


ほんのりサンプニュース

しかし、本当に絶望的なメルカートだ。何も動いてない。でも期待していないので驚かない。唯一決まったのが第2GKの獲得

 新加入選手

↑↑©Corriere dello Sportより

Nicola Ravaglia  ? ニコラ・ラヴァーリア

  • ポジション:GK
  • 1988年12月12日生まれ(31歳)
  • イタリア Forli出身
  • 184cm 75kg
  • 昨季:クレモネーゼ(セリエB)25試合28失点
 故郷に近いチェゼーナ(長友もいたクラブ)のユースでキャリアをスタートさせたラヴァーリア。レンタルでも修行を積み、2011-12シーズンに23歳でそのチェゼーナでセリエAデビュー。元サンプのGKでもあったアントニオーリの控えGKだった。ただしセリエAの経験はそのシーズンのみ。8試合11失点。チェゼーナがB降格したので翌シーズンはBでサブGK。その後はヴィチェンツァ、パルマ、コセンツァなど転々として2015年にレガプロ(当時のセリエC)のクレモネーゼに買われると、そこから5シーズンは安定してクレモネーゼでプレーした。2年連続正GKを務めてクレモネーゼをセリエBに昇格させる。そこでウィカニがやってきて一度サブGKになるが、その後一昨年また正GKに返り咲いた。身長はGKとしては無い方だが、飛び出しも果敢で闘志で勝負するタイプだと思う。正直あまり実力は期待できない並のGKだと思うが、5年間一つのチームに留まるという事は性格は良いと想像できるので、2ndGKとしては良いのではないか?今のところGKは
 
1アウデーロ 2ラヴァーリア 3アヴォガドリ になりそう。レンタル終了で戻ってきたベレッツは放出されるだろう

さて、今年のオフシーズンはコロナ禍で去年と大分様相が違うが、本当にセリエA好きな他チームのサポと2019-20を振り返る座談会が開かれた

withコロナなので残念ながらZOOM座談会になってしまったが

いつも通り、飲みながらセリエAについてあーでもない、こーでもないって居酒屋トークしてるだけです(笑)

以下が座談会の様子↓↓

ゆるふわ座談会:セリエA 2019-2020を振り返って

昨年に引き続き、あのおじさんたちが再び集結した!・・・と言いたいところだが、おりしもこのコロナ渦である。いくらセリエAについて語り合いたくて...

ASローマ速報〜ROMANISMO

 

そしてここに登場してる人たちは皆さん素晴らしいBlogをやられてます。何気にリンクを最近貼りました。敵チームの動向を知りたい方はどうぞ(笑)

  • ASローマ速報当blogも紹介していただいた、世田谷在住のロマニスタさんによるぶっちぎりで異端派なローマブログ。通称ろま速。
  • 月刊ユベントスセリエAではライバル。飲む時は友人。ニュースと愛と笑いをお届けするWeb月刊誌です。
  • La Gazzetta dello MILANISTA東京 阿佐ヶ谷にあるSPORT&DARTS BAR MILANISTA の公式ブログ ミラニスタの新聞です

実はこのメンバーを母体として、開幕直後にまたイベントを考えています

一緒にセリエを笑いましょう!!ラジオ感覚でも構いませんので、ぜひふるって聞きに来てください✨

私はなんとかプロヴィンチャ代表として、ビッグクラブのサポーターに負けないように爪痕を残してくるつもりです(笑)

セリエAオンライン座談会

【告知】9月25日セリエA座談会オンライン飲み会のお誘い

ローマ速報の人気企画『セリエA座談会』がクラブの枠を超えて、ZOOM飲み会になりました。9月25日(金)21:00よりZOOMで配信開始いろ...

ASローマ速報〜ROMANISMO

 

詳細はこちらまで↓↓

https://twitter.com/serieazadankai


 さて、更新が追いついていないだけで、サンプは練習試合をすでに3試合消化している。その様子は次号で!

なかなか気が乗ってこないのだが、次号からはいよいよ2020-21シーズンに頭を切り替えていかねば。本日9/12に予定されていたトリノとの練習試合第4戦は、トリノのスタッフがコロナ陽性反応が出たために中止。まだまだ日常セリエAは戻ってこないが・・・

Foooooooorza Saaaaaaamp!! 



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ケニー)
2020-09-12 14:59:34
バーロウリが練習試合で頑張ってるので少し期待したいですね。大物選手の補強は夢のまた夢状態なので若手たちに頑張って貰いましょう!
もしかしたらボランチ吉田が最大の補強?
>ケニーさん (周死氏@管理人)
2020-09-14 11:15:23
バーロウリは去年も練習試合では良かったですねー
僕も若手の中ではかなり期待してますけど・・・

現実、今季サンプに残りそうな22歳以下の若手枠
FWバーロウリ
MFヴィエイラ
ダムスゴール
アスキルドセン
レリス
DFチャボット
ロシャ
GKアヴォガドリ
の内、半分の4人は戦力にならないとキツイですねー

コメントを投稿