詰将棋の街路樹

自作の詰将棋をはがきに描いて掲載しています。それから詰将棋鑑賞、日記。

詰将棋解答選手権チャンピオン戦が新時代を迎える

2024-03-30 20:16:39 | 詰将棋解答選手権
詰将棋解答選手権チャンピオン戦が新時代を迎える。

新型コロナウイルスの影響で開催を見送り続けていた詰将棋解答選手権チャンピオン戦が、第21回詰将棋解答選手権チャンピオン戦として令和6年3月31日に、5年振りに復活開催となる。
では、歴代名チャンピオンを振り返る。

まずは宮田敦史七段。第1回からの3連覇を含む計6回の最多優勝を誇る。私は以前、宮田七段が詰将棋の会合で詰パラ最新号を携えているのを見たことがあるが、その詰パラ最新号がすでにボロボロ。日頃の終盤・詰みのトレーニングを垣間見た気がした。私の詰パラ最新号が、かばんに入れっぱなしでボロボロであるのとは質が違った。

そして藤井聡太竜王・名人。コロナでチャンピオン戦が中断するまで5連覇した。初優勝は小学六年生、奨励会二段の時。プロ七段の時に五連覇達成。以降、将棋で最年少タイトル、最年少名人、八冠独占達成することになる。第36期竜王戦第4局で37手詰が見える終盤力を誇る。

5年間空位となっていた詰将棋解答選手権チャンピオンの座につくのは誰か。



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第36期竜王戦第4局(藤井竜王―伊藤七段)~37手詰を見た藤井竜王の寄せ

2024-02-25 15:52:43 | 特集(将棋タイトル戦)
令和5年の竜王戦七番勝負で藤井竜王が芸術的な詰み手順を披露したので、その局面を紹介する。


第36期竜王戦七番勝負第4局 藤井聡太竜王―伊藤匠七段
主催:読売新聞社・日本将棋連盟


第36期竜王戦七番勝負。竜王は3連覇を狙う藤井聡太竜王。第1局に勝利した数日後に八冠独占を達成している。対する挑戦者は伊藤匠七段。竜王と同じく21歳、タイトル戦は初挑戦だ。同世代対決は第3局まで藤井竜王が3連勝し、防衛に王手で第4局を迎えた。令和5年11月10、11日に行われた第4局の対局場は北海道小樽市の「料亭湯宿 銀鱗荘」。立会人は永世竜王資格者の渡辺明九段。第31期竜王の広瀬章人九段も新聞解説で控室に。藤井竜王の先手。角換わりの戦型から中終盤の折衝を経て竜王勝勢で第1図の112手までの局面を迎えた。

■第1図


第1図の2手前、伊藤七段は73にいた桂を65に跳ねて王手した。その手に68玉で以降、伊藤七段が形作りをする流れと見られていたが、藤井竜王は68玉と指さず、54にいた馬で65同馬と指した。後手玉は詰むのか。伊藤七段が65同歩と馬を取った第1図の局面は先手玉に88角からの詰めろが掛かっている。以降の手順を見ると、藤井竜王が第1図から37手で詰むのを読み切った上で寄せに入っていたことが分かる。

第1図以下の指し手は、72金、同玉、61角、73玉、83角成、同玉、84銀、同玉、76桂、73玉、85桂、72玉で第2図。

■第2図


第2図から詰み上がりまで、まだ25手かかるが、特にここからが詰将棋作品のような芸術的な手順で、高段者の方は盤に並べて長考して頂けたらと思う。盤上で旋律を奏でているかのようだ。第1図は一手違いの美しい局面だ。第2図からの13手は必見だ。投了は129手までの局面。37手詰。強い。将来発刊されるであろう何らかの単行本で詰み手順が掲載される筈だから、そこで確認して欲しい。

と思っていたが、この前、書店で見かけた。「フォトドキュメント 第36期竜王戦七番勝負」(読売新聞社)だ。帯には「新しい時代の扉が開いた!」の文言。



写真集であり同時に観戦記完全収録でコラムもある。37手詰の詰み上がりまでの手順が確認出来る。第四局翌日に藤井竜王が「盤上没我」と揮毫した色紙を掲げている写真もあった。


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大谷翔平 井上尚弥 藤井聡太竜王・名人

2024-02-22 19:32:02 | 日記
前回の記事でメジャーリーグの大谷翔平、ボクシングの井上尚弥、将棋の藤井聡太竜王・名人が昨年スポーツ界で活躍したビッグ3と書いたが、この3人が今年どんな成績を残すか注目している。

大谷については、個人的には、規定投球回数と規定打席の両方を達成した2022年の成績を最も評価しているが、大型契約を結んだ後の1年目になる今年、打者に専念すると、どんな成績を残すのか。楽しみだ。

井上は、今年5月に東京ドームで試合をする見込みだ。東京ドームでのボクシングの試合は1990年のタイソン対ダグラス戦(私は、この試合を東京ドームで見たのだ。)以来だ。ボクシング史上最強の軽量級の世界チャンピオンとして名を残すのではないか。

そして藤井竜王・名人。1月2月に行われた王将戦では藤井王将が4連勝で菅井竜也八段を下し王将防衛。大山康晴十五世名人の記録を上回るタイトル戦20連覇を成し遂げた。初夏に行われる棋聖戦で防衛すれば永世棋聖、史上最年少での永世称号獲得になる。

野球、ボクシング、将棋で活躍するビッグ3に大注目だ。



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藤井竜王3連覇で令和6年も八冠防衛戦続く

2024-01-01 22:15:39 | 日記
元旦に石川県能登半島を中心とした大地震が起きてしまった。横浜も揺れたほどだった。被害がより少ないことを祈る。

昨年は大リーグでMVP・ホームラン王を獲った大谷翔平、ボクシングで史上二人目の2階級目の世界タイトル4団体統一王者となった井上尚弥、そして将棋タイトル全八冠独占した藤井聡太竜王・名人、この3人がスポーツ界で活躍したビッグ3だと思う。藤井竜王・名人はスポーツ総合雑誌ナンバーの表紙に三度目の登場をした年でもあった。

令和5年10月、11月に行われた第36期竜王戦七番勝負では、藤井竜王が挑戦者の伊藤匠七段を4連勝で破り、竜王3連覇・八冠初防衛で令和5年を締めくくり令和6年も八冠防衛戦継続となった。竜王戦第4局では、藤井竜王が詰将棋作品のような手順を披露して勝利し強さを見せつけた。敗れた伊藤七段だが、直後、棋王戦挑戦者決定戦第2局に勝ち、藤井棋王への挑戦を決めたのは、さすがだった。2月下旬に始まる五番勝負で二人は再び相対することになる。

ところで竜王戦主催社の読売新聞の元旦の一面を藤井竜王が飾っている。
『藤井竜王 みなぎる棋力 八冠防衛戦「良い状態で」』とある。

(写真技術が下手ですいません。スマホのほうが見やすいかな。)


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詰将棋第二十一番 将棋世界令和2年12月号<解説>

2023-11-23 21:36:25 | 詰将棋
<解説>
25金、16玉、28桂、同桂成、26金打、17玉、15金上、18玉、17角成、同玉、16飛まで11手詰。
初手38桂や24飛は16玉で詰まない。2手目37玉は57飛以下。8手目53飛は16飛までだが、これは作意ではなく、18玉のほうが粘りがある。10手目29玉は3手目28桂の効果で28馬まで駒余り。
将棋世界初入選作(第九番)を投稿した1年前に投稿して不採用だった図を、大分後になって推敲して入選3作目を得た。5手目以降の手順を最初から決めて作ったもので、5手目以降は当時の不採用図と同様(押さえの駒を省くため下段に下げたので表記は同じではないが)。最近作ってないが1年後ぐらいには、また盤に並べて唸る予定。


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藤井竜王・名人が八冠独占

2023-10-22 19:18:51 | 日記
藤井聡太竜王・名人の「八冠」独占なるか、永瀬拓矢王座の「名誉王座」なるかで注目された歴史的一戦、第71期王座戦五番勝負。第4局が10月11日に京都市東山区の「ウェスティン都ホテル京都」にて行われ、挑戦者の藤井竜王・名人が永瀬拓矢王座を下し、通算成績3勝1敗で藤井新王座誕生と同時に全8タイトル制覇、八冠独占となった。永瀬は連続5期で得られる名誉王座には届かなかった。
8つのタイトルとは、竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖。全冠独占は7タイトル時代の羽生善治九段が1996年に達成して以来31年ぶりのことだ。史上最年少21歳2カ月での全冠独占でタイトル戦で挑戦失敗も防衛失敗もなく強すぎる。特に終盤が強い。永瀬も第1局に勝ち、第3局、第4局は優勢な局面に持ち込んだが終盤で逆転され王座防衛はならなかった。
羽生九段は王将戦で七冠独占後、棋王、名人を防衛したが続く棋聖戦で失冠、7冠防衛は2度だが、藤井竜王・名人の八冠防衛はどうなるか。まずは10月現在進行中の竜王戦が八冠初防衛戦だ。

スポーツ新聞ではスポニチと報知が1面と最終面で2ページ独占、サンスポ・デイリー・ニッカンも1面に持ってきた。


一般紙は全紙1面を飾ったが、王座戦主催紙の日経と私の地元の神奈川新聞をご覧あれ。



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詰将棋第二十一番 将棋世界令和2年12月号

2023-09-18 12:03:05 | 詰将棋
第21番は将棋世界に載った11手詰。

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藤井竜王・名人が「八冠」制覇か、永瀬王座が「名誉」獲得か(藤井が永瀬に挑戦:第71期将棋王座戦)

2023-08-27 21:18:28 | 日記

<8月24日付日本経済新聞社会面>

6月に名人を奪取して羽生九段以来の七冠を達成した藤井聡太竜王・名人(王位・叡王・棋王・王将・棋聖)は、現在、将棋の免状に名人・竜王として署名していて、永世名人竜王七冠資格者の羽生善治九段が会長として署名している。羽生九段が七冠制覇した時は、当時の全7タイトルの肩書を当時の羽生七冠が毛筆で書いた記念免状も出た。そんなことを考えている暑い夏だが、藤井竜王・名人の「八冠」が現実味を帯びてきた。6月から7月にかけて行われた棋聖戦で佐々木大地七段の挑戦を退け棋聖防衛、8月5日には、まだタイトルを獲得していない王座戦の挑戦者になり、そして8月23日には王位戦七番勝負で棋聖戦と同じく挑戦者になった佐々木七段を相手に王位を防衛した。これにより、藤井竜王・名人は8月31日に開幕する王座戦五番勝負が「八冠」制覇をかけた戦いになることになった。羽生九段が永世七冠資格を取って以降、八タイトル制に移行していて、藤井竜王・名人が全人未踏の八冠になるかが注目だ。しかもタイトル挑戦失敗もなく、防衛失敗もなく八冠になるのか。
藤井竜王・名人の挑戦を受けるのは永瀬拓矢王座。永瀬王座は現在、王座4連覇中。王座の永世資格は5連覇もしくは通算10期。今期防衛すれば5連覇で「名誉王座(王座戦は「名誉王座」が永世称号、他のタイトルの永世称号は永世〇〇)」になる。

すごいことになった。

藤井竜王・名人が全人未踏の「八冠」全タイトル制覇か、永瀬王座が別格中の別格である永世称号の一つである「名誉王座」の資格を手にするのか。勝ったほうが名誉総取り、ウィナー・テイク・オールではないか。これを作ったような歴史的一戦と言わずして何と言おうか。

ところで、日本経済新聞の8月20日から8月25日の朝刊には藤井七冠対村田顕弘六段の王座戦本戦2回戦の観戦記が載っていて「新・村田システム」で劣勢になった藤井七冠の渾身の逆転劇が面白かった。観戦記を務めた若島正さんも「『作ったような』詰みと言わずして何と言おうか」と書いている。将棋世界9月号の勝又清和七段の連載にも解説されていて勝又七段の名著『つみのない話』で取り上げられそうな藤井対村田戦だったな、と思った。


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藤井竜王が史上最年少での名人・七冠

2023-06-18 21:35:21 | 日記
令和5年6月1日、将棋名人戦7番勝負第5局が決着した。藤井聡太竜王が渡辺明名人を下し4勝1敗で名人奪取となった。この結果、藤井新名人は、谷川浩司十七世名人が樹立した21歳2か月での史上最年少名人の記録を40年ぶりに更新する20歳10か月での史上最年少名人となった。同時に羽生善治九段が達成して以来の二人目の七冠達成で、羽生九段が達成した25歳4か月の最年少七冠記録も更新した。渡辺は名人4連覇を逃し無冠となったため、19年ぶりに段位を名乗ることになり渡辺九段となった。

藤井新名人は今回の名人戦で、渡辺から名人奪取し、谷川十七世名人の史上最年少名人記録を更新、羽生九段の七冠最年少記録も更新したのだ。
残るタイトルは王座だけだ。王座も取ると全タイトル同時制覇となる。全タイトル同時制覇は複数タイトル制になってからは升田幸三実力制第四代名人(3冠)、大山康晴十五世名人(3冠~5冠)、羽生九段(7冠)の3人しかいない。

では藤井新名人誕生の新聞1面。まずは私の地元の神奈川新聞と主催紙の朝日と毎日。

スポーツ紙ではニッカンとスポニチが1面に持ってきた。

藤井竜王・名人は、どこまで記録を伸ばすのか。名人と竜王の2大タイトル時代になってから名人と竜王で永世資格を得ているのは羽生九段だけだ。次に名人と竜王での永世資格を得るのは藤井竜王・名人なのか。果たして…
ところで私は名人戦決着までに十七世名人の詰将棋集「月下推敲」第1番を解くと意気込んでいたが、まだ挑戦中。

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令和4年度最優秀棋士賞は六冠の藤井聡太竜王

2023-05-28 19:30:58 | 詰将棋解答選手権
第50回将棋大賞の選考の結果、令和4年度最優秀棋士賞は六冠の藤井聡太竜王が選ばれた。
羽生九段を4勝2敗で下し王将を防衛したのが印象深い。
令和4年度のタイトルホルダーは
竜王 藤井聡太
名人 渡辺明
王位 藤井聡太
叡王 藤井聡太
王座 永瀬拓矢
棋王 藤井聡太
王将 藤井聡太
棋聖 藤井聡太

令和4年度の最優秀女流棋士賞は里見香奈女流五冠。
また昨年度はプロ編入試験で小山怜央アマが3勝1敗の成績でアマからプロ入りした4例目となったが、奨励会を経ずアマからプロになるという初のケースを作った。
詰将棋解答選手権は今年もオンラインで実施された。
六冠の藤井竜王は昨年度、一般棋戦の朝日杯、銀河戦、NHK杯、日本シリーズ、いずれも優勝で残るのは名人と王座だけだった。
今年名人奪取なら史上最年少名人と史上最年少七冠を達成することになる。
またタイトル防衛を続け王座も奪取すれば八冠同時制覇だ。
が、王座は4連覇中の永瀬王座だ。今年、王座を防衛すれば5連覇で永世資格を得られる。名誉王座なるか。



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