樹木希林の最後の作品「日々是好日」

樹木希林は茶道の師匠役です。

その師匠のもとで茶道を学ぶ主人公典子(黒木華)は、四季の移ろいの中、10年20年かけてお茶の世界の奥深さを少しずつ習得していくという話です。

今は好きなものがすぐに手に入るネット社会となり、一つのものにじっくりと取り組む気持ちが全般的に薄れている気がします。

私は男性だけの12ステップの自助グループというものを長年やっておりますが、なかなか人が集まりません。(依存症の人に限らず、どんな人でも自由に話せる場です。女性のグループは結構流行っていますが…)

樹木希林は、悠木千帆(ゆうきちほ)という芸名だった20代から老け役が当たり役でした。

私が覚えているところでは、石立鉄男主演の「気まぐれ天使」(1976年)でも見事なお婆さん役を演じていました。

茶道の経験は実は全くなかったということで、「日々是好日」にあわせて急遽学んだようですが、そのお点前はまさに老練のお茶の先生です。

長年の役者生活の中で培われたその内面の深さがそのまま演技に表現されていますね。


?
?